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与那国弾丸旅行記(1日目)
先週のはじめ。友達Tが突然与那国に来ていると知り「そりゃ会わないとだろ」と石垣島から1泊2日、24時間滞在で与那国に行ってきた。
「行く」とメッセージを送るとTは「え? 来るの? フッ軽じゃない?」と驚いていた。
フッ軽だよ。
というか私が石垣住む時みんな「会いに行くね」とか言ったわりに来ないからこっちで友達に会えるのうれしいんだよ。
与那国くらい軽く行けるんだわ。
与那国島とは
日本最西端の島。
晴れていれば台湾が見えちゃうマジの端っこ。
島を一周できる道路があり、距離は約25km。
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集落は3つ、それぞれ数キロ離れているので徒歩では回れない。
人口は1600人くらい。
野生の馬がいるが「テキサスゲート」があるため岬からは出ない。
与那国島の昔の名前は「どなん」。
渡(るのが)難(しい)ことから、ど、なん。
お酒の名前にもなっている。…今回飲むのすっかり忘れてた。
ちなみに、与那国で作られている泡盛には花酒(はなざき)と呼ばれるアルコール度数が60度のものがある。実は法律で45度を超えるお酒は「スピリッツ」の分類となり「泡盛」の表記はできないことになる。
しかし、れっきとした伝統のある「泡盛」、加えて、酒造は与那国の主要産業。そんな背景から花酒は特別に(スピリッツの分類にはなるが)「泡盛」としての表記が許可されているお酒だそう。
私、お酒激よわだから呑む発想にならなかったけど、次に与那国にいく時には、ちびっとくらいはなめてみたい。(倒れないように気を付けるわ)
石垣島から飛行機で30分
与那国島は東京からの直通便がないので、普通に考えると日本の中でも、なかなかに遠い場所だと思う。
しかし私が住んでいる石垣島からは飛行機で30分。もちろん飲み物サービスはなし。しかも、帰りのフライトは25分。
そうです劇近です。
だけども、石垣島に住んでかれこれ6年、今まで与那国へ行ったことはなかった。
もしかすると、離島で常識のように話される「島に呼ばれている・呼ばれていない」のアレかもしれないと思うのはひとつ理由がある。
不思議な小話
与那国には友達のMさんが住んでいる。いつもMさんが石垣に来ていた時に石垣で会っていたので「いつか与那国に行かないとな〜」とぼんやり思っていた。
昨年末、ふと「あれ?なんか1月に与那国に行く気がする」と、Mさんに「いつか決まってないけど行くかも」と予告をしていた。
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でも、結局この頃は気持ち的にバタバタしていたので、実際に飛行機を取るまでには至っていなかった。
結局、Tが来てると知って、急いで飛行機と宿を取った日程は、私が昨年「行くならここかしら?」と考えていた日程だった。
不思議な偶然、不思議な出会いなどは、八重山あるあるなのである。
観光・1日目
宿に荷物を置き、与那国ホンダさんでバイクを借り、さっそく馬に会いに東崎(あがりざき)へ向かった。
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東崎の高台にはかつての「見張り台」跡。
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馬たちを見つけ、恐る恐る近づき写真を取らせてもらう。
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馬たちが居る場所から少し東へ進むと、とんでもなくきれいな色の海が見えた。
すれ違った先達の島のガイドさんが教えてくれたビーチだ。
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誰も居ない丘で、私はしばらく座り込み、じっと海と馬たちを見つめていた。
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KISSみたいな牛を横目に、バイクまで戻る。
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馬に後ろ髪ひかれながらも、ひとまず島を一周しようとバイクを走らせ、2つ目の集落を通りかかると、先ほど、ビーチの見える場所を教えてくれた島のガイドさんと観光中のお姉さんがいた。
「あと3カ所観光するから、一緒に来なよ!」と、いきなり仲間に入れてもらうことに。ゆっくり走る軽の後をバイクでついて行く。
お墓で、亡くなった方を担ぐ「ガン」(赤いお神輿みたいなもの)を見せてもらったり、洗骨の話を聞く。
小さい離島ではご遺体を焼くことができない。数年お墓に寝かせ、酒で洗い骨にして納骨する。沖縄では伝統的な方法だが、現代では抵抗を感じる人も多い、など。
ライオン岩
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タイタニック岩
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このあたりから雲が出て、ポツポツと小雨が降り出した。気がつけば17時を過ぎていた。
2人にお礼を伝え、バイクで3つ目の集落を突っ切って宿に戻る。
ちなみに、なんの因果がこの日は東京で「離島フェス」が行われており、結構な島の人たちが与那国に居なかった。
夕食→2件目
与那国によく行っている方にオススメを聞いて、今回は「どぅぐいわり」さんで予約しました。
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Mさんとご飯を食べ終わったころ、Tが合流。
会うのは数年ぶりだが、時々メッセージで近況報告をしていたからか、ブランクをまったく感じず話せる。
3人で二件目に移動する。
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私が眠くなってきてしまったので、Tが「高校3年生」を歌ったところで終了。Mさんとも推しの話やキャラの話で盛り上がったみたいで(私はただ、ふんふんと聞いてた)良かったなーと思った。
どぅぐいわりさんも来夢来人さんも本当に居心地がよく、また次も行きたいなぁと思う。
店から出て、絶対に地元の人しか通らない「え…???そこ???」っていう抜け道をMさんに教えてもらって、歩いて宿に帰りました。
もちろん誰も通らなかった。
Tの「1600人の人口は疑わしい。いないと思う」という考察が面白かった。
与那国の夜
12時を過ぎていたのでお風呂はささっと。さすがにひんやりする空気の中、部屋に戻り布団に横になると、信じられないくらいの静けさに包まれた。
「静寂の音がする」与那国の夜。
広い広い海に浮かぶ小さな島を俯瞰して上から眺めているイメージが脳裏に浮かんでいた。
慣れない場所だと眠るまで時間がかかる私ですが、この日はすぐに眠りに落ちたのでした。
夢も見ないほど、深く。
2日目に続く。
(長くなってしまったので宿の写真は2日目に載せます)