見出し画像

燃え殻は考える~あきやさん講演会~

2024年5月18日、幻冬舎大学 あきやあさみさんの「“なりたい自分”を知って“心満たす服”を手に入れる」講座に行ってきた。
初の会場参加をした。でもアーカイブを観て気付くことが沢山! あきやさんのスカートのシルエットと揺れ方が可愛かった!
以下、感想と自分語り、だだっと書きます。



骨に刻む言葉


『骨に刻む』『頭蓋骨に刻む』、良いワードだなあ! ぜひインタビューでも採用してほしい。
頭蓋骨に刻む言葉、例えばアンパンマンなら“愛と勇気”なんだろう。孤独という痛みを抱えても、ヒーローが決して手放さないのが愛と勇気。まあアンパンマンは頻繁に頭をすげ替えるけども。そもそも頭の中身がアレだしな。

自問自答ファッションと出会い、コンセプトを考え始めたときから、果たして自分には人生を賭けて取り組むテーマがあるのかどうかが疑問だった。
絵とか小説とか、書いてたけど辞めちゃったので、自分のことを燃え殻みたいだなとずっと感じている。
それでも人生は続くので、ではどんな人間でありたいかを真剣に考えてみた。

私は、自分で考え続ける人でいたい。
場の雰囲気や他人の意見に安易に流されず、自分の目で見て自分で感じて考えて、自分の言葉で語れる人。
これは、私が日頃思う「信用できる人」の特徴でもある。私自身がそういう人間でありたい。

“本質的”とか“真実”とか、そういうニュアンスが近いけど、頭蓋骨に刻むとしたら“曇りなきまなこ”が良いなと思う。
強くてニュートラルな“曇りなきまなこ”でいるためには、思想も思考も徹底的に自由である必要がある。何にも属さず支配されず。
もしも頭蓋骨の額に宝石を嵌め込むならダイヤモンドかアレキサンドライトが良い。


“なりたい”は服じゃない


「“好き”は本能」「“似合う”は事実」、そして「“なりたい”は哲学」。これは考え方として分かりやすかった。
それで思ったんだけど、“好き”と“似合う”は私はそこそこ得意かも? というか、自分なりに考え続けていて、既に装いに反映できつつあるのかもしれないと思った。
はい問題は“なりたい”ですね~。いつだって悩みはここに還ってきてしまう。

昨年(2023年)、印象的な出来事がひとつあった。
高校時代の友人(芸術科で一緒だった)の個展に行く機会があり、描き続ける凄みと、描かずにはいられない情熱が作品から伝わってきて、私は清々しく打ちのめされた。
そこでギャラリーの主と少しお話しする機会があったのだが、その際、「いかにも何か(表現活動を)なさってそうですけど、何をされてるんですか?」と訊かれた! のだ!!
それはニュアンスとしては、そのときの私の雰囲気(黒い服の上下を着ていた)を見た上での質問であることが窺え、あくまでもとても感じの良い訊き方だった。

しかし私は、
そのとき、
当然ながら「今は何もしてません……」と答えるしかなく、
そういう風に(何か表現活動をしているように)見てもらえたこと、が嬉しくもあり、同時に恥ずかしいなとも思った。
だって実際は何もしてないから。

ああ、『幻想小説家』というコンセプトで装いを考えて、もしも見た目が「それっぽく」見えたとしても、実際に何も書いてなかったら自分にとってはあんまり意味がないんだな~。(あたり前体操~)

これはあくまでも私の話なんですが、私がずっとファッションで表現したいと思っていた自分の中の“おもしれー”部分(アートやクリエイティブなことが好き、本や漫画が好き、自分も表現活動をしたい)、これはなんというか、おそらく行動することでしか解決しない。そして自分のその部分は、必ずしもファッションに表れなくてもいい。

私の悩みはファッションじゃない。
うん、知ってた。なんかそれずっと言ってる。

結局どう行動するか、どう生きるかの話なので……。
考え続けたら結局、究極のところは「何を着てても大丈夫な自分になりたい」というのが本当の願望かな、と思いました。
ファッション……とは……。

現時点の私は「好きで似合う服」を着ていて、それでかなり満足なんだと思う。
あっでも小指に着けてるGUCCIの指輪(ミケーレ時代の)は、クリエイティブな世界へのリスペクトの意味があるかな。でもそれは自分のためのお守りの意味合いが強い。人に気付かれてもいいけど、気付かれなくてもいい。

しかしコンセプトに小説家を掲げつつ、実際は何もしていない事実とは、いい加減向き合わないといけないなと思う。


ファッション以外のこと


この文章を書いている今現在の私の服装。
ユニクロの長袖Tシャツに、KID BLUEの黒地に白の水玉のパジャマのズボンである。まごうことなきTHE・パジャマズボン。(そしてそのパジャマの上は処分してしまった)
足には毛玉だらけの黒いハイソックスを履いている。
外に出かけないなら昼間もこの格好だ。

自問自答を始めてすぐの頃から気付いていた。
私は他人の目がなかったら機能(主に着心地)に全振りした「衣服」を着る人間である。「ファッション」ではなく。

だから……というわけではないが、「ファッションのことに真剣になりたい人」、「ファッション以外のことに真剣になりたい人」の二択だったら私は後者だ。
会場で、後者の方が多かったことが、凄く印象的で、でも納得する気持ちもあった。
(この結果を見たときのあきやさんの「ちょっと~」ていうつっこみ可愛かったですね)

今まで個人的にお会いしたガールズも、会場でお見かけしたガールズも、みんなそれぞれ可愛くて素敵でお洒落だったので、「ファッションでなにか悩むことがあるの??」という疑問があったのだけど(もちろん人の悩みは他人からは見えないものだけど)、きっと「自分のことを知りたい」、「なりたい自分になりたい」と思って沢山のモグラが自問自答してるんだろうな。


※追記※
ヘッダーの画像はあきやさんのnoteからお借りしました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?