2023年　天皇賞春　回顧

レース回顧

1倍台で抜けた人気のタイトルホルダーがまさかの故障競争中止と波乱を演出したレースだったが印象としては人災に近いものを感じた。
良いスタートを切ったタイトルホルダーに対し、枠もあってか中々前に行けなかったアフリカンゴールドだったが追い通しで無理目にハナを叩きにいき、その結果が2ハロン目10秒台と馬場を考えれば大暴走。

こうなれば放置して行かせればよかったが、そこからも隊列はタイトになりラップは落ち着かず1000m通過が59.7と稍重の3200m戦としてはかなり早いラップを刻んだ。
それどころかそこからも12.0→12.0とハイラップを刻み、アフリカンゴールドは心房細動で失速。これを追いかけたタイトルホルダーもダメージはかなり大きく結果的にはハ行を発症し、競争中止となった。

また故障はしなかったもののタイトルホルダーをマークしておいかけたアスクビクターモアも4角手前で既に手ごたえはなく、11着の惨敗を喫しており、終わってみればアフリカンゴールドの無理目な仕掛けが先行勢総崩れの展開を産んでしまった形となり、人災のようなレースになったと感じる。

こうなるともうこの展開に付き合わなかった馬が台頭してくる形で、マイペースに運んだディープボンド、しっかり控えて内目を追走し完璧なタイミングで外に出したジャスティンパレス、後方で足を溜め続け着狙いに徹したシルヴァーソニックが上位を占める形に。
4，5着のブレークアップ、マテンロウレオも同じように脚を溜めていたがそこはレーンとの腕の差が出たなという印象。6着に敗れたボルドグフーシュは間違いなく展開が向いたが、終始外を走り続ける完全なロス競馬を強いたあげくラップが落ち着いたタイミングで動かず（動けず？）ジャスティンパレスと同じタイミングで仕掛ける騎乗をしており、最後はロスが響いたか伸びあぐねての6着とこれまた人災だなぁというようなお粗末騎乗。
ボルドは弱くないと思うので吉田隼人に手を戻したらまた買えるんじゃないかなという印象。

馬券回顧

馬券としては36000円購入して的中はジャスティンパレス単勝4800円（20640円払戻）のみ。31200円分は3連単につぎ込んでおり、タイトルホルダーorボルドグフーシュが馬券内に来れば…という構成で組んでいたので全外れだった。タイトルホルダーが抜けた人気だっただけに2人気のジャスティンでも4.3倍付いていたので半分以上は回収でき、致命傷は避けられた。

次走狙える馬

①ジャスティンパレス
間違いなく強くなってるし、イクイノックス、ドゥデュースに次ぐ中長距離界の主役級と言っていい。有馬記念は敗れたが菊花賞メイチだったろうし、タフなレースだったので疲れはあったと思う。立ち回りと機動力にすぐれたフィエールマンみたいな馬なのでコーナーの多いコースは向くと考えており、今年も出られるなら再度狙いたい馬。ただしルメールはイクイノックスを選ぶだろうし鞍上が誰になるかというところ。

②ボルドグフーシュ
前述の通り見限れない馬。
キレ勝負になると分が悪いがスタミナ勝負になれば間違いなく上位に来るはず。宝塚もタフな馬場になれば台頭できるだろうが…思い返すと買えそうなレースがもう無いのも事実。ここはしっかり走っておきたかったレースだったなと改めて思う。

③タイトルホルダー
こちらに関してはダメージが分かりかねるところ。惨敗からの復活を何度も見てるから再起もありそうだが今回は競争中止しているだけにダメージは気になる。貴重な牡馬のドゥラメンテ産駒なだけに引退も考えられるが…ひとまずは今後の動向に注目したい。