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石巻市地域おこし協力隊の「隊員募集内容」について詳しく解説してみました。
みなさん、こんにちは!石巻市地域おこし協力隊のコーディネーターを担当している三上です。この記事ではただいま公開している、「隊員募集内容」について、詳しく書いていきます。
募集概要
宮城県石巻市地域おこし協力隊では、現在、ともに地域を盛り上げていく隊員を募集しています!応募〆切は2月28日(金)です。今回の募集は右腕型(受入先がある形)で、個性豊かな11のプロジェクトを準備しています。まずは、募集一覧を確認したい方は以下のページをご覧ください。
オンライン説明会
合わせてオンライン説明会も開催します。協力隊について知りたい方、応募を検討している方、ご興味がある方はお気軽にオンライン説明会にご参加ください。ちなみに私も登壇しますので、みなさまからの気になる質問にも直接お答えできればと思います🙌
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▼隊員募集説明会(Zoom)
2025年2月20日(木) 19:00~20:00
▼隊員募集説明会申込フォーム
https://forms.gle/xdXBpQVnc8NqY2ip7
※お申込いただいたメールアドレスに、後日参加URL(Zoom)をお送りいたします。
募集内容を詳しく解説
(1)人と自然を繋ぐコミュニティマネージャー
石巻市の中でも海が近いエリアにある「渡波(わたのは)」のゲストハウスを起点に、地域資源を活用したアクティビティを見つけ、活用し、広げる役割を担っていただきます。
石巻は海も近く、山もあり、そして田畑も恵まれた土地となるため、地域の資源が豊富なエリアになります。受入先のActive Life Labでは、その資源をいろんな視点から見つめ直し、「遊び」に応用したり、「学び」に応用する活動を行っています。例えば、海ならSUP、山ならマウンテンバイク、田畑なら農家さんと一緒にイベントを実施したりしています。
新しい視点という意味では移住者の方が、「はっ」とする見え方がするため、そうした視点を活用して、一緒にプロジェクトを起こしていき、地域資源を活用していくことが目的になります。
自然が好きな方や、人との交流が好きな方、また、ゲストハウスの「あの雰囲気」が好きな方にもおすすめです。
また、代表の宮城さんも含めて、若く活気があります。
(2)森と海のコーディネーター
受入先の「フィッシャーマンジャパン」は水産業を新3K「カッコいい、稼げる、革新的」に変革すべく行動を起こしている団体です。その活動は全国的にも注目されており、たびたびメディアにも登場しています。
彼らが今取り組んでいることの一つに、環境調査や環境整備があります。石巻は海に囲まれており、昔から水産業が盛んな地域ですが、近年の地球温暖化などの環境の変化により、大きく影響を受けています。この現状を調査し、対策をしていこうとしています。
この取り組みは石巻だけでの話ではなく、水産業の流通全般にも通じる話であり、非常にインパクトがある取り組みになります。この取り組み全般のコーディネーターを隊員の方に担っていただく予定です。
「地球好き」とキャッチャーコピーをつけましたが、環境系で学んだ方や、生物系の方、また水産系の方などでアカデミックに考えて、行動を取りたい方に向いていると思います。
フィッシャーマンジャパンは若い世代が多く、ベンチャーっぽい雰囲気があります。大学生のインターンなどの受け入れも盛んな団体となるため、活気があります。そうした意味では都会的な雰囲気もあるともいえます。
都会的な部分もありつつも、地方だからこそできる経験を積むことができます。そのような場所を求めている方にも向いています。
(3)ディープな体験観光ツアープランナー
Reborn-Art Festival(リボーンアートフェスティバル)は、その名の通り、石巻市で大規模な芸術祭を開催している団体です。その芸術祭で培ったリソースを活用した、ディープな体験観光ツアープランナーを募集しています。
拠点となる「もものうらビレッジ」は牡鹿半島と呼ばれる、リアス式海岸がぐわっと広がる地域にあります。人よりも鹿の方が多いのでは?と思うほど、たくさん鹿が生息している地域です。
目の前には漁ができる海、後ろには猟ができる山があります。そのような豊かな資源を利用して、体験型のイベントなどつくる役割を担っていただきます。普通の観光では面白くない!より、ディープなことをやってみたい方におすすめの内容になっています。
(4)創造の秘密基地を作るプロジェクトリーダー
石巻精機は石巻の鉄工場になります。鉄を加工して機械や器具を作ることを生業としています。その石巻精機がなぜ隊員を募集するのか?疑問に思う方もいるかもしれません。
今回の募集では、鉄に気軽に触れることができる場所(=創造の秘密基地)を作ることを目的にしています。大人も子どもも、鉄に気軽に触れる機会をつくることにより、石巻の鉄工業界を盛り上げていこう!という取り組みになります。
いわば、鉄のDIYができる場所づくりです。ものづくり関係のDIYができる場所では、ファボラボが有名ですが、鉄を扱える場所はなかなかありません。珍しい鉄のDIYができる場所を作れるチャンスになります。
機械いじりはもちろんのこと、車やバイクをいじることが好きな人にも向いているのではないかと思います。あるいは、ものづくりはそこまで興味はないけど、場づくりには興味があるよ!という方でも向いていると思います。
石巻精機にはプロの職人がいるため、そうした技術に触れる機会にもなると思います。
なんとなく男性向けっぽい内容ですが、受入担当の方は女性となるため、女性でも気兼ねなく、活動できます。もちろん、男性も歓迎です。
個人的にはこのプロジェクト、めっちゃワクワクしていますので、こうした場づくりに興味がある方にぜひ入っていただきたいです。
(5)食でまちの健康をつくるシティトレーナー
突然ですが、これを書いている私の趣味はボディビルディングなのですが、この募集内容はとてもいいなと思っています。
パーソナルトレーナーならぬ、シティトレーナーの募集になり、市内の健康底上げを担う人材募集になります。大きな方向性はあるものの、詳細なプロジェクトは隊員と相談しながら進めるスタイルとなるため、もしあなたがトレーナー職だとしたら運動系で、管理栄養士なら食事系へと、柔軟に実施ができる環境があります。
例えば学校を回って健康の基礎知識を伝える活動や、施設を回って高齢者の運動サポートをすることもできると思います。また地元食材を使った体にいいレシピ開発なんかもいいですね!
「健康」をキーワードに、将来パーソナルトレーナーをやりたい方や、ヘルシー系の料理を中心としたお店を開きたい方にも向いている内容になります。
(6)中心市街地のタウンマネージャー
まちづくりをやりたい!という方は一定数いらっしゃると思うのですが、何から始めればいいか、どこから始めればいいかわからない場合も多いのではないかと思います。そんな方に向いているのが、こちらの募集になります。
街づくりまんぼうは石巻のまちづくり会社として実績がある会社になります。その、まんぼうが、エリアプラットフォームと呼ばれる枠組みを利用して、新たにまちづくりをともに進める仲間として隊員を募集しています。
まちづくりをしてみたい方にはこれ以上ないほど、向いている内容ではないかと思います。また、まんぼうで働く職員は多いため、頼れる仲間が多いのも魅力的です。
(7)ソーシャル・デザイン・ガーデナー
受入先のウィアーワン北上は石巻市の「北上(きたかみ)」と呼ばれる地域で、震災以降長く活動を続けている団体になります。
その北上地区でどうしてガーデナーなの?と思われるかもしれませんが、根底としては自分たちが生まれ育った場所を津波による荒廃ではなく、豊かな場所にしていきたいとの想いがあります。
単に景観をきれいにするのではなく、その下に大事な想いがあるから、ただのガーデナーではなく、ソーシャルデザインという言葉をつけています。
ガーデニングが好きな方はもちろんのこと、ガーデニングを通じて、人と人との交流を生み出したり、場をつくることに興味がある方はとても向いていると思います。
また、北上という土地は、石巻の中でもとても景観が優れたエリアです。ほんと、北上川沿いの景色はきれいなんですよ。この地域の景色はみなさんに見てもらいたいです。
(8)地域をおこすイベント編集者
石巻が誇る出版社「口笛書店」がイベント編集者を募集しています。口笛書店は東京の最前線で編集をされていた方が、Uターンをして開いた出版社になります。そのため、地方にありながらも非常にクオリティの高い編集技術がここにはあります。
この募集はその編集技術を本や出版物ではなく、地域に向けて、イベントを起こしていくことを目的にしています。この街を編集するとしたら、どんなものが生まれるか、編集の視点を鍛えられながらまちづくりに関わることができる内容になっています。
今現在編集に携わっている方はもちろん、何かを「起こす」ことに興味がある人にも向いている募集内容です。
(9)コミュニティファーマー
この募集内容、風景がわからないと中々想像がしづらいと思います。現に私が、そうでした。書かれているにじいろ農園は、本当に学校の校門の目の前にあり、多くの子どもたちが通る場所にあります。その農園を起点に子どもの遊び場、居場所づくりをしていることはものすごく納得感があります。
農園の広さはそれだけで食べていけるほどの規模ではないものの、何かを作って収穫するには十分な広さがあり、みんなでわいわい農園を作りながら、いろんなイベントをしたり、商品を作るなどのチャレンジもできる幅があると思います。自由度がかなり高い内容のため、ご自身でやりたいことがあればその内容と組み合わせて進めることも可能な案件になります。
(10)子ども・若者応援ナビゲーター
子どもや若者の居場所づくりをしていきたい方も一定数いらっしゃると思いますが、その際にまず方法がわからなかったり、費用面で不安があるケースもあると思います。そのような方に、この募集は向いています。
しゅろハウスは若者の居場所作りの拠点として、すでに機能しており、そのノウハウを学ぶことができる機会がここにはあります。将来的に独立して、子ども・若者の居場所作りをしていきたい方には、非常に向いている募集内容になります。
(11)体験型子ども食堂のプロジェクトリーダー
受入先のこども♾️感ぱにー(こどぱにー)は、震災直後から子どもの居場所づくりをしてきた団体です。(10)のしゅろハウスとも近い内容ですが、しゅろハウスは年齢層が十代中盤以上、こどぱにーは十代中盤以下が多いです。また、こどぱにーは遊び場であるプレーパークの運営や、フリースクールの運営も行っている団体です。
この募集はそのような子どもの居場所づくりを通して、見えてきた課題である「子どもの貧困」に対するアクションになります。実際にやることは子ども食堂を地域のみなさんや子どもたちとともに運営していくことですが、問題の背景や持続的な解決をともに探りながら実践していく内容でもあります。
こどぱにーは認定NPO法人として長く活動している団体です。ご自身でこうした活動に取り組んでみたい方に非常に向いている内容になります。
まとめ
というわけで、ざっと全ての募集内容にコメントを書いてみました。
今回の募集内容は協力隊関係の募集の中でも、比較的珍しい職種も多い内容になっています。中には、一般向けではないものもあるため、刺さる方に刺され〜と念を込めています🙏
協力隊は年齢制限もなく、学歴も不問となり、熱意があれば着任の可能性は誰にでもあります(地域要件と呼ばれる条件はあります)。就職、転職や地方移住を考えている方はぜひ募集内容を読んでいただいて、ご検討いただければ幸いです。
詳しい話がもっと聞きたいよ!という方は冒頭にも書きましたが、オンライン説明会を実施しますので、そちらの参加もお願いします🙌
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▼隊員募集説明会(Zoom)
2025年2月20日(木) 19:00~20:00
▼隊員募集説明会申込フォーム
https://forms.gle/xdXBpQVnc8NqY2ip7
※お申込いただいたメールアドレスに、後日参加URL(Zoom)をお送りいたします。