つながることで壁を越える[SIWR#19]
〜地域・社会貢献フォーラム〜
「インターン・ワークショップ・レポート」は、大学生によるワークショップ現場の率直レポートです。2018年から冊子として発行してきたものをnoteでは新旧織り交ぜて紹介していきます。
note版#19は、小田くんによる『地域・社会貢献フォーラム2018カワサキコネクト(2018年11月15日)』のレポートをお届けします。
5つの視点から活動を考える
川崎市を中心に、もっと活動の幅を広げたい、なにか新たな取り組みを始めたいと思っている人や団体が、出会い、お互いを知り、つながる場となるフォーラム「カワサキコネクト」のお手伝いをしました。
まず、川崎市内で活動を行っている5名のスピーカーの方に、事例紹介として、行っている活動の概要や経験してきた出来事、これから自分たちのまちをどうして行きたいかなどについて話していただきました。「コミュニティカフェ」「起業・中間支援」「不動産活用・地域ブランディング」「子育て世代の活動」「新しい地域組織」といったそれぞれの視点から地域課題の解決の鍵となるようなお話をしていただき、広い視野から、活動継続や課題解決の可能性を考えました。
次に、石塚計画デザイン事務所がコーディネーターに加わり、5名のスピーカーによるトークセッションが行われました。それぞれの活動の重なる部分や、また違うからこそ気になる部分などを話し合う中で、「住民/市民の主体性をいかに育てるか」「つながるコツ」など、それぞれの経験やアイデアが重なることから共通の課題や新しいひらめきも生まれているようでした。
それぞれの経験を共有する
トークセッションのあとは、活動区域やジャンルを超えたつながりや連携のきっかけをつくるため、スピーカーの方とその活動に興味を持った参加者の方が加わり、5つのテーブルに分かれてディスカッションを行いました。事例紹介では語り尽くせなかったスピーカーの経験談を聞いたり、参加者がそれぞれの活動において抱える悩みに対して、スピーカーの方がアドバイスをしていました。
また、ディスカッション全体を通して、スピーカーの方への “お悩み相談”に陥らず、参加者同士で互いの悩みに共感したり、アドバイスしあったりするなど、テーブルにいるひとりひとりがその場の話題を“自分事”として捉えながら話し合うことで、とても創発的な場になっているようでした。
加えて、参加者の持つ悩みを別の参加者が解決出来るスキルを持った知り合いを紹介することで解決している場面もあり、このフォーラムらしいつながる様子がとても印象的でした。
わくわくするつながりを得る
このフォーラムでは、事例紹介や交流プログラムの他にも、活動紹介のブースが常設されていて、防災などにも役立つ炊き出し料理のレシピブックの紹介や団体の抱える事務作業を代行するサービスの紹介など、川崎で行われている他の活動を知る機会にもなっていました。休憩時間やフォーラムの終了後には、各ブースで参加者が互いの活動に興味を持って話をしていたり、「コラボすることでよりよくできるのではないか」といったお話もされていました。
また、「川崎市民文化局」のブースには、未来の川崎のまち並みをイメージしたポスターに、参加者の方々がステキな川崎の未来をイメージして書いたポストイットが。「縁側カフェがあること」や「子どもが安心して外で遊べる」といったメッセージが貼られていました。
このフォーラムは参加者の皆さんにとって、「将来、こんな川崎にしたい!」というモチベーションが高まる場になったのではないかと思います。
○インターンレポーター:東京都市大学都市生活学部都市生活学科4年 小田 史郎(開催当時)
○ワークショップ名:地域・社会貢献フォーラム2018カワサキコネクト(川崎市)
○開催日時:2018年11月15日
○実施場所:川崎商工会議所KCCIホール
○参加者:地域・社会貢献活動や団体間の連携に関心のあるNPO、企業、ソーシャルビジネス事業者など
○テキスト校正・添削:鈴木徳子(Writer/Editor)
インターン・ワークショップ・レポート
「インターン・ワークショップ・レポート」は、石デ(石塚計画デザイン事務所)のまちづくりワークショップの現場を体験した大学生の率直レポートです。
現場の様子が丁寧に綴られているだけでなく、ほっこりする感想や、意外な視点もあり、プロのファシリテーターも当日を振り返って刺激を受ける内容が詰まっています。
2018年から冊子として発行しているものをnoteでも新旧織り交ぜて掲載していきます。
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