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” 人” が面白いまち、川崎 新しい支所で人と人を繋げよう![SIWR#25]

「インターン・ワークショップ・レポート」は、大学生によるワークショップ現場の率直レポートです。2018年から冊子として発行してきたものをnoteでは新旧織り交ぜて紹介していきます。
note版#25は、溝口さんによる『まちの使い方ラボ① 青空ラボ
(2021年7月22日)』のレポートをお届けします。

「まちの使い方ラボ」がキックオフ!

 川崎市では、大師支所と田島支所の建て替えとともに、区役所と2 つの支所の機能再編に向けた取り組みが進められています。これまでに市民のみなさんの想いを伺い、「人と人をつなげてコーディネートする支所」「地域のあたらしいチャレンジを応援する支所」「子どもたちが安心できる居場所を創出する支所」という3 つのコンセプトが出来上がりました。
 現在、これらを体現するためのプロジェクト「まちの使い方ラボ」が始動中。ラボメンバーがやってみたいまちの使い方を実験し、もっとまちに開かれた支所のあり方を探すもので、今回の「青空ラボ」は、そのキックオフイベント!大師公園を舞台にした実験と、公園に隣接する大師支所での講演・トークセッションが同時開催されました。私はスタッフとして参加。当日の講演・ポスターセッションの様子をレポートします!

“ マイパブリック” でまちの人が面白いまちに

 「マイパブリックでまちに出よう」と題し、株式会社グランドレベルの代表を務める田中元子氏を招き、講演が行われました。”1 階づくりはまちづくり” をモットーに、「喫茶ランドリー」の運営などを展開されています。オーディエンスは、会場にいるラボメンバーと、別室からパブリックビューイングで参加する地域の方々です。
 田中さんが教えてくださったのは、自分の好きなことをまちで行う「マイパブリック」の考え方。小さな屋台を出して、趣味の延長でコーヒーを振る舞ったり、DIY 体験を提供したり、内容はなんでもOK ! 受動的に物事を消費する姿勢から、能動的に生産する姿勢を発露させることが大切なのだそうです。
 田中さんのお話で私の心に響いたのは、「まちらしさ」とは「まちの” 人” らしさ」であるということ。活性化というと、まちの名所や名産品、有名人をアピールしがちです。しかし、今のまちをつくっているのは今ここに暮らす人々。まちの人が自分の好きなことでまちを盛り上げる、まちの人が面白いまち。「マイパブリック」の考え方に、オーディエンスも感銘を受けていたようでした。

“ 新しい支所” でつながれ!マイパブリック

 続いては、まちのキーパーソン3 名と田中さんによるポスターセッション。田中さんのお話を受け、まちのキーパーソンの1 人で子育て中のママたちで手仕事を発信する米澤奈緒さんは、「やり方は様々だが、皆まちのために同じ思いで活動している。お互いの情報を知ることができる場所、知りたいと思える仕掛けがあると良い」と語りました。
 私が「青空ラボ」を通して感じたのは、川崎は人に富んだまちであるということ。スポーツ振興、子どもの居場所づくりに取り組む人など、それぞれの分野で、スタイルは違えど、まちのために活動している方がたくさんいらっしゃいます。新しい支所が川崎の人と人をつなぎ、その面白さを川崎の内外に発信できる場となる可能性にワクワクしました。

○インターンレポーター:早稲田大学 人間科学部 人間環境科学科 3年 溝口 開人(開催当時)
○ワークショップ名:まちの使い方ラボ① 青空ラボ
○開催日時:2021年7月22日
○実施場所:川崎市川崎区役所 大師支所・大師公園
○参加者:セッション:まちのキーパーソン / ラボメンバー / 川崎市職員 / 地域の方々
○テキスト校正・添削:鈴木徳子(Writer/Editor)

インターン・ワークショップ・レポート
「インターン・ワークショップ・レポート」は、石デ(石塚計画デザイン事務所)のまちづくりワークショップの現場を体験した大学生の率直レポートです。
現場の様子が丁寧に綴られているだけでなく、ほっこりする感想や、意外な視点もあり、プロのファシリテーターも当日を振り返って刺激を受ける内容が詰まっています。
2018年から冊子として発行しているものをnoteでも新旧織り交ぜて掲載していきます。

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