住み手の想いと作り手の想いがあふれるワークショップ[SIWR#11]
〜Fujigaoka Workshop2019 vol.2〜
「インターン・ワークショップ・レポート」は、大学生によるワークショップ現場の率直レポートです。2018年から冊子として発行してきたものをnoteでは新旧織り交ぜて紹介していきます。
note版#11は、小田くんによる『藤が丘駅周辺のミライをみんなで考えるワークショップ vol.2(2019年9月8日)』のレポートをお届けします。
藤が丘はこれからどうなっていくんだろう?
藤が丘駅前地区の再整備について、2019年1月に開催された第1回目に続き、2回目のワークショップが開催されました。前回の参加者による意見をもとに、今回は、再整備の基本的な考え方を共有しながら、住民と「こんな使い方ができたらいい」という意見やアイデアを出し合いました。
参加者は、10代~80代。その多くが、自分の住んでいるまちがこれからどのようになっていくのか、不安と期待が入り混じったような顔つきで聞き入っていました。藤が丘駅周辺は、区内の田園都市線7駅の中で人口密度が最も高く、賑やかなエリアです。一方で、駅への送迎にくる一般車の駐停車問題、住民の高齢化やショッピングセンター・病院の老朽化の問題があり、再整備の必要があると言えます。事業者の方が再整備のイメージについて各テーブルで紹介している際にも質問が多く飛び交い、参加者の藤が丘地区への熱い想いが伺えるようでした。
再整備についてもっと知ろう!
グループワークでは、再整備について良いと思ったところ、気になったところについて多くの意見が集まり、立ち上がってテーブルの上の地図を指差しながら話し合う場面も多く見られました。「ここはどうなるの?」「ここってこうなった方がいいんじゃない?」など多くの意見が寄せられる中、事業者の方が一つ一つの意見に向き合い、丁寧に説明する様子に、「少しでも住民の方に納得していただける計画にしよう」という姿勢が強く表れているようでした。
藤が丘らしさと、これからの藤が丘
休憩を挟んで、次に“駅周辺のミライのシーン”や“あったら良いなと思う場”について意見を出し合いました。
藤が丘は、昔から豊かな緑と落ち着いた街並みで住民から親しまれてきました。「歴史を尊重した整備を行ってほしい」「藤が丘らしさを損なわないでほしい」といった地元愛が感じられる発言が多く、藤が丘という地域が住民の間でどのように捉えられているのかを、私もより深く知ることができました。また、「今の藤が丘はお店がすぐ閉まってしまうからもう少し夜遅くまで遊べるまちになったらいいよね」「もっと魅力があふれてここで住みたい!と思う人が増えたら良いよね」といった、再整備を機にまちがより活性化することへの期待が感じられる意見も登場していました。
藤が丘のこれからをつくっていきたい
各グループで出た意見を並べてみてみると、再整備に伴う心配や不安も多くある一方で、藤が丘の良さがもっと増えてほしいという前向きなものも多かったようです。
また、今回のワークショップが、自分の住むまちについて考えるきっかけとなったのではないかと思います。今後計画が進んでいく中で、住民と事業者双方の想いがどのように形になっていくのか楽しみです。(小田)
○インターンレポーター:慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 修士1年 小田 史郎(開催当時)
○ワークショップ名:藤が丘駅周辺のミライをみんなで考えるワークショップ vol.2(横浜市青葉区)
○開催日時:2019年9月8日
○実施場所:横浜市藤が丘地区センター
○参加者:藤が丘地区に住んでいる方
○テキスト校正・添削:鈴木徳子(Writer/Editor)
インターン・ワークショップ・レポート
「インターン・ワークショップ・レポート」は、石デ(石塚計画デザイン事務所)のまちづくりワークショップの現場を体験した大学生の率直レポートです。
現場の様子が丁寧に綴られているだけでなく、ほっこりする感想や、意外な視点もあり、プロのファシリテーターも当日を振り返って刺激を受ける内容が詰まっています。
2018年から冊子として発行しているものをnoteでも新旧織り交ぜて掲載していきます。
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