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タイBL映画「Present Still Perfect」

主演:アディソーン・トーナワニク、クリサナ・マルーカソンティ、Nancy Darina、逢見亮太
2020年
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★☆☆
(写真=GaGaOOLaLaより)

先日書いた「Present Perfect」の続編。日本での旅行から4年後に、最後のシーンで二人はバンコクの空港で偶然会う。この作品では舞台がタイに戻り、その後の物語である。「現在完了形」だったが、果たして"STILL"がついて「現在完了進行形」となるのだろうか?(注:あくまでも英題からの推測)

三日間だけ

船でとある島のリゾートに到着したトーイ、先日オートと彼の妻、子供に偶然会ったことで、自分の気持ちがまだオートの事を忘れられないということが明確になるが、これは叶わぬ恋、心の癒しに来たのであった。
そこで日本人の旅行者ケンタ(逢見亮太演)と知り合う。リゾートの責任者ジェーンとのやり取りで、言葉が通じない彼に、自分が覚えた日本語を使って助けてやったりして、のんびり過ごしていた。
しかし心はオートのことを想うばかり。オートからメッセージを受け取ったことで、気持ちが昂り、その想いを返信でぶつける。
翌朝、オートが突然リゾート地にやってきた。

オートの妻を裏切っていると分かっている二人、でもどうしても一緒にいたくて、「三日間」という期限を決める。とにかく今、三日間だけ二人で過ごそう。何も考えずに。

裏切り、赦すことができるのか?

何故かいつも髪にカーラーを巻いているジェーンは、最初はトーイとオートが恋人同士で仲良くしているのを温かく見守るが、オートに妻と子供がいることを知ってしまう。彼女は自分の夫に浮気されて離婚していたので、トーイに不倫は良くないと伝えようとする。

オートの妻は、彼が出張に行っているとばかり思っていたが、家に置いてあった彼のコンピューターのチャットアプリで、トーイに会いに行った事を知ってしまう。

二人の女性はオートとトーイの関係、裏切りを赦すことができるのだろうか?

ちょっと既定路線過ぎた感

前作が良かったので、一気にこちらも視聴したが、結末まで含めて、ちょっとお決まりの内容すぎた感じがしてしまった。いろんなサイトのレビューではこの二作目の方が評価が高いのだが、確かに二人がリゾートで過ごす三日間の部分は濃密でよかった。しっかりラブシーンもあるので、多くのBLファンは満足であったと思われる(笑)。ケンタとジェーンの存在もちょっとコミカル感を出してくれている。
しかし、その後の展開がちょっと普通すぎたというか、オートの妻の態度もあまり共感できなかったし、まあ映画なので短いからこういう風にまとめてしまったみたいな感じがした。また、設定として、短期間の日本旅行で育んだ愛が、4年後までこんなに強く残るか個人的には大いに疑問だったりする(というかそんな経験ないので、もちろんあるかもです!)。
その他、こちらの方が結構色々個人的にツッコミどころあり。

両方の作品を観て

今回も納豆が登場するが、ほとんど意味がなかったと思う。ただ、前作のユミ、今回のケンタの存在というのは、日本人を登場させることにより、世の中には様々な考え方の違いがあるのだということを示したかったのだろう。別に日本人じゃなくても良かったかもしれないが。
ロケーションとしては、前編がまだ雪の残る北海道、後編がシーズンオフのリゾートの島ということで、自然や風景としても対照的な場所を選んでおり、これはとても良かったと思う。
この作品の方がより商業的なストーリーと展開という印象があり、個人的には淡々としたロードムービーらしさがある前作の方が全然良かった。ただ、前作を観た方にはやはりあの終わり方では続きが気になると思うので、こちらも観た方がいいだろう。

こちらがエンディングテーマ♪(lyric video)