使う道具は大切に【 #言葉を宿したモノたち 】
おや? また新しい女の子だな。
今度は… おっと学生さんか。おいおい、まだ子供みたいな顔してるじゃねぇか。大丈夫なのか?
ずいぶんとご機嫌だな。こりゃだいぶ酔っ払ってるな。
なるほどこの時間だ、バーかどこかで声をかけられてホイホイついてきたんだろう。
しかし、こんな男のどこがいいのかね~。
俺の持ち主はイケメンだ。
だが、それだけの男だ。中身はどうしようもない。なにしろ女癖が悪い。
お嬢さん、悪いこと言わない。
今からでも帰ったら…
おい、灯りくらい落とせよ!
まったく、最近の若い女の子は恥じらいってもんがないのかね。見てるこっちが照れちまうよ。
こんな現場を親が見たら泣くぜ。
なあ、お嬢さん。この男がどんなヤツなのかわかってるのか?
想像以上のクズだぜ。
俺は知ってる。これまで全部見てきてるからな。
この男が最初に俺を使ったのはたしかOLさんだったな。
「こんなの初めてー!」って喜んでたけどな。
それから次に俺を使った女は… えっと… もう思い出せねぇや。
とにかく、まあ、これまで俺は何人かに使われてきた。
あいつに女ができるたびにな。
そのたびに買い替えるなんてデリカシーはこの男にはないんだよ。
で、お嬢さん、今日俺は君に使われることになる。
しかしこんな世の中でいいのかねー。これも時代なんだろうけどな。
まあ俺としては活躍の場が増えてうれしい限りだが。
さあ、そろそろ俺の出番のようだな。
よし、始めるか。
まずはコンセントに刺して。
OK、それでいい。
あ~ぁ、ビショビショじゃないか。
そう、そこのスイッチな。
おおっと、いきなり強くするなよ。ビックリしちまうからな。
最初は弱めで…
おや? その手つき。
ちょっと慣れてそうだな。
そうそう、弱めたり強めたり。
なかなかうまいじゃねぇか。
なんだ、人は見かけによらねぇっていうが。
遠慮はいらなさそうだな。
それじゃ一気にイクぜ。
ブィィォォォンン ♪
さて、この物語は何からの視点で描かれた物語だと思いますか?
つまり俺は、何だと思いますか?
もう~、わかってるくせに~ (//∀//)
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擬人化パレード参加作品です。
後のことは考えず、なりふりかまわず情熱をスパークさせてみました。
読者の方は、どういったモノからの目線でこの物語が描かれているかを想像し、コメントを付けてください。それはnoteのコメント欄であっても、Twitterシェアによる引用コメントであってもかまいません。
遠慮なくどうぞ。恥ずかしがらずに!
僕のことを嫌いになっても、この企画と仲さんを嫌いにならないでくださいッ!
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