育児における「9時間の法則」と人生のゴールデンタイム
子どもが無事就学し、もう育児というよりも一人の他人との生活が始まっているなあなんて感じる2学期です。もうすっかりお互い一人の人間としてリスペクトし合おうねというのが共通認識になってきているのは喜ばしいことです。就学までの7年間にフルコミットできたことは主夫を始めてよかったと思いますし、子どもと毎日たっぷり話す時間があることは何ものにも変え難いなあとも思います。
さて、1学期には学校に行きたくないと言って学校を休んだ日もありましたが夏休み明けはきっちり毎朝起きて学校に行っています。一緒に登校する子ができているのも毎朝の励みになり、「○○さん来てるよー」なんて声をかけ、子どもが親の預かり知らぬ和かな表情をしながらお友達と登校する姿を見るのはゆくゆくの巣立ちを早くも連想させます。小学校からの友達って一生モノなのでゆっくり育ててほしいななんて思います。空の巣症候群まであと10年だと思うと人生も早いモノです。
9時間の法則って?
で、9時間の法則です。「子どもと9時間以上離れないこと」が子どもの発育に大きく影響するというお話(と認識していること)です。子どもを0歳(6ヶ月)で保育園に入れたときに園長先生に言われた言葉があります。「お子さんと9時間以上離れないでくださいね。パパの顔忘れちゃうから。」って。これ、それ以降いまに至るまで強く意識しながら育児をするようになりました。9時間。これ以上離れると「無関心」になっていくという強い実感があるからです。
つまり、9時間の法則というのは、「9時間以上関わる」ことは関心を示すことに繋がり、翻って「9時間以上離れる」ことは無関心に繋がっていくということです。例えば仕事に9時間以上コミットしているのであれば、仕事人間であるということであり、そのコミット先が会社、恋人、趣味、家族、どこに向いているのかという話で、これはそれぞれの人生観によって大きく変わるところでしょう。
何かに9時間以上コミットするということ
で、思い起こすのはやはり自分の父親です。典型的な営業人間であり、家にある数々の賞状を見る限りどうも営業成績はダントツだったものの家には週末すら帰ってこず、帰ってきても寝ているか一人でバイクをいじっているかであり、年収をほとんど接待の飲み代で自爆営業に使っていたらしいことを踏まえても家庭を鑑みる姿勢があったとはついぞ思えず、彼と暮らしていた14年間は9時間以上離れていた毎日を過ごしていたように感じます。勿論母親との口論が絶えず、夫婦関係は無事爆発四散いたしました。何やってんだよ。
夫婦関係や自爆営業は大馬鹿野郎と一喝して終わりなのですが、他方で彼の営業に関するムーブでは主夫になる前に営業やってた身として一部理解ができるところです。なんかね、営業組織に属していると、ポジションから落ちる恐怖と、登っていくときの高揚感もあって色々必死じゃないですか。数字に追われるの。こなれてきたら営業成績のために機会が転がり込んできたら休日だろうと面談を組んですぐに始めて、ガンガン利益を上げていく。お客様もハッピー、会社もハッピー、同僚も先輩も後輩もチヤホヤしてくれるようになる。だからまた残業をして、ボロ雑巾のように終電で帰るわけです。
で、子どもを授かった時に強く思ったんです。この仕事続けてたら子どもの顔ろくに見れないぞって。だって社長、課長、係長、同期、先輩、後輩、お客さん、スタッフ、出入り業者の顔で脳内が占められてるわけじゃないですか。どう組み替えてもここの一要素としてしか家庭が入っていく余地がないわけです。フルコミットなんか無理だぞ、と。思えば9時間以上どころではなく朝8時から終電まで仕事をしていたので、仕事のことで頭がいっぱいなのは当然だったのです。生きるために週6夜勤バ畜の極貧大学生をしていた慣性でそうした社畜になっていった軌跡は確かにありますが、そうして人生の貴重な時間を仕事に明け渡していていいのかという気持ちを強くしたタイミングでした。
9時間の法則と人生のゴールデンタイム
改めて9時間の法則です。これは、園長先生がおっしゃった言葉から私の人生を振り返って多くのことが当てはまるために私が法則化しただけであり、そういう意味では造語です。ただ、類似の法則はすでに発見されてたりするのでは?とAIくんに聞いてみたところ以下の内容が返ってきました
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はい、「9時間の法則」について知っています。これは「7:8:9の法則」とも呼ばれ、効果的な時間管理のためのシンプルなガイドラインです。この法則は、1日の24時間を次のように分けることを提案しています:
7時間: 平均的な睡眠時間
8時間: 仕事や学業に費やす時間
9時間: 自分の夢や目標に向かって使うべき時間、いわゆる「ゴールデンタイム」
この「ゴールデンタイム」をどのように活用するかが、個人の成長や目標達成に大きく影響します。例えば、自己啓発や趣味、家族との時間などに充てることが推奨されています。
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これ!!!!!!!!
びっくりしました。笑 正直睡眠時間は7時間では足らないとはいえ、こういう7:8:9の法則っていうのがあるみたいです。園長先生がおっしゃっていたのはこの”9”に関係することであり、私の実感に近かったのも9時間に関係することだったのですが、ここをゴールデンタイムと呼ぶのはとてもロマンチックです。園長先生がご存じだったのかは定かでありませんが、「育児の時間に人生のゴールデンタイムを充ててね」と言われたということになります。おかげ様で充てられています。ありがとうありがとう園長先生…(コロナ禍で辞めてしまった)
7:8:9の法則というのはそれぞれの人生のポートフォリオによると思うので厳密に実践することは容易ではないと思いますが、その”9”にだけフォーカスを当てた「9時間の法則」を捉えると、人生で一番大事にしたいもの、大事だと思い込まされていることがふるいにかけられるように感じます。私はこれで仕事をやめました(古い)。
人生一度きりなので、1日1日丁寧に行きて毎日がゴールデンタイムならいいと思いますし、少なくとも私が育児に捧げた7年間はまさしく人生のゴールデンタイムだったと振り返られます。園長先生との縁から生まれた今後とも大切にしたい法則です。もうじき七五三です。
画像はWindows Copilotが考える「みんな限られた時間をそれなりに生きて自分の輪郭を確かめている」です