AKAKAGEの伊勢"食“日記。
伊勢神宮には、高校生か浪人時代に一度来訪したことがあり、当時は建築家を目指してた僕には"ズドーン"と圧倒されるものがあった。
内宮の森全体に建築を感じ、太く大きな木々に"何か"を強く感じた。
当時、好きな建築を聞かれた時には「伊勢神宮」と答えてたことも…。
時間が過ぎるのはあっという間で、建築ではなく音楽をメインに活動し、近年では画家としての顔も増やし、かれこれ35年ぐらいぶりの再訪となりました。いや、呼ばれるまでに35年かかったということだろうか?今の僕に何かを伝える為に?
やはりと言うべきか、相変わらずの木々の迫力に、包まれる空気に、木々に宿る精霊に、自然が織りなす空間に、改めてあの時に感じた感覚が思い起こされました。
このたび参加させて頂いた「伊勢市クリエイターズ・ワーケーション」。
奇しくもコロナ禍での開催という事となり、スケジュールの延期、さらに延期という流れで、やっとこさの訪問となりました。
毎年のように、正月は実家のある岐阜で過ごしておりましたので、岐阜からの伊勢入りという流れに…。"ワーケーション" というシステムがイマイチ把握出来てなかった僕は、岐阜から名古屋の栄に寄って、PARCOにある世界堂で大型のキャンバス(P30)を購入してから、近鉄特急で伊勢に向かいました。
伊勢市駅で待ち合わせをしてた市の担当者の方から改めて趣旨を伺い、「そうだったのか」と思いつつも、この地で絵を描く事に改めて意義を感じつつ、伊勢での1週間を過ごすことになりました。
さて、
伊勢神宮のシリアスな云々は他の方にお任せすることにして、
かつてラーメンブロガーだった遍歴をもつ僕は、伊勢での食日記の一部をここに記させて頂きます。
食べる事、美味しい物と出会う事が、唯一の"悦び"と感じる僕にとっての、今回の旅のサブテーマは「THE 一週間伊勢うどんを食べ歩くこと」。ははは。過去の印象から、個人的に "伊勢うどん" には苦手意識がありましたが「地元の方々に長く愛されてる理由(ワケ)を感じたい」という思いから奮起したカタチです。して、滞在が決まった時からググりまくって勉強をして参りました。
多くの伊勢うどん屋さんは "閉店時間が早い" ってことも勉強済みでしたので、到着が夕方になってしまった初日は、ちょいと長め(17:30ぐらいまでかな)に営業してらっしゃる「山口屋」さんにて "松阪牛すじいせうどん(卵入り)" を頂きました。卵は、全卵と黄身を選べる珍しいシステム。「ほ〜」と感心しつつ"黄身"でお願いしました。初日という事もあり、地ビールの「伊勢乃國麦酒」と、こちらも伊勢名物の「てこねずし」も"到着祝い"で頂くことに。
アテとしての"牛すじ"も魅力だった初食の伊勢うどん。味は濃いめで、麺には若干のコシを感じる一杯だった。一杯目にはちょうどよかったかな?
"伊勢うどんはふわふわで甘い" という記憶でしたけど、だいぶ違う印象でした。
こりゃ奥は深そうだ…。
という事で、
個人的に印象的だった"伊勢うどん"を何杯かご紹介させて頂きます。
「つたや」
焼豚伊勢うどん 800円
個人的に一番好きだった一杯。丼いっぱいに敷き詰められた焼豚が印象的で美しい。こちらのうどんはややコシのあるタイプと感じた。一番のフックは強めの出汁感。魚介(かな?)の風味が鼻腔いっぱいに広がります。醤油が強く感じる他店と比べると明らかに違う一杯。店の佇まいもいい。
「喜八屋」
カレーうどん 720円
テーブルに着くと、水とお茶が一緒に供される。
出汁も効いたとろみあるカレーのスープ(餡?)と、柔らかめのうどんのセッションが絶妙。旨いね。具の葱と豚もいい感じで、麺食後のレンゲが止まらんかった。地元の常連さんが多いのも頷ける。
「ふくすけ」
月見伊勢うどん 670円
伊勢神宮内宮 おかげ横丁にある人気店。お昼時に伺うと大行列。少し時間をずらしたら、ほぼ並ばずに頂けました。麺のニュアンスも”やわやわ”ではなく、僕の想像する”伊勢うどん”っぽくもない。誰でも美味しく頂けるだろう印象。"全国区"という言葉が脳裏に浮かんだ一杯。
「じろべえ」
月見伊勢うどん 650円
もしかしたら "正真正銘・伊勢うどん" (?)な ”ふわっふわ” な麺が印象的。ふわふわ度最強デス。喫茶的な店の佇まいもいいですね。
「若草堂」
月見伊勢うどん 600円
早朝6:30から、夜も比較的遅く(もしかしたら一番遅く)までやってる一軒。店の雰囲気が圧倒的。"時間が止まってる"ってやーつ。何気にメニューが豊富なので困った時にいいかも。“伊勢海老伊勢うどん(2,300円)”なんて攻めたメニューもあります。
「ちとせ」
肉月見伊勢うどん 930円
井之頭五郎も食べた一杯。彼が食べたのは海老天乗せのアレンジだとか。
醤油が強い印象なれど、肉等は薄味なので、徐々に全体的に馴染んでく感じ。日替わり定食なんかもあるから普段使いに良さそう。
しかし、
もちろん未食の"伊勢うどん"がまだまだありますので、
次回お伺いした時に、穴埋めさせて頂きたく思います。
めざせ全店制覇!w
そして、
うどん以外にも色々と旨いもん頂きましたので、ご紹介させて頂きたく思います。
「うなぎ料理 喜多や」
うなぎ丼(きも吸い、香の物付き) 2,200円
伊勢は鰻が安いってことで、狙ってたジャンルのひとつ。今回は2軒ほどお邪魔しました。こちらは”伊勢まぶし”という、ご飯にタレをまぶしてあるスタイル。鰻は軽い感じで食べやすく、ご飯少なめで頂きましたが満腹満足な一杯でした。
「うなぎ料理 むら田」
うなぎ丼(漬物、肝吸、サラダ付き) 2,300円
宿泊先の裏ぐらいにあった一軒。焼き色が薄めで一口サイズに切られた鰻が特徴的。厚みあって弾力的な皮が好みでした。
「ぎょうざの美鈴」
焼き餃子 500円他
年始に名古屋でDJした時に、名古屋のDJの皆が絶賛してた美鈴。
確かに旨いね。つか、餃子以外も全品旨いやん。特に水餃子。売り切れるの分かるわ〜。カニコロも旨かったな。骨付きの鶏唐揚げ、おでんにおにぎり、全て堪能しました。
「吉風」
平日限定 塩ラーメン 850円
ラーメンは、伊勢で3杯ぐらい頂きましたが、こちらの塩ラーメンが旨かった。“どーん”と魚介の感じが旨いね。具の味が濃いめだったけど、全体的に洗練された一杯。
「スパゲッティ もり」
スパゲッティ 650円
東海エリアのご当地グルメ「鉄板スパゲッティ」。伊勢にも人気店があったのね。しかし、値段が安いなぁ。大盛りでも800円。素敵や。”大モリ”って表記もいいな。今回は連食&満腹で飲めなかったけど、ミックスジュースも飲みたかった。
「網焼き 道」
ミックス 880円他
“とり焼き”が食べたくて検索して見つけた一軒。
ももとむねとセセリだったのかな、味噌味のミックスが旨かった。
一人焼肉でご飯片手に頂きたい印象。松阪牛のセンマイや、和牛のホルモンも旨かった。この"テ"の店の情報望むw
「PLATINI」
いちじくのあんぱん、オレンジとバナナ、ツナとタマゴサンド
近所散策で見つけたパン屋さん。どれも美味しかったけど ”オレンジとバナナ” ってやつ旨かったな。アレなんて種類なん。
町のパン屋ってええな。改めて他の町でも意識してみよう。。。
ご馳走様でした。
個人的な感想でしたが、旅の参考にして頂ければ幸いです。
最終的には、“もう帰るのか”と感じた一週間。
まだまだ食べに行きたい店、東京に帰ってきてから教えてもらった店(一月屋とか)にまだまだ行きたい。。。
機会がありましたら、次回は2週間ぐらい滞在したいです(笑)。
滞在期間中に2枚の絵を描かせて頂きました。
市役所の方に「せっかくなんでどこかで展示できないですかね?」と相談したところ、そのうちの一作品(P30)を「みたすの湯」さんで、展示してもらえることになりました。ご厚意をありがとうございます。近々、公開してもらえると思いますので、その時には僕のSNS(instagram: akakage_tokyo akakage_art)でも紹介させて頂きますので、見に行ってやってください。
素敵な”縁”をありがとうございました。
いい時間を過ごさせて頂きました。
今回の滞在で、旅は"長く滞在するもんだ"と強く思い、"時間"や"場所"での過ごし方も改めて考える機会となりました。
最後に、
この度は、ワーケーションに選出して頂き有り難うございました。
伊勢市役所さま、滞在中にお会いした方々、宿泊先の方々、訪問したお店の方々、いろいろとお世話になりました。
またお会いする日を楽しみにしております。
PS: note 使い易いですね。毎日blogを書いてた頃を思い出しましたw
伊藤 陽一郎(Ito Yoichiro) 画家/音楽家
https://yoichiro.info/
【滞在期間】2023年1月6日〜1月13日
※この記事は、「伊勢市クリエイターズ・ワーケーション」にご参加いただいたクリエイターご自身による伊勢滞在記です。
伊勢での滞在を終え、滞在記をお寄せいただき次第、順次https://note.com/ise_cw2020に記事として掲載していきます。(事務局)