<伊勢滞在個人記> Ryo Fujimoto
この記事では超個人的な伊勢滞在記を書かせて頂きます。
とても個人的な内容なので、お読みになられている方は「?」となるかもしれませんが書きます。
伊勢滞在にて音を録音させて頂いた記事はコチラ。
音を録音させて頂いた記事は、丁寧な言葉遣いになっております。
- - - - - - - - - - - -
今回の伊勢滞在で最も変わったのは意識。
それまで「音を録る」と言っていたのに、今は「音を録らせて頂く」というものに変わった。
まず、伊勢神宮 外宮に参らせて頂いたときに感じたのは
「僕は驕っていたな。調子に乗っていたな。」ということ。
2015年から音楽活動を休止して、自分と向き合うために、そこから5年間外部からの接触をほぼ経ち、毎日、同じようなことを繰り返してきた。そのおかげか、ある程度のレベルには達しているのかもしれない。という気持ちが正直あった。
しかし、伊勢神宮を参らせて頂き、正宮の前に立たせて頂いた途端、
そんなもんは、ただのしょうもないものだった。と悟った。
そういうもんに少しでも寄りかかっていた自分が恥ずかしいし、ダサすぎ…..と情けなくなった。しょーもないプライドと自信。そういうものは散り散りに。でも、伊勢神宮に参らせて頂く前の自分にはきっと必要なもんやったんやな。でも、今の自分には必要ない。
そして、多くの神社を参らせて頂くときに感じたことは
「ドアはいつでも開かれていたのだ」ということ。
ドアはいつでも開かれていたのに、そのドアに背を向けて、暗闇に甘んじて、独りよがりになっていたのは自分やった。自分次第で明るい方を選択できるのにも関わらず放棄していたの。でも、暗いところを見つめることが得られるものが本当に沢山あったことも事実。
何かに対して、心を開くというのは怖い。誰かに裏切られるかもしれない。利用されるかもしれん。そういう恐れや不安。今まで生きてきた短い人生の中で体験してきた悲しい記憶。そういうものが蘇ってくる。だから、守りたくなる。心を閉じたくなる。一線を引きたくなる。でも、開ききってしまえばいい。2日目の夜、眠る前に心を開ききることを宣言した。
そうすると、ご縁がご縁を呼び、タイミングがタイミングを呼び、
全てが上手く廻り出した。急流のようにイベントが次々と起こる。
そして、僕はあることを確信した。
「他者に対し、世界に対して開ききってしまえば、きっと世界は応えてくれる。」
それには恐れを乗り越えてゆく勇気が必要であるということ。
1歩踏み出す勇気さえあれば、きっと世界は応えてくれる。
もしさ、それで傷ついたり、痛い想いしても、音楽がある限り自分で治せるとも思った。なんも恐れることはない、そうなったらそうなったときで、辛いことがあっても、それはきっと全てうまくいくための道中。
見えないけれど「流れ」がある。
僕がすべきことは、その流れに対して寛容であること。感謝して受け入れること。素直であること。そして、いま目の前にいる人が何を求めているかを察知し、そのために真摯に行動すること。慎ましく生きること。ご縁と感謝を忘れずに。
「もう、それだけええやん。」
出し抜いてやろうとか、知識量でマウントとか、自分だけええ想いしたろとか、誰か仲間はずれにしたろとか。そんなん考えるから、蟻地獄にハマっていくんであって、素直に過ごしてれば良いことしか起こらん。
そんなん幸せに生きるためには必要ないんや。他者を尊重し、自分の能力を活かしながら誰かのために、世界のために貢献し、慎ましく生きたら幸せに “勝手に“ なるんやなぁ。と始発電車の窓に映る自分を見て思った。
僕が見たいのは「誰も犠牲にならない世界」「皆が幸せになる世界」それなんやな。じゃあ、そのために僕は何ができるか?と言われたら、自分が全身全霊で打ち込めることを続けてゆき、世界に対して何かをプレゼントすること。
過去の自分を100%否定する気はない。だって、過去の自分がそうやって頑張ってくれたから、この伊勢ワーケーションに参加させて頂くことが出来たんやから。過去5年間、内に閉じ籠り続けて闇の中をずっと彷徨いながらも生き抜いてくれた自分がおるから、今、此処に自分がおる。だから、過去の自分に感謝したい。そして、過去の自分を支えてくれていた人々、見守ってくれた人々、手伝ってくれた人々。全ての人々に心からの感謝を申し上げたい。
心開けば何かに気づく。
- - - - - - - - - - - -
神道のお話や経験させて頂いた沢山のことも書かせて頂きたいのですが
非常に長文になるので、ここでは割愛させて頂きます。( Twitter にその時々の気持ちや思いを書いてます。)
この伊勢滞在は、自分を根底から見つめ直させて頂けました。
人生が変わった旅と言っても過言ではないと思っています。この良い気づきを世界に還元致します。
鈴木市長、須崎さん、立花さん、伊勢市役所の皆様、根付け 中川さん、神宮司庁 音羽さん、パールピアホテル、日の出旅館、AMAMILIVING 、(株)ネイベル、みたすの湯、麻福、大豐和紙工業、岩戸館。
書ききれないほど、多くの方々にお会いしました。招致に尽力してくださった皆様、伊勢でお世話になった皆様、本当にありがとうございました!
- - - - - - - - - - - -
番外編
伊勢でお会いしたクリエイターの皆さんのことを少しだけ書きたい。
( 俳優、映画監督の方もいらっしゃったのですが、ほぼお話出来ず….)
会話をしみじみ思い出してみて、心に残った言葉を。
過去ではなく、未来ではなく、今、出会うことが出来て本当に良かった。
ありがとう。皆のことが好きだ!
小野美由紀 さん 〔作家〕
https://note.com/onomiyuki
Twitter : @Miyki_Ono
「作品は頭に勝手にダウンロードされる。
でも、それを具現化するには設計図が必要。 」
AMAMILIVINGにて
とても繊細で、本当はとても優しい方。
周り、状況を良く観ていらっしゃる。
中井伶美 さん 〔画家、芸術家〕(換気扇とクローゼット)
http://nakaireimi.com/
Twitter : @MOZUKU000131
「闇と光を選ぶことなんて、寝返りを打つようなもの。」
伊勢うどんを一緒に食べたときにて
自然に誰かのことを気遣える方。
会話させてもらった後は、まるで里山に行ったように心地良い。
石田諒 さん 〔映像・写真作家/文筆家〕(換気扇とクローゼット)
https://www.ryoishida.com/
Twitter : @RyoIshida4
「今の山の風景、豊かさを100年後も残せたなら...
それは難しいかもしれない、でも、今そこにある豊かさをしっかりと見つめたい。」
伊勢うどんを一緒に食べたときにて
困っている人に対して自分から手を差し伸べられるような方。
優しさと同時に生き抜くための術を知っていらっしゃる。
松尾たいこ さん 〔イラストレーター〕
https://www.taikomatsuo.com
Twitter : @taikomatsuo
「ビオトープ。住んでる場所が違う。だから争う必要がない。」
夜ご飯をご一緒させて頂いたときにて
無邪気だけれど、芯が通った方。
色の組み合わせのように、あらゆることの楽しみ方を知っていらっしゃる。
井原 宏蕗 さん〔彫刻家〕
http://koroihara.com/biography/
Twitter : @koroihara
「自分の作品なんて言うのは烏滸がましい。ただ循環、流れの中のひとつ。」
岩戸館 塩作り職人さんのお話を聞かせて頂いたあと
御塩殿神社に参らせて頂いたときにて
作品のテーマから読み取れるようにとても優しい方。
誰も気づかないような稀有な視点を持っていらっしゃる。
AKI INOMATA さん 〔現代美術家〕
https://www.aki-inomata.com/
Twitter : @a_inomata
「もし、自分が間違ってる道にいたら、ちゃんと指摘してくれる。そういう関係性を築きたい。」
須崎さんのお車で朝熊山に向かう途中にて
素直。鏡のような方。
自分が気付くだけではなく、誰かにも気づきを与えられる方。
QUICK さん〔ダンサー、振付家、美術家〕(MuDA)
https://muda-japan.com/
Twitter : @MuDA_QUICK
「全て任せる。」
夜ご飯を食べに行く時、車中にて
ブレない方。信頼できる方。
会うと朝まで話してしまうような。同志。
秋山 はるか さん 〔陶芸家、美術家、パフォーマー〕(MuDA)
https://haruka-akiyama.wixsite.com/ceramic/home
Instagram : @akiyama0haruka
「何も心配することない。」
みたすの湯にて
天真爛漫。しなやかで強い方。
背中を押してくれるようなことを言って下さる。
もっと皆のこと書きたかったけれど、また会った時に!😌
Ryo Fujimoto 音楽家
https://www.iamryo.com/
Twitter : @humanelectro
【滞在期間】2020年12月14日〜12月25日
※この記事は、「伊勢市クリエイターズ・ワーケーション」にご参加いただいたクリエイターご自身による伊勢滞在記です。
伊勢での滞在を終え、滞在記をお寄せいただき次第、順次https://note.com/ise_cw2020に記事として掲載していきます。(事務局)