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あの頃の夏休みより

僕の家には3000冊以上の雑誌がある。
倉庫にあるものも加えると、5000冊ぐらいにはなると思う。
そこに本を加えると、あっという間に部屋が埋まってしまう。
僕はあまりモノに固執するタイプの人間ではないのだけれど、いくつかのモノ(種)は、小さい頃から運命のようにそれを収集してきた。
本はその一つ。
たまに、段ボールを開け一冊一冊シートで汚れを拭き取り、空気に晒す。
そして、それをまた段ボールに戻す。
こうして時代ごとにまとまっていない雑誌たちを拭き取る作業をしていると
時間というのはあっという間で、つい最近のように感じていた年号は
遠い後ろにカサカサと流されていく。

デンバーに死す時という映画(ゲイリー・フレダー監督1995年)で、
こういうセリフがある。

「子供のころ、楽しみにしていた夏休みは瞬く間に過ぎてしまったが
 人生はあの夏休みより早く過ぎていってしまう」

虫干しした本を眺めながら、その通りだと僕も思うのだ。


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