オーガニック推進の行方

テーマを《有機農業推進は現実的なのか?》として西尾市吉良町で約100ヘクタールの農地で米麦大豆、玉ねぎを栽培する咲こう農場の尾崎さんにお話を伺ってきました。

オーガニック推進の声は高まっていますけど、作る人はごくわずかです。有機農産物を増やしていこう、という一方で農家さんは減っています。米不足などもあり不作に備えて生産量を確保するのか、それとも質を求めて高付加価値の農作物を作っていくのか、という間で農家さんは判断していく必要があります。

最近色んな自治体で「オーガニックビレッジ宣言」がされていますけれど、作り手の農家さんがいないのに宣言しているのはなぜだろう?と考えています。

この宣言をすると、農水省から補助金をつけてもらえて、検討会の開催から有機農業実施計画の策定、推進体制づくりまで自治体は手伝ってもらえます。

自治体が先進的に取り組んでいる農家さんを講師に招いて、栽培技術や土づくりの研修など主催して、参加する農家さんがたくさん出てくればチャンスが見えてきそうです。

尾崎さんに話を聞く中で、農家さんに負担のかかる政策を主導するのはしたくないなと改めて思いました。僕はオーガニック作物を店でも扱っていますし、そんな農家さんから積極的に仕入れも行っています。

ですけれど、では他の農家さんの作物はどうか?有機農業はあくまで1つの農法で、それだけだと、さまざまな工夫をしている農家さんが評価されにくくなってしまいます。色んな工夫を評価する文化を育てていくことが、僕は農業全体にとってプラスになると思っています。

このテーマについて、皆さんのご意見もぜひ聞かせてください。僕自身も勉強を続けながら、引き続き考えていきます。

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