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サンバ楽器 コンテンポラネアの工場にて

 良質のサンバ打楽器を生産する事で知られている、ブラジルを代表する打楽器メーカーのコンテンポラネア。
 2018年からプロ打楽器奏者Isao Catoとして、サンバチーム"JAPA  Bloco"共にエンドーサーとしてもお世話になっています。

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 今年発表した新しいアイディアの楽器も見せていただきました。 

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 先ずはパンデイロ。透明度の高いナイロンヘッド(膜面)に軽やかで豊かに響くプラチネイラ(シャラシャラ)が特徴。思い描くサンバのパンデイロ音そのものが鳴っていました。

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 Gabriel Policarpo モデルのこのへピニキは12インチで30cmの深さで一般的ですが、なんと木製の胴体のモデルとのこと。(通常はアルミなどの金属類)
 木胴のへピニキは録音やステージなど、マイクで集音してスピーカーを鳴らす事を前提とした場面や、パンデイロなどの音量の小さな楽器とのアンサンブルを想定して開発されたそうです。エスコーラのパレードには向いてないとはっきりと言い切っていた事から想像してするに、特徴を強めた製品なのだと思います。

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 へピニキは通常、聞き手にバチ、もう片方は素手で演奏します。なので写真の様に手で打つ部分だけを低くしてダメージを減らす工夫がされています。
 通常、打面を張る為のフープに加工をすると、打面の張力のバランスが悪くなります。演奏してみると若干の影響は感じるものの、利点が際立っていました。

 この楽器はパーカッショニストのガブリエルのアイディアを元に製造されたもの。通常の金属製のふちを持った楽器の素手での演奏は。熟練していてもダメージがあります。長く、毎日、良い音で演奏し続けたいと言う工夫がこの曲線処理をされたオリジナルのフープから良くわかります。

 このパーツの販売はないのか?と聞いたところ、「このアイディアは、ガブリエルのものだから、単品の販売はできない。」との事でした。
 工場で大量に楽器を製造する会社でありながら、アーティストの権利やアイディアに対する敬意を持って実践している事。
 これは当然のことなのですが、実践できているところはそう多くはないと感じています。

 コンテンポラネアの楽器の質の良さは、様々な丁寧な仕事や信頼の積み重ねで成り立っていると、ここの会社との付き合いを通じて感じています。

 社長から聞いた話なのですが、Vila Mariaと言うチームが1990年頃に全ての打楽器をコンテンポラネアのものに買い替えたのだそう。その後エスコーラの過酷な使用状況にも関わらず、消耗品以外の破損は一切なかったのだそうな。他のメーカーよりは販売価格は高いですが、音や対応年数、環境保全を考えると圧倒的にコストパフォーマンスの良い製品だと感じています。

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