As time goes by ジャズスタンダード深堀り : リズムラボ

 1999年に発表された元SPEEDの島袋寛子さんの楽曲のイメージを強く持っておりました "As time goes by"。私と近い年齢の方には、こう思っていた方も少なからず居るのではないでしょうか。
 ジャズのスタンダード曲の元となった楽曲"As time goes by"の起源はその約70年前、1931年に遡ります。

 "As Time Goes By "は、 アメリカ合衆国・ニュージャージー州出身の歌手、Herman Hupfeld(ハーマン・ハップフェルド)が1931年に作詞・作曲したジャズ調の音楽で、 1931年10月31日封切のブロードウェイ・ミュージカルの Everybody's Welcome の為に書かれました。
 この楽曲はミュージカルお披露目に先駆けて同年の7月にはレコーディングされ、リリースされました。合衆国ベルモント州出身の歌手のRudy Valléeによって歌われました。


 1942年に公開されたワーナー・ブラザースの映画「カサブランカ」で、サム役のドゥリー・ウィルソンが演奏したことで一躍有名になりました。

 この曲は、雑誌AFIの「100 Years...100 Songs」特集で、映画におけるベストソングの第2位に選ばれ、ジュディ・ガーランドの「Over the Rainbow」を上回りました。

 また2015年の日本の映画、"ラブライブ!"でもメインテーマの1つとなり、ドラムアレンジはロックビート(エイトビート)になっています。


歌詞でみる As time goes by

You must remember this
忘れないでね。
A kiss is still a kiss
キスはキス。
A sigh is just a sigh
ため息はため息。
The fundamental things apply
本質的なことは変わらない。
As time goes by
時が経とうとも。

And when two lovers woo
恋人たちが愛をささやく時は
They still say, "I love you."
いまも変わらず「愛してる」と言う。
On that you can rely
それに依れば
No matter what the future brings
この先何が起ころうとも問題はない。
As time goes by
時が経とうとも。

Moonlight and love songs are never out of date
月の光と愛の歌は決して滅び去りはしない。
Hearts full of passion, jealousy and hate
満ち足りた心、情熱、嫉妬、そして嫌悪もだ。
Woman needs man and man must have his mate
女性は男性を必要とし、男性は伴侶を必要とする。
That no one can deny
だれも否定する事は出来ない。

It's still the same old story
今も変わらぬ言い伝え。
A fight for love and glory
愛と栄光の為の戦い。
A case of do or die
成すか死か。の戦い。
The world will always welcome lovers
この世界はいつでも恋人たちを受け入れてくれる。
As time goes by
時が経とうとも。


とても哲学的な歌詞ですね。
セネカの「生の短さについて」を思い起こしてくれる歌詞でした。
皆さんにはどのように感じられましたか?


ドラマーで見る As time goes by


Ed Thigpenのライブ録音

 バラードやブラシの演奏と言えばEd Thigpen。今回も見事なドラミングを聞かせてくれます。


おわりに

 今回のドラマーシリーズでは、エド・シグペン一作にとどまってしまいましたが、彼の演奏素晴らしいものでしたね。
 もしこんなドラマーが演奏しているよしているよ!という情報がありましたらぜひ、コメント欄で教えてください!

 補足で、サザンの桑田佳祐さんが歌い、ドラマーの村上ポンタ秀一さんが演奏するライブ映像の中にAs time goes byが収録されています。
 気になる方はチェックしてみてくださいね。


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