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#34 鮮やかな色彩とワンピースを纏って、毎日の旅に出る|伊佐知美

つい数日前に、古性のちと市角壮玄、そして伊佐知美の3人で「好きを叶え続けるクリエイターの頭の中、みせて!」というひみつ(?)のトークイベントを行った。

その時に雑談的に、「私(伊佐)はこの3人の中で、いちばん変化が遅いというか、一歩を踏み出すのが遅いと思っている」という旨の話をポロリとした。その時、古性と市角が口を揃えて「いや、いちばん早いのでは?」と言ってくれて、伊佐は「??」となり、話の着地は「自己認識ってむずかしいよね」というところに向かった、ということがあった。

私は、自分で言うのもなんだけれど、生来の性格と、もう何百回と取材やインタビューをさせてもらってきた仕事柄も相まって、「人に聞く」ことや、「コアに近づく」ことは、たぶん、得意なほうの人間なのではないか、と思う。いや、これ言うの本当おこがましいんだけれど、とにかく職業病みたいなところ、せめて私に職人的な何かがあると仮定したら、挙げられること、ではないかと思いたい。

なので、同じ手法で自分自身に取材、というか、インタビューをすれば、己のコアには簡単に辿り着ける、はずなのだが、まぁそうは問屋が卸さない。

自分のことを知ることって、本当に難しい。何年も時間をかけて、やぁっと尻尾を捕まえたと思った頃には、「私」もすでに変わり始めていたりして。

自分の輪郭と希望を捉えることが、納得感のある時間の使い方につながる、と思っているから、それでも頑張って自分に一生懸命「こころ」みたいなものを問いかけ続けるのだけれども、ひとりでそれをやるのが難しいから、私たちには他者との対話や、コーチング、みたいなプロとの素潜り会話みたいなものが、大切なのだろうねぇ。


で、何の話かと言いますと、私、自分のことがわからない、の一つとして、昔「似合う色がわからなかった」んですね。強いて言えば、緑、とか? 成人式は迷うことなく真っ黒の振袖を選んだし、大学時代はモノクロコーデが基本、白とデニム、大好きだったし、アクセサリーはシルバーのものも多かった。

それで気分が上がる、とか、似合ってる、とかを思っていたわけではなくて、多分いちばんは「間違いたくなかった」んじゃないかなぁ。

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