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#61 人生を肯定する「生涯一度は持ちたい」と願った私のライカ | 伊佐知美の頭の中

お久しぶりです。伊佐です。7月末に男の子を出産し、以後お休みをいただいておりました。10月から復帰します。これからまた、どうぞよろしくお願いいたします! 現在は、母子ともに健康で(私は体力のギリギリの淵にいつもいる気がしていますが笑)日々幸せで、私本当に幸せで、それについてはまた別で綴らせてもらえたら嬉しいな

さて、本日は伊佐のターンの「人生に効く持ち物」エッセイの更新です。

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「人生で、一度は○○してみたい」とか、「この夢は必ずいつか叶えたい」とか。誰にでもそういう "生涯を通した憧れ" みたいなものってあると思うのだけど、ここ数年の私にとってのそれは、「ライカを持ちたい」だった。

人生一度は、「いつか」でいいからライカを持ちたい。

ライカ:正式名称は「Leica」。ドイツ生まれのカメラブランドです。これは個人的な感想ですが、目が飛び出るほど高額です。たとえば1台70万円とか、100万円とか、レンズが50万円とか。中古でもほぼ価値が変わらないくらいで売れるから、「資産」と呼ばれることもあります

いつからその想いを持っていたか定かではないのだけれど、確かカメラを本格的に始めてしばらく経って、少し気持ち的な行き詰まりを感じ始めた2019年とかそれくらい、3〜4年ほど前だったのではないかと思う。

紆余曲折を経て、すでに手元にライカがある今だからはっきり分かるのだけど(あるんかい)、「ライカを持ちたい」。その気持ちを紐解くと、ただの所有欲、というよりも、「私の世界を打開してくれるきっかけのモノがほしい」「私の未来の可能性に輝きを添えてくれるカメラなのではないかしら」という「期待」がその想いの中心に在ったらしい。

結局私がライカを買ったのは、初めてライカへの憧れを抱いた時期から数年経った、2023年7月半ば、子どもが産まれる直前だった。このnoteメンバーシップの今夏のエッセイでも、買ったことについては少し言及したのだけれど、つまりはとても最近の出来事だ。

今は、スマホでも写真が存分に十分に撮れる時代。そもそも私はカメラ自体複数台持っているし(仕事道具でもあるので当たり前かもしれないけれど)、今持っているカメラが、じゃあ役不足なのかと問われると、そんなことはまったくない。プロ仕様の、それでもボディとレンズを合わせて総額30万円、40万円、いやそれ以上する機材たちが手元にずらりズラリとある。撮れる写真も動画も申し分ない。何か不満があるのかと聞かれても、やっぱりその機材自体に文句はない。

ではじゃあ、総額80万円ほどする私が欲しいライカのカメラを、どうしてそれでも手に入れたいと長い期間切望したのか。

(ちなみに、同じ「撮る」機能を持つカメラを、100万円近く払って本当に手に入れたいのか、そこに意味はあるのか、と数年悩んだし、買う直前も本当に葛藤した!笑)

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