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#006 本当に「結婚」だけが家族をつくることの概念なのか【古性のちの頭の中】

人生で過去に1度だけ「結婚したいなあ」と自発的に思ったタイミングがある。「この人としたい」というよりは、その頃わたしは結構精神的にもボロボロで、ひとりで立っていられなかったから、多分誰かに寄りかかりたかっただけのだと思う。

”自発的に” がどういうことかというと、無言の同調圧力で結婚しなければいけないのかな?と思ったタイミングは多々あるからだ。

「のちさんの結婚観て聞いても大丈夫なんですか?いやなんか、聞いちゃいけないかな〜と思って」という誰かの遠慮がちな言葉や「そういう暮らしができるのは、結婚してないし子供がいないからだよね」と謎の皮肉(と私が勝手にそう感じていただけかもしれないけど)を浴びるたび、33歳にもなってふらふらひとり好きなところで暮らし、結婚していない私は異常で腫れ物で、ずるくて、劣等生なのかなと悩んだりもした。
その度になんだか息苦しくて肩身が狭かった。

わたしは根っからの旅人だ。旅をやめることなんて考えたくないし、ただでさえ短い人生まだまだ見たいものが世界中にあるのに、一箇所にとどまるだなんて想像できない。

自由気ままに移動する暮らしと結婚すること&子供を育てることは天秤のように両側にぶら下がっていて、本当にそれを等価交換をしなければいけないのなら。
わたしは結婚「しない」のではなく「できない」のだ。

こういう話をすると「じゃあやっぱり結婚したくないんだね」に大体なるんだけれど、そうじゃないんだよなあ。
私だって、家族は欲しい。
一緒に生きていく人は欲しいとずっと思っていた。

「友達の夫婦」と長いこと暮らしている恋人のこと

わたしには今、ちょっと変わった恋人がいる。彼は、私の昔からの友人夫婦と3人で暮らしている。出会ったのはもちろんこの夫婦を通じてなのだけど、最初聞いたときはどういうこっちゃと驚いた。

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