恋せぬふたり 2/21放送分
3週間ぶりの放送は思った以上にパンチが強い話だった。30分でこれだけ詰め込めるんだから、世のドラマは基本的に30分枠にしても良いと思う。
修学旅行in小田原
咲子にラブだった親友の千鶴だが、カズくんに比べて出番が少ない上に報われないというのはちょっと居たたまれないなと思ってしまった。アロマンティック・アセクシャルを主軸に置くと異性愛だろうが同性愛だろうが「恋愛する人」というマジョリティに括られるが、女性の同性愛者は社会的に見ればやはりマイノリティなのでそこの扱いは難しいものがあったと思う。
カズくんを出さずに千鶴がずっと側にいて…という展開だとマイノリティとマイノリティの泥沼になりかねないので致し方ない感じはするけども、悲壮感が強く出過ぎかなと思ってしまった。あと千鶴のレザー着用率が高いのが地味に気になる。
カズくんは今回根が良いやつ爆発ターンだったこともあり、咲子とのやりとりにしんどさが増した畳み方で良かったと思う。
好き(恋愛)と好き(友情)で交わらない平行線のまま違う世界線で生きてる断絶感とか、好きだから側にいたい、好きだから離れたい、好きがわからないから一緒にはいられないという三者三様の剥き出しのエゴを描いてくれただけで僕はもう満足している。
アロマンティックにとって好意を伝えられることは多々苦痛になりうるが、好意を持たないことをマジョリティへ伝えるのもまた残酷なことなのだろうとは思う。アロマンティック・アセクシャルが自分の指向を誠実に真摯に伝えようとするほどその残酷さは増すかもしれない。
そもそも自分の感情や利益を拡大したり防衛したりすることは何であれエゴイズム100%の行為なので、アロマンティック・アセクシャルがそれを表明することに後ろめたさを感じる必要なんて無いのだし、どんどんすべきだと思うよ。
報われた蟹
手作りご飯を食べさせるという行為は高橋さんの愛なんだなと今更気づいた。しかもそれを蟹でやってしまうんだから、甘苦をいっしょくたに提供してくる演出に結構ビビっている。蟹の味噌汁うまいよね。
折り返しまで来たこともあり、咲子の周囲の色々はこれで一旦片付いた感じかな。次からは家族のターンっぽいし、高橋さんが掘り下げられるのが楽しみ。