「二日酔い」と「悪酔い」の違いについて
飲酒トラブルでよく聞く言葉である「二日酔い」と「悪酔い」は、どちらも不快な症状で似ているようですが違う点もあります。もっとも大きな違いは、悪酔いはお酒を飲みすぎなくても現れることです。
⚫「悪酔い」について
「悪酔い」とは、お酒を飲んでから2~6時間後に起こる症状です。顔が赤くなったり吐き気、頭痛、脈拍数の上昇が起こるのが主な症状です。
特にアルコールに弱い人や、弱くない人でも体調が悪い時に現れやすいのが特徴です。
悪酔いの原因は、体内で発生する「アセトアルデヒド」という有害な化学物質によるものです。アルコールに弱い人はこれの分解能力が低いので少し飲んだだけでも悪酔いします。
弱くない人でも、疲れがたまっていたり、体調が優れなかったりするときも、アセトアルデヒドの分解能力が落ち、悪酔いする可能性が高いため注意が必要です。
⚫「二日酔い」について
「二日酔い」は、飲んでから8~14時間後に現れる症状です。主に、頭痛や嘔吐、発汗をともなう不快症状が現れます。
二日酔いの主な原因は、お酒の飲みすぎです。分解処理が追い付かず、アセトアルデヒドの濃度が大きく上昇してしまいます。
もうひとつの原因物質が、お酒に含まれる「アデノシン」という化学物質です。アデノシンには血管拡張作用があり、その結果で拡張した血管が神経を刺激するので、たくさんお酒を飲むほど頭痛が起こりやすくなります。
さらに、アルコールが持つ利尿作用も、二日酔いの原因になります。必要以上に水分が排出されると、体は脱水症状を引き起こします。その結果、頭痛やだるさ、胃のむかつきといった二日酔い特有の症状が現れるわけです。
以上より、二日酔いは飲み過ぎずなければ防げる可能性が高いもので、悪酔いは飲み過ぎなくても防げないので体調が悪い時は飲まないのが1番と言えます。