彼が亡くなった日。②
夜中の4時頃に彼が「気持ち悪いから吐いてくる、電話1回切るね、、」と言われ、私も寝起きだったのもあり「分かったよ、また後でね」と言い電話を切った。
その後、数十分くらいして彼から電話がかかってきて「吐きに行く時に転んじゃって、その時の衝撃音で弟が部屋から飛び出てきた。」と具合悪そうに話していた。「怪我はしてないの?頭とか打ってない?」なんて会話をしたのを覚えてる。
彼は「大丈夫…」と言い「ただ具合悪過ぎて全然眠れてない、今日はこのまま電話してても迷惑かけそうだから電話切るね…」と言って、私は彼を心配しつつも電話を繋げてても仕方ないのでその日はそのまま電話を切ることに。
朝7時に目が覚めて携帯を見て電話が来てないことを確認し(いつもなら7時に彼が自営の店を開けるのでその前に必ず電話が来る。)こちらから電話をかけてみた。
1度かけてみたけど留守電になった。眠れたのかな…と思ったら彼から直ぐに折り返しの電話が来た。
「はぁはぁ…」と気持ち悪そうにしてる彼。
実は私はこの時のことがあまり思い出せない。本当にたった20日程前のことなのに。亡くなった直後もあまりどんな会話をしたか思い出せなかった。
ただ電話を切りたくなかったことだけはよく覚えていて、心配なのと眠れるなら寝て欲しいとか、病院に行ってほしいと言っても絶対行かないだろうな…とかそんな事を考えていたのは覚ている。
「またちょこちょこ電話かけるから寝られるなら寝ててね。またね。」というような事を言って電話切ったのが彼との最後の会話だった。
続く