見出し画像

modern-times「ドレスコード」

modern-times「ROOTS」
各種サブスクリプション対応!
(「ドレスコード」は3曲目)
こちらから!↓
https://linkco.re/MQpmTT1d

【歌詞】
遠くなっていく影を追う僕らを
悲しみの海へ誘う夜明けは終わって。
遠くなっていく。人、追う僕らの
言葉も思いも届くことはなかった。

灰を集めている。あの人々の群衆は。
先の見えなかったあの匂いが染み付いた。
消えることのなかった面影を見た日から
忘れることはなかった。あの景色の中。

ドレスコードで誤魔化して、生きる僕たちです。
今の言葉も本当か、わからないんです。
ドレスコードで誤魔化して、逃げる僕たちです。
今の言葉も本当かわからないんです。

遠くなっていく日々の後ろに
忘れそうになる夜を何度繰り返した?
見えないフリをしているあの時の僕らは、
送る言葉さえ持ってもいなかったのかい?

誰も知らなかったあの悲しみが今でも
胸を締めるように残った跡、思い出す。
消えることのなかったあの匂いが染み付いた
あの日から時間が流れた気がしたんだ。

ドレスコードで誤魔化して、生きる僕たちです。
今の言葉も本当かわからないんです。
ドレスコードで誤魔化して、嘘を吐く僕らです。
今の言葉も本当かわからないんです

作詞 ワタナベタカヒロ
作曲 modern-times
演奏 Vo,gt ワタナベタカヒロ
   Ba 冨川"tommy"功喬
   Dr ガテン・キノシタ



【回顧録】
この曲は2018年の1月にできました。「ROOTS」の中では1番はじめにできた曲となります。

この曲はなんと言いますか非常に個人的な歌だなぁ…という思いがあります。

作品を作ったきっかけがありまして、おじいちゃんが亡くなったことがきっかけでした。
そのときになんとなく「スゴく寂しくて、悲しいわけでもないのだけど、胸の真ん中あたりがぽっかりと穴が空いたように切なくて、どう言ったらよいかわからないような感覚」というものに支配をされてしまって、なんだかこのような感慨自体が残酷であったと思いますし、なんとなくこういう感覚を何度も何度も繰り返してきたように思います。
思えば、親族が亡くなったのはこれが初めてではありませんでした。というよりも小学生の時に父親が亡くなってしまってから、どうにも「死」というものが身近と言いますか…。それ以来から法事などにもたくさん参加しましたし、また親族が亡くなり、お葬式などに参加をしたりなどの経験が多分、そこらへんの同じ世代の人達よりは多かったのではないかな?と思います。それがどういう経験だったか?とかなんとかではなくて、単純に数が多かったというような言い方になってしまいますね。もちろん一つ一つに思う所はたくさんあったとは思います。ただ、なんかやはりそういう経験は自らを摩耗しているような気持ちにもなりましたね。だんだんと悲しんだりだとかそういう感覚の薄れみたいなものを感じたし、「自分程度の悲しみなどでは泣いたって嘘になってしまうのではないか?」という思いもありますね。だから、胸の内にぽっかりと穴が空いたような感覚を持ちながら、なんとも言えないような気持ちを抱きながら、人の死を感じたりしてしまいます。
ここまでの話でもしかしたら、不快に思う人もいるのかもしれませんね。申し訳ない。人の死というのは悲しむべきだし、ある意味、概念的には「悲しむ」という行為はこうあるべきだ。というのもあるように思います。なので、「残酷だ」と言われれば、なんかそうだと思うし、なんにも言えません。
でも、なんとなく忘れちゃいけないような感覚を感じ取るようになるくらいには大人になったのかな?と思います。そんな切なさや、少し無感情的な部分も含めて、個人的に思うのは、弔い方というのは人それぞれにあるべきだということだと思います。そういう感覚をできれば、冷凍保存して、パックするように残してみようと考えたのが、今回の曲です。なんとなく「悲しみ」というものや「人の死」というものへの向き合い方はもしかしたら、こうあるべきだ。という概念のようなものが存在するのかもしれませんが、そんなものよりも自分がどう思い、どう受け取り、どう悲しむのか?というのが大切なような気がしたりする。というような歌なのだと思います。

…暗いな。でも、こういう曲だし、こういう曲だと言ってしまってよいかなと思います。やはり非常に個人的な歌なのです。正直、バンドに出すのもためらいました。だって、個人的すぎるのですから。だから個人的すぎるからこそ、今回は楽曲のテーマみたいなものを堂々と開示してみました。なんか、いつもの曲たちとは全然存在感が違うのですよね。個人的に。

そして、この「ドレスコード」を弾き語りのデモとしてメンバーに送って、アレンジをすべておまかせします。と言ったのが今回のアルバムにおいての中心のような行程の始まりだったと思います。
このときに弾き語りのデモの他にベースのトミーくんからは「では、歌のみのデモもください」と言われて、それも送ったなぁ…というのも思い出しました。そこまでまっさらに…というような気持ちになりました。
そして、スタジオでのセッション。これは多分、もう上京後(2018年3月以降)だったかな?と思います。3人で立川のスタジオでやった時にそういえば、僕はもうギター置いちゃって、「では!やってみましょう!」という具合にトミーくんとドラムのキノシタさんにおまかせという形をとりました。そのときにトミーくんが出したのが、イントロの冒頭のベースの和音フレーズでした。これを初めて聴いたときはめちゃくちゃに感動しました。まるで、パイプオルガンで和音を弾いているような重厚感があり、なんだか、厳かな雰囲気が一気に楽曲についたような気がしました。
それですぐに「それでいこうよ!」となりましたが、キノシタさんは突然出されたこのパートにどうしたら良いのか?という感じで苦戦をしました。そこで、もう冒頭は思いっきり叩かないという案がどう出たのかは忘れましたが、そういえば、「ドレスコードで〜」からの部分のシンバルをキノシタさんが鳴らすところをより活かすためだったか、そんな感じだったと思います。ここで、ドラムでの刻みをあえて入れずにキノシタさんはシンバルのみでいくというアイディアを出して、トミーくんがそのアイディアを気に入り、それならば、一気にそこでぱーん!みたいにしよう!という感じだったかな?とにかく、トミーくんはキノシタさんのシンバルの音が好きみたいで、この前、「いろんなドラマーのシンバルの音を聞いてても正直思うことはあまりないのだけど、キノシタさんのシンバルの音を聞くと、なんというか…"感じる"んですよね。」という告白をしましたがキノシタさんがあっさりと「そうですか…ありがとうございます。」という塩対応をしていました。ということで、この「ドレスコード」はキノシタさんの"感じる"シンバルがふんだんに聴ける楽曲だと思います。

そんな「ドレスコード」のドラムセットが一応こちら。トミーくんから写真が来ましたので、一応、早速使わせてもらおう!という感じです!マイクはまたもや3点(トップ2本、カホン)ですかね。

そして、ギターの方は完全にお二人が作ったものに合わせて作るという感じにしました。音はクランチ気味の音にMXRのフェイザーを混ぜ込んだ音を常に使っています。ギターパート的には間奏のアルペジオとベース、ドラムとの掛け合いが個人的に感じます。なんというか、"感じる"曲なんですよ。「ドレスコード」は。
また細かいようですが、アレンジにおいても「ドレスコードで〜」からの部分においてはギターとベースは前半1回目ギター、ベース一拍置いて弾く。2回目ギター、ベース頭から弾く。後半1回目ギター、ベース一拍置いて弾く。2回目ギター頭から、ベース一拍置いて弾く。という具合に細かなところでアイディアを入れたりしております。どうでしょう?

このように今回の「ドレスコード」はベースのトミーくん、ドラムのキノシタさんのアレンジ、アイディアが光る楽曲ですね。


ちなみにこの曲は2018年の秋頃にシングルで出しました。それのジャケットがこれ↓


この写真、めちゃくちゃ不思議な感じで「スゴイ金かけましたよ!」みたいに言えば、通じるんじゃないかな?と思うのですが、当時の三人暮らしをしていたお家の前の道で撮影したもので、カメラも僕の携帯のものでした。その時、なぜかはわからないのですが、夜に写真を撮ると下の青っぽいオーブみたいなのが映り込むという怪現象を発見して、トミーくんと「これを利用しよう!」という感じになった。(元写真これ↓)

ちなみにうっすら後ろ姿が写っているのは僕です。なんだか、天国に召される?みたいな雰囲気で。それで、この写真をジャケットのサイズに切り取り、あとはパソコンの写真編集かなんかで、筆記体の「ドレスコード」という文字を入れて完成!意外とできるもんだねぇ〜。という気持ちになりましたね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?