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宮脇綾子の芸術
先日、ずっと行きたかった宮脇綾子の芸術へ。
東京ステーションギャラリーで開催。うっすら暗く落ち着いた雰囲気のよいギャラリーで集中して見ることができた。
お客さんは自分の親世代くらいの女性が多かった。
素材の力を活かした芸術
素材の質や模様をみて、なにを作るか考えたりその素材の活かし方の発想がなにより素晴らしかった。
ものをよくみる、観察してその特徴を表現する力がないとここまでの作品は作れない。
使い古した柔道着を作品に使っているのも驚いた。
観察眼が凄まじいのと、細かい作業を苦なくできる才能や努力がもう普通の主婦ではなく一人の芸術家。
1950年くらいの時代にこのような表現方法があったのかと驚き。
現代人にも受けるゆるさ、可愛らしさも作品から感じられて、私はそこがとても気に入った。
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生活の中に見つけた生命の輝き
40歳から活動を開始したようですが、作品のモチーフは毎日の生活の中で接するものであったそう。
生活するなかで、いかに丁寧にものをみていたかがわかる。
たまねぎの断面や肉の部分をとった骨だけになった魚の姿。宮脇綾子さんの手にかかるとなんと可愛らしい作品になることか!
私なら料理をはやく終わらせたいからそれらを切ってもじっくり見ることはせず、、日々をなんとかやり抜くことだけ考えていた点はちょっと反省である。
昔の人と現代人の生活の違い、ものや食べものに対する意識の違い、時間の余裕なども関係しているのかもしれない。
野菜や魚、植物など生命の輝きを作品に表現されていかれたのが、本当に素敵だなと。戦後という時代背景もあるが生命をとても大切にされていたのかなと思う。
宮脇綾子さんがされてきた丁寧な生活と、そのなかで見てきた生き物たちの生命の輝き。
私も少しずつ生活のなかでものをしっかり見ることを意識していきたい。
そういう意識を持って生活していくことは物事の本質を見ることにも繋がるだろうし、自身のみる世界を広げることにもなるかなと思う。
3月16日まで開催中なのでご興味のある方はぜひ。