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ベルトの価値ってなんなんだ?

ヒロムの夢がかかった試合から一夜明けました。
昨日の試合、正直飽き飽きするような試合でした。
思ったことがいくつかあるので、それを一つずつお話させてもらおうかと。

まず一つはヒロムへの思い。
昨日の試合、結果は伴わなかったけど、私は負けたと思ってないし
あんな勝ち方で勝ち誇ってほしくない。
ヒロムの心も体も夢も絶対地獄になんか落ちてないし、あんな奴と同じ目線なんかじゃない。
私は昨日の試合、ヒロムの夢への熱量を感じて感動したよ。
ヒロムを知って、応援できる人生で本当にうれしかった。
相手がどういう手を使ってくるかわかっていた上で、最後まで一人で戦い抜いたことはすごくかっこよかったし、同じ土俵に立たなかったことは誇るべきことだと思う。
「ロスインゴは何で助けに来なかったんだ」っていう意見もあると思うけど、ヒロムはきっと最後まで一人で戦いたかったんだと思う。
勝っても負けても自分の力だけで戦わないときっと納得できなかったんだと思う。
ヒロムはきっとそういう人だと思うから。
いろんな葛藤があった中、それらを振り切って夢をつかみに行った姿は美しかった。
私は、ヒロムのファンとして胸を張れる試合だったと思う。
ヒロムは「史上3人目の挑戦すごいね、よかったね、で終わる選手じゃない。なにもよくない」っていうかもしれない。
たらればの話になってしまうけど、あの時ディック東郷がいなかったらきっとヒロムがチャンピオンだったよ。
TIME BOMBもTIME BOMBⅡもビクトリーロイヤルだって決まったんだ。
力の差はなかった。ヒロムのほうが上回ってた。
お客さんは誰も「やっぱジュニアはヘビーに勝てないんだ」なんて思ってない。思ってないはずだよ。
だからどうか胸を張ってほしい。前を向いてほしい。
ヒロムは嬉しくないかもしれないし、気休めいうなっていうかもしれないけど、私は本当によく戦ったと思う。
あんなやり方で負けても誰もヒロムを否定しないよ。むしろ格が上がったよ。
ヒロムなら、きっと近い将来IWGPヘビーのベルトをジュニア王者として巻いてくれる日が来るって確信してる。
だからどうか、どうか夢を夢で終わらせないで。
もっともっともっともっともっともっともっとヒロムの広い夢についていかせてね。

もう一つはEVILのこと。
前にもちょっと書いたけど、昨日の試合を見てもやっぱりEVILのやりたいことが見えてこない。
何がしたいのかわからない。言っていることもよくわからない。
正義なのか、DARKNESSなのか。
EVILのいう”正義”って何なんだろう。ディック東郷がいないと勝つことすらできないのに何が正義なんだろう。
私はEVILが好きだった。でも今のEVILはおだてられてちやほやされて調子に乗ってるただのピエロに見える。
外国人レスラーのいないバレットクラブでトップに据えられても、ジェイたちが戻ってきたときにそこに居場所はあるの?
邪道外道にいいように使われているだけにしか見えないよ。
ジェイたちが戻ってきたらお払い箱でさようならってなってしまうよ。
あなたのキャリア、そんな風に終わってしまっていいの?
「ロスインゴにいたときが一番輝いていたね」って言われるの悔しくない?
「EVILはロスインゴ時代がピークだね」って言われるの悔しくない?
ヒロムが言っていたけど、あなたはこういう言葉に傷つくんでしょ?
こういう風に言われないためにしなきゃいけないことがあると思うよ。
それでもEVILはこれが俺がやりたかったことだっていうんなら別にそれで構わない。
この勝ち方で防衛し続けてもあなたの価値もベルトの価値もどんどん下がっていっちゃうし、ただベルトを持ってるだけの存在だよ。
誰にも支持されず、何の価値も地位もない裸の王様。
IWGPヘビーの歴史の中で一番くだらないチャンピオンだったね。って言われるチャンピオンでいいのね。
私は心配だよ、EVIL。あなたがチャンピオンじゃなくなった時が。
悪いけど、バレットクラブを追放されたらまたロスインゴに戻ればいいや、謝ってもう一回入れてもらおうなんて思わないでね。
ロスインゴにはもう戻る場所なんてないんだから。

最後一つ、ベルトのこと。
昨日の最後、ライガーさんとミラノさんが激怒してた。
「これでいいのか新日本。こんな試合して業界のリーダーですって胸張って言えるのか」と。
個人的には完全同意。
外国人レスラーが来れないっていうどうしようもない事情があるのもわかる。
私たちにいえない何か特別な事情があるのかもしれない。
だけどIWGPって最強の証で団体の至宝なわけじゃないですか。
みんながこのベルトを手にするために血のにじむような努力を積んでるわけじゃないですか。
そのベルトを賭けた試合があんな中身がないような試合ってどうなんでしょうか。
昨日の試合はどっちが勝ってもハッピーエンドにはならなかったと思います。
結果はEVILの勝利だけど、お客さんの誰も納得していなかったし、何よりもヒロムの夢に対して最大級の侮辱だと思います。
もしヒロムが勝っていたらEVILの立場はどうなっていたんでしょうか。
自粛期間が明けてやっと待ちに待った試合が再開されたのに、こんな試合ばかりは正直がっかりしてしまいます。
私にとってはバットエンドでも、誰かにとってはハッピーエンドかもしれない。
みんなが納得する答えなんてないと思います。
だけど昨日EVILが3カウント取った後の会場の静けさは異常でしょ?
声が出せない状況とはいえ、拍手すら起きない。実況のアナウンサーの声だけが会場に響いていましたよ。あれがお客さんの答えですよ。
「EVILよくやった!やっぱりお前が最強だ!」って大多数のお客さん思ってないですよ。
この流れ、NJCの流れを見るとこうならざるを得なかったんでしょうけど、
いつまでもこの流れが続くのは正直見てられません。
次の挑戦者に内藤さんが名乗りを上げてきましたけど、勝敗がどっちに転んでもやっぱり誰も幸せになりません。
それに内藤さんが名乗りを上げたことによってオカダの「お家騒動」という発言に説得力を持たせるだけの結果になってしまいました。
これだけの人気を誇るロスインゴの抗争は注目度が高いでしょうけど、
他の選手ももっと前に出て行っていいと思います。
EVILが一度も勝ててない石井さんが挑戦したっていいじゃない。
NJCで負けた後藤さんや小島さんが挑戦したっていいじゃない。
外国人レスラーの穴を埋めれる選手層の厚さがあるのに、外国人レスラーがいない今だからこそ、いろんな人がベルトに絡めるチャンスなのに。
外国人レスラーがいないとまともに試合ができないような団体じゃないはずです。
マンネリが怖いなら他団体から外敵を呼べばいいじゃないですか。
簡単なことじゃないかもしれないけど、今業界全体が大変な思いをしているのにそれを渋っているとまた暗黒時代に戻ってしまうと思います。

今IWGPにどれだけの価値があるのでしょうか。
IWGP至上主義のオカダカズチカが「興味ない」ってはっきりと発言したり、あの時内藤さんは出てきたけどあれはベルトが欲しいからじゃなくて個人的な感情で動いていたように感じます。
内藤さん以外には誰も出て来ませんでした。
上で挙げたような人達、それ以外でもいいです。その人たちも出てこなかった。
つまり、今のIWGPのベルトには魅力がないんじゃないかと。
NEVERのベルトがかつてないほどに光り輝き、魅力満載なのに対して
IWGPは今輝いていますか?みんなが欲しがるベルトなんですか?

次の内藤さんとのタイトルマッチ、ライガーさんが言う通り何らかの対策を立てないとまた同じ試合の再放送になるし、ベルトの価値もまた更に下げることになると思います。