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怪談を聞きながら
イサハイです。
俺は酒場で働いてるドワーフさ。
よく酒場の店長と勘違いされてるけど、雇われモンだ。ボスがいる。
とは言え、店の開店や閉店、仕込みなんかを任せられている立場ではあるよ。
その作業を行う際は一人だから、BGMなんかを聞きながらやると楽しいんだ。
以前はロックやお笑いなんかを聞きながらやっていたんだけど、もう少し面白みが欲しくなっちゃってね。
Youtubeなんかで怪談のチャンネルを聞きながらやるようになったよ。
と、いうのも
飲食店で働いたことある奴ならわかると思うんだけど、あの独特な薄暗さの中で開店閉店の作業なんかをするのは結構孤独というか…「あ、こわいな」と思うと途端に不気味な気持ちになる瞬間があると思う。
あのスキマに何かいそう…みたいなね。
それを、ふ、と思わせられる瞬間がシャクだな…と感じた事も理由のひとつでもあり、敢えて「俺は怖い感情になる状況を俺が作ってるんだぜ」みたいな気持ちになれるよう、おっさんながらイキッちゃって聞き出したフシがある。
おばけ出ちゃうのかな?って、ルイージマンション(GC版しかやってない)みたいな気持ちになるよ。
実際に何か音や声が聞こえてビビっても基本的には近所の店か、外の物音だからね。
あ、ラップ音はめちゃくちゃ聞こえるけどね。
ピシッ!てやつ。
全部杞憂だよ。(言い聞かせてる)
(イヤホンで怪談聞いてんのにビビってクソほど耳立ててんのウケんな)
でも開店前だってのに、酒場の店のドアがキィ〜…って開いた音と「やってますか~?」って声が聞こえたのに誰も居なかった時は流石にビビったね。
お客さん待たせちゃいけないから、急いで出ていったんだ。
ドアを開けても外には誰もいなかった。
しかもよく見たらその日は隣のお店は休業で、辺りはシン、と静まり返ってたよ。
聞いていた怪談にもそんなセリフはないし。
空耳だとしても泣いちゃうだろ。
え、マジ?
怖すぎてあれからもう怪談聞いてないです。
最近は若いお客さんから教えて貰ったヒップホップとか聴きながら開店準備をしています。
ラップ音違い、てことでね。