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「社会実装をしよう—行動変容とコミュニケーションデザイン—」 おうちの診療所・石井洋介 - 医療人2030 Core

新しい医療のパラダイムが求められている現在。そんな時代にふさわしい、次世代医療を担う人材を育むプロジェクトが「“医療人2030”育成プロジェクト」です。

活動の核となるセミナー「Coreコース」の第2回は、日本うんこ学会会長ほか様々な肩書きを持つ石井洋介先生をお招きしました。“社会実装”を手段として掲げる石井先生は、どのように医療を変革してきたのでしょうか?

2024年10月25日に行われた講演の一部をお届けします。



登壇者プロフィール
おうちの診療所中野院長/株式会社omniheal代表取締役
石井 洋介

16歳で潰瘍性大腸炎を発症し、19歳で人工肛門を造設。その治療過程で医師の道を志した波瀾万丈の経歴は、マスメディアを通じて広く知られています。興味のある方は石井先生の著書もご参照ください。https://www.amazon.co.jp/stores/author/B08JYGXWS9


正攻法ではできないことも“社会実装”なら変えられる

まずは今回のテーマである“社会実装”の実例が振り返られました。石井先生は“実装”の定義として「それまで得てきた知識や経験を、新しい角度やアイデアとかけあわせて、社会に新しい機能や方法、事象を作り出すこと」を挙げています。

最初に紹介されたのは「CT海賊島アドベンチャー」。従来はCTを怖がる子どもを鎮静剤で大人しくしていましたが、少なからずリスクがついて回ります。この解決策を検査体験の変化に求めた“実装”例です。

「医療職は、アレルギーを生まない薬や2秒ぐらいで終わるCTの開発といった既存の延長線上で考えるんです。しかしIDEOというデザインオフィスは『CTの体験を変えればいいのでは?』と考え、CTを海賊船に仕立てました。CTを医療体験ではなくアトラクション体験に変えたんです」


次に挙げられたのは、看護師のユニフォームの色分けです。色分けによって日勤と夜勤がひと目で区別できるようになり、交代時間帯の仕事依頼などが減少。残業時間の削減につながった“実装”例です。

「こんなワンアイデアでも世の中を変えられのが“社会実装”です。『残業時間を減らそう!』と声高に言っても変わらないけど、“実装”ならしっかり残業時間を減らせるんです」


“社会実装”に必要な3つの力とは?

では、こうした“実装”には何が必要なのでしょう? 石井先生は「自分の力だけではできないことをどう達成するか」のレバレッジを鍵として、「Deep Dive/Heart Driven/Management」の3つが重要だと語りました。

「非効率的と言われそうですが、“Deep Dive”が医療業界では一番大事だと思います。現場に潜らないと本当の課題がわからないので、結局は早道になるはずです。次が“Herat Driven”。自分1人ではできないこと大勢のチームで解決するのが“実装”のポイントで、そのためには仲間を見つけなくてはいけません。ただ、高い報酬とかで来てくれる時代ではないため、“思い”とか“達成する目標”で話す必要がある。そうして集めたメンバーのパフォーマンスを最大化するのが最後の“Management”。この3つが“社会実装”が今回のテーマになっています」




セミナーはまだまだ続きましたが、本レポートはここまでとなります。

石井先生は日本うんこ学会の設立、スマホ用ファンタジーRPGゲーム「うんコレ」などの実例を挙げながら“実装”の成果と課題を説明。さらには行動変容を軸とするゲーミフィケーション利用の可能性、地域包括ケアシステムモデルの確立といった目標も語り、その幅広い活動と行動力に、参加者は一様に感嘆した様子でした。



“医療人2030”育成プロジェクトにぜひご参加ください!

「“医療人2030”育成プロジェクト」では、魅力的なゲストを招いたセミナーを今後も開催していきます。2024年度は全12回+αを予定しているので、興味を持たれたらぜひ以下よりWEBサイトにアクセスしてください!

未来の医療を創る‘医療人2030’育成プロジェクト
https://marianna-dhcc.jp/