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居る日記@豊岡2023|1日目〜5日目(三浦)

こんにちは、そこに居るためにの三浦雨林です。

私が兵庫県 豊岡市(特に江原)を毎年訪れるようになって5年目になるらしい。全然馴染みのない土地から、ちょっとだけ季節を想像できる土地になってきた。


1日目(8/23)

指定席購入済みの新幹線に乗り遅れた。幸先の悪いスタート。幸先というか完全に自分のせいだが…どうして決まった電車にすら乗れないんだろう…と落ち込む朝。
新大阪で時間があったので怒りの赤福購入。新大阪から城崎温泉行きのコウノトリで一人で食べる。

どんな気持ちでもいつも美味しい赤福。ありがとう。

無事に江原駅に到着。この日は特にリサーチできず。
宿へ向かう前、江原河畔劇場でゲリラ豪雨にあってしまい足止めを食らう。さらに夜道が真っ暗で怯える。側溝が見えなくて落ちそう。
ああ、大いなる自然よ…

帰り道の途中、いつもは閉じているお地蔵様のお堂?が開いていて中がゆらゆらと蝋燭に灯されていた。次のお地蔵様の前でも提灯が灯っていて、町内会の方らしき人々が何やら作業をしていた。
どうやら8月23日は『地蔵盆』というものらしい。地元も相当田舎だが、初めて見た。北海道には無いのかな、と思っていたら、どうやら近畿地方を中心とする行事とのこと。
お地蔵様が大切にされているのを見ると、目に見えない長い時間に触れられるような気がしてくる。

2日目(8/24)

カラっと晴れていた。
東京より暑さが柔らかい気がする。風があるからか、人がいないからか、それとも本当に何かが柔らかいからなのかはわからない。

前日に見たお地蔵様。お花が綺麗になっていた。
お堂の方のお地蔵様は閉まっていた。
途中で仏花を後ろに乗せた軽トラに抜かされた。

お地蔵さん

町を歩いていると、家々が連なっていることに気がつく。火事になったら大変だな…と思っていたら間に消防団の拠点?消防署?が明るく開いていた。

連なる家の間の消防団?

3日目(8/25)

江原に来たら絶対に食べるべき、バーガーシティに行った。
1980年代、400店舗ほどあったフランチャイズチェーン店の最後の生き残り。本部が倒産したのに続けているらしい。すごいパッション…。
私の個人的なおすすめは油淋鶏バーガーですが、まじでめちゃくちゃメニューがあるので何かしら好きなものが見つかると思います。
ていうかバーガーシティ公式Twitterのプロフィール文、公式なのに「(wikiより抜粋)」と書いてあって笑ってしまった。どうしてなの。

バーガーシティ店長の似顔絵スタンプがついた紙に包まれた油淋鶏バーガー

この日は城崎温泉に向かった。
いい電車がなかったので、豊岡までバスで行く。
穏やかな円山川と並走するのがとても気持ちいい。

全但バス
バスから見た円山川
豊岡駅のホーム。二両編成の電車が止まっている。

城崎温泉って日本で一番想像上の温泉街に近いんじゃない?と行く度に思う。
この日は夏の花火の最終日で、灯籠流しの開催があるようだった。
こういう催しに地元の人は来るのだろうか、と思っていたら夕方に麦わら細工を教えてくれた方が並んでいた。

一の湯の前に出る歩行者天国(灯籠流し)の看板
大溪川で燃える薪
大溪川を流れる灯籠と行き交う人々

それから御所の湯に入って、かき氷を食べて、カニのキーホルダーを買って、花火を見た。この夏最初で最後の花火かな。
終電(21:33)で帰宅。

江原は星がよく見える。星を見て星座がわかるのは両親から貰ったものだなと自分のことを考えた。どこかで神鍋方面にも星を見に行きたいな。

4日目(8/26)

前日は気がつかなかったけど、お地蔵様の装いが新しくなっていた。祠にかかっていた白い卍の幕?も赤に変わっていた。地蔵盆仕様だったのか。

黒字に花柄の衣装のお地蔵様

20時ごろ、空一面の夜の雲が見えるほどの閃光が走る。山の向こう側がビカビカと光っているのが見えた。音は聞こえない。音が聞こえないほどの距離で、向こう側で雷が落ちていることがわかるのか、とハッとする。東京ではむしろ音が聞こえてからしか雷を認識できない。そういえばそうだった。
確実に向こうで雷が落ちているが、音は聞こえない…いける…!と急いでコンビニに向かった。帰ってくる頃にゴロゴロと聞こえ始めたけれど、雨は降らなかった。
ああ、大いなる自然よ…
大いなる自然すぎるものを見た時、毎回「やっぱ神話作るしかないよな」という気持ちになる。神とかそういうものが起こしてるとしか考えられない。
ああ大いなる自然よ…人間はなんて小さき存在…と思うけどそれよりも小さき存在が無数に存在しているのって果てしなさすぎませんか……ああ大いなる自然よ…

5日目(8/27)

山の名前を知りたくなってきた。
地元が北海道の盆地で、四方を山に囲まれていたから、山がない場所はとても不安になる。山があると、方向がわかるのがとてもいい。都会でも、例えば京都も実は一方に街を抜けて山が見えることに気がついて感動した覚えがある。墨田区を歩いていた時は、スカイツリーって結構山的かもとなんとなく思った。
それにしてもどこから撮ったか丸わかりの写真。輝くDAISO。

DAISOと近くの山

近くのスーパー(ガンピー)に行ったら見たことのない貝が売っていた。
そういえば静岡の河津町滞在中もホホホタケという謎のキノコを食べたな…と思ったけど、さすがにこの貝はどうしたらいいのかわからなくてやめた。安いのか高いのかもわからない。

イガイ 汁ものなどにどうぞ!と書かれているデカイ貝。一個250円くらい。

ガンピーには豊岡(江原)に通い初めてからずっとお世話になっているけれど、よく見るとかわいい看板?があった。
物語になってそうだけれど、時間がなくて見て回れなかった。次回全編探そう。

『かえりは のはらを よこぎって あるいていくとしよう。と、ガンピーさんは いいました。「そろそろ おちゃの じかんだから」』というテキストと草原を歩く人・牛・犬・うさぎ・鳥・羊など動物たちの絵
『食べる事って、とっても大切な事だと私達はいつも考えています』というテキストと食卓を囲む人と動物たちの絵

19時ごろ、外に出ると昼と夜の間だった。逢う魔が時を少し過ぎた頃だろうか。私の後ろに月が出ていて、夜が迫ってきていた。

雲の向こう側がぼんやりと明るい

この日記について

こんばんは。こんにちは。
この夏、我々そこに居るためには豊岡演劇祭2023のレジデンスプログラムにて、滞在/リサーチからのワークインプログレスを行うことになりました。
これはそのプロセスを記録しておくための滞在日記です。
早速4日目まで日記をつけていなかったのですが、ほんとはリサーチなどを行った日はちゃんとその日の内に更新したいですね。ほんとはね。

作品詳細

今回はそこに居るためにメンバーの三浦と宮本だけでなく、絵描きの北林みなみさんにも参加してのクリエイションです。北林さんがどんな風に居るのかもたのしみ。
ワークショップもやります。ぜひ体の時間を解きにいらしてください。

みうら

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