【 原稿料がもらえる文学サークル“お茶代”🚙💨🧸🐻6月課題🧸🐻🚗💨】 言語化を言語化した途端失われてしまう沈黙の手触りへの感想
今年4月に初挑戦した、文学サークル“お茶代”のお題。
ここで選んだお題は映画の感想という、私が一番得意とするものでした。
そして今月のお題は「主催者・脱輪 のnoteを読んで感想を書こう!」。
どれも深いなぁ、感想書けるかなぁで迷っていると……
まさに先日、『水の都の護神』という映画にて長年感じていた「うまく言語化できない違和感」について語っただけに、ぴったりな話題でした。
特に好きな部分はこの部分。
『水の都の護神』リアタイ当時は子供だったから知識や語彙も勉強量も少なく、レビューサイトに感想を書いても「ここに違和感を感じた」程度しか書けず、何とも歯がゆい思いをしたものです。
が、作品を繰り返し観たり、長い年月を重ねて「言葉のトランプ」を揃えていったからこそ、あの記事が書けるようになりました。
……まともに書けるレベルまで揃うのに、リアタイ時から数えておよそ15年。
おかげでこの作品について書いている間は、積もり積もって熟しまくった違和感が堰を切ったようにあふれ出てくるのです。
また、何度も考察を重ねた『あの夏のルカ』も、同じ頃に観ていたら恐らく違和感を言語化できなくて、ずーっと引きずることになったかもしれない。
「言葉のトランプ」が揃ってきたからこそ、『水の都の護神』に対しては「美談扱いされてるけど、これ究極の搾取と共依存の話じゃないか」、『あの夏のルカ』に対しては「アルベルトは確かに救われるべき存在だけど、事情を知らない第三者目線だと相当な問題児でもあるんだよな」という具合に言えるようになった。
まあ、この2作品における私の感想は異端もいい所なのですが。
今でこそ、観た作品について朝飯前のようにFilmarksなどに綴っている私ですが、初めてレビューサイトを利用した頃ははただ「面白かった」「これはひどい」的なシンプルな文しか書けませんでした。
ですが、不思議なことに年月が経てば、普段でもそれなりの分量で書けるようになっていく。
知らず知らずのうちに、「言葉のトランプ」は揃っていくものなのかもしれません。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?