サイバーパンク2077 サイドジョブ 「DREAM ON / 覚めない夢 」ストーリー解説・考察
※ 注 : この記事には「サイバーパンク2077」のストーリーに関するネタバレが含まれています。
読んでいただく前の注意点
この解説・考察は、「サイバーパンク2077」のストーリー全体を把握できるものではありません。「サイバーパンク2077」本編のサイドジョブ「DREAM ON / 覚めない夢」についてフォーカスして書かせていただきました。
サイドジョブ 「DREAM ON / 覚めない夢 」の発生条件
サイドジョブ「I FOUGHT THE LAW / 権力との闘い」をクリアした後に発生します。なかなか発生しない場合は、時間を何度か進めたり、ファストトラベルを繰り返したりすると発生するようになります。
ペラレス夫妻について
夫はジェフ(ジェファーソン・ペラレス)で、妻はリズ(エリザベス・ペラレス)です。
サイドジョブ「DREAM ON / 覚めない夢」の時点で、ジェフはナイトシティ議会議員であり、ナイトシティ市長選に立候補中(選挙期間中)です。
ペラレス夫妻はチャーター・ヒルの高級マンションのペントハウスに2人で住んでいます。一人娘のソチ・ペラレスはヨーロッパへ留学中のため、現在は不在です。
ペラレス夫妻はサイドジョブ「I FOUGHT THE LAW / 権力との闘い」で初めてVと出会いました。彼らはナイトシティ前市長ルシアス・ラインの死の真相を調べるため、当初、リズはジュディに仕事を依頼できるかどうか相談しました。しかし、ジュディが多忙だったこともあり、ジュディはリズにアフターライフの傭兵であるVを紹介しました。
ペラレス夫妻からVへの調査依頼
ジェフからの突然のホロコール
ジェフからVにホロコールがあり、プライベートな相談があるため自宅に来てほしいという依頼を受けます。今回の仕事も、前回のペラレス夫妻からの依頼と同様に、フィクサーを通していません。
Vはペラレス夫妻の自宅を訪れ、ペラレス夫妻から依頼内容を聞きます。
数日前の深夜に起きた事
ジェフによると、数日前の深夜に何者かがペラレス邸へ侵入したとのことです。ジェフはその際、侵入者の物音に気づき、ピストルを持って寝室を出たところ、見知らぬ男と遭遇しました。その侵入者がジェフに向かって銃を抜こうとしていたため、ジェフはその男に向かってピストルの引き金を引いたそうです。
しかし、ジェフはピストルの引き金を引いた後の記憶を失っており、どうやら発砲した瞬間に気を失ってしまったとのことです。侵入者の見た目についてもあまり覚えておらず、一方、リズは熟睡していたため状況がわからないと話しています。
ジェフは気を失った後、翌朝にベッドで目覚め、ひどい頭痛に襲われたといいます。気を失った後にどのようにして寝室のベッドに戻ったのかの記憶もなく、翌朝には侵入者がいた痕跡も何も残されていませんでした。
NCPD(警察)への通報について
ペラレス夫妻はこの件についてNCPD(警察)には知らせていないとのことです。そもそも、夫妻はNCPDを信用しておらず、通報した場合にメディアが嗅ぎつけて大騒ぎになることを避けたいと考えていました。そのため、前回の依頼を成功させた信頼のおけるVに相談することにしたのです。
警備会社SSI
今回の件については、夫妻が警備を担当している警備会社SSIに連絡したとのことです。ジェフによれば、SSIは知人に薦められて紹介された小規模な警備会社とのことですが、誰にSSIを紹介されたのか記憶を失ってしまっている様です。
Vが「アラサカやミリテクのような大手と契約していないのは意外だ。」と言うと、リズは「巨大企業に依存していないのは良いことだから。」と答えました。
SSIによると、何者かに侵入された形跡も発砲の形跡もなく、監視カメラや外の警備員にも異常はなかったとペラレス夫妻に報告したそうです。しかし、ペラレス夫妻はSSIの報告に違和感を覚えていました。
ペラレス邸の調査
Vの調査当日はSSIは不在
Vがペラレス邸を訪れるため、夫妻の指示でSSIには休みを取らせているそうです。
ジェフの不可解な言動
ジェフとリズそれぞれの書斎にあるコンピューター端末のメッセージを読むと、ジェフの選挙スタッフであるチーフアドバイザーのエリックが、ジェフの最近の言動に混乱している様子が確認できます。
ジェフが選挙スタッフであるリー・パテルを解雇する予定だったにもかかわらず、ある時からその解雇の事実自体をジェフが完全に忘れてしまっていたことがわかります。
ナイト財団から夫妻への奨学金
Vはリズの書斎に飾られていた、夫妻の大学院の卒業証書を見つけます。
リズによると、ペラレス夫妻は共にアスカガ・バークレー法科大学院を卒業しており、その高額な学費(270万ユーロドル)に対して、ナイト財団から奨学金が給付されたそうです。
ナイト財団は、ナイトシティの創始者であるルシアン・ナイト氏の未亡人であるミリアム・ナイトが立ち上げた事業です。
夫妻の結婚式の写真
Vはジェフの寝室で、夫妻の結婚式の写真を見つけました。
Vが「派手に(結婚式を)やったのね。」とリズに声をかけると、リズは「青のバラにしたくて。トラック一杯注文したのよ。」と答えました。しかし、その写真には赤いバラが映っていました。Vが「バラは赤にしか見えないけど。」と指摘すると、リズは動揺した様子で「結局、青は手に入らなくて。忘れてた…」と答えました。
このやりとりから、リズの記憶に不一致があることがわかります。
使用済みのブースター
Vはジェフのバスルームのゴミ箱で、使用済みのブースターを見つけました。
Vがリズに「ブースターは普段からよく使うの?」と尋ねると、リズは「ジェフはあらゆる薬物の使用に反対しているから、ブースターを使うのはジェフらしくない。」と答えました。Vが「ニコチンも?」と尋ねると、リズは「ジェフは大の嫌煙家よ。」と答えました。しかし、Vが「ジェフがタバコを吸っているところを見た気がする。」と言うと、リズは驚いた様子で「ジェフが?まさか。きっと勘違いよ。」と答えました。実際、Vは夫妻に初めて会った時(サイドジョブ「I FOUGHT THE LAW / 権力との闘い」)に、ジェフがタバコを吸っているところを目撃しています。
このやりとりからも、リズの記憶に異常が見られることがうかがえます。
SSIの警備室
ペラレス夫妻は選挙期間中、ペラレス邸内にSSI専用の警備用部屋を用意し、常駐警備を行わせていました。
そのSSIの警備部屋にあるコンピューター端末のメッセージを確認すると、SSIの警備チーフと警備スタッフの間で、SSIのエージェントがジェフに撃たれた件と、その後の対処についてやりとりがされていました。
つまり、ジェフが発砲した「侵入者」はSSIのエージェントであったこと、そしてSSIが今回の一件をペラレス夫妻に隠蔽していることが明らかになりました。
弾痕と血痕
ジェフがピストルを発砲した場所をVがキロシ(視覚系のサイバーウェア)でスキャンすると、壁に数発のピストルの弾痕が見つかりました。その弾痕はすでに修繕と塗装が施され、SSIによって隠蔽されていたようです。
さらに、その弾痕の近くの床には侵入者(SSIのエージェント)のものと思われる血痕が見つかりました。しかし、その血痕もSSIによってすでに洗浄されていました。そして、Vはその血痕の跡をキロシでスキャンしながら追跡していきます。
スマートパネル(テレビ)
血痕をたどっていった先の部屋で、Vは壊れたスマートパネル(テレビ)を見つけました。リズによると、それは2〜3日前に壊れたとのことです。
Vがそのスマートパネル(テレビ)の画面を修理しようとして触れた瞬間、視界が奪われ、脳が異常な感覚に襲われました。どうやらそのスマートパネルがVの脳に何らかの影響を与えたらしく、Vはよろけて床に手をついてしまいました。
しかし、リズはその異常を感じることはありませんでした。もしかすると、リズはそのスマートパネルから発せられる何かに慣れてしまっていて、すでに何も感じなくなっているのかもしれません。
SSIの隠し部屋
血痕が途切れている場所には、隠しドアのようなものがありました。Vがそのドアをこじ開けると(またはSSIの警備部屋のコンピューター端末から遠隔でドアを開けることも可能です)、その先には夫妻が知らない隠し部屋がありました。この部屋はSSIによって作られていたものです。
部屋の内部には大量の機材が設置されており、夫妻の行動をスマートパネル(テレビ)越しに盗撮できるようになっていました。
応急キットと使用済みの薬
Vは隠し部屋の中で、応急キットと使用済みの薬(凝血薬)を見つけました。これにより、侵入者(SSIのエージェント)がジェフに撃たれた後、この部屋に来て応急処置を行ったことがわかりました。
コンディン計画
VはSSIの隠し部屋にあるコンピューター端末に残されていた、SSIのエージェントたちによるいくつかのメッセージを確認しました。
そのメッセージには「コンディン計画」というタイトルが付けられていましたが、この時点では「コンディン計画」が何を指すのか全くわかりません。
SSIのコンピューター端末に残されていたメッセージの内容を要約すると、以下のようなことが記載されていました。
ジェフの行動の変化
ジェフが最近、刺激物(おそらくブースターやファストフードなど)の摂取を始めたため、彼の行動がSSIにとってコントロール可能な許容範囲を超えてきているとのことです。そのため、SSIはジェフに対する神経抑制を強化する必要があると判断していました。傭兵との契約に関する問題
ジェフがSSIの警備チーフの反対を押し切り、傭兵(Vのこと)との契約を結んでしまったことが問題視されていました(サイドジョブ「I FOUGHT THE LAW / 権力との闘い」)。この行動もSSIにとって許容範囲を超えており、緊急メンテナンスが必要だと判断されていたようです。緊急メンテナンスの中断
深夜に行われた緊急メンテナンス中、ジェフがSSIのエージェントに発砲して重傷を負わせたため、「コンディン計画」が一時的に中断されたとのことです。
緊急メンテナンスと呼ばれるものが、夫妻の脳に影響を与えていると思われるスマートパネル(テレビ)に対する作業なのか、それともジェフ自身に対して何かをすることなのか、あるいは全く別のことなのかについては不明です。
SSIエージェントの種類
SSIの警備室の端末や隠し部屋にある端末に残されたメッセージの内容から、SSIエージェントの役割が一部だけ明らかになりました。
オレンジエージェント(下級クラス)
一般のSSI警備員で、セクターゼロへのアクセス権はありません。ブルーエージェント(中級クラス)
深夜の緊急メンテナンス中にジェフに撃たれたのは、このブルーエージェントです。セクターゼロへのアクセス権を持っています。ブラックエージェント(上級クラス)
ペラレス夫妻の監視を担当しているエージェントで、セクターゼロへのアクセス権を持っています。
なお、メッセージに記載されている「セクターゼロ」が何を指しているのかについては、現時点では不明です。
謎のテック(機材)
Vが隠し部屋の中にある謎のテック(機材)をスキャンすると、そのテックはスマートパネル(テレビ)に接続されていることがわかりました。やはり、スマートパネル(テレビ)が夫妻の脳に何らかの影響を与えている可能性が高いと考えられます。
そのテックはスマートパネル(テレビ)以外にも接続されていました。その謎のテックから伸びる配線をたどっていくと、ペラレス邸のテラス(屋上)へと続いていることが判明しました。
テラス(屋上)にある発信機
謎のテックから伸びる配線をたどっていくと、テラスにはトランスミッター(送信機)が設置されており、ペラレス邸(高級マンション)から離れた場所にある巨大な受信機に信号を送信していることがわかりました。
さらに、その受信機の側には黒いバンが停車していました。つまり、ペラレス邸で収集されたデータは、離れた場所に停車している監視用の黒いバンに送信されていることが判明しました。
Vがリズにこの件について尋ねると、リズはトランスミッター(送信機)や黒いバンのことについて心当たりがないと答えました。
その後、Vはトランスミッター(送信機)の側に停車している監視用の黒いバンを調査することにしました。
逃走する監視用の黒いバン
Vは監視用の黒いバンを調査するために、ペラレス邸を後にしました。
ジョニーは、バンが逃走した場合に備えて車を用意しておくようVにアドバイスしました。
Vがバンに近づくと、バンは勢いよく逃走を開始しました。Vはバンを見失わないように猛スピードで追跡します。
バンはワトソンのノースサイドにあるメイルストロームの施設敷地内に停車しました。
しかし、バンが停車したと同時に、待ち伏せしていた複数のメイルストロームによる激しい攻撃を受け、Vは戦闘を余儀なくされます。
その後、停車していたバンから2人のSSIエージェント(ブラック)が降りてきて、透明なAV(光学迷彩)に乗り込み逃走を試みようとします。
もし2人のエージェントがAVで逃げる前に倒すことができれば、SSIエージェント(ブラック)の死体から暗号化されたメモ「コンディン計画中断」を取得することが可能です。
暗号化されたメモ「コンディン計画中断」
SSIエージェント(ブラック)が持っていた暗号化されたメモ「コンディン計画中断」に記載されている内容は以下の通りです。
コンディン計画は直ちに中断すること。
ブルーおよびオレンジチームは撤退すること。
ブラックチームは回収地点まで撤退すること。
現地の勢力に応援を要請したこと。
「オレンジ」「ブルー」「ブラック」は、それぞれSSIエージェントの区分を指していると考えられます。監視用のバンに乗っていた2人のSSIエージェントはブラックチームに属していたようです。
また、「現地の勢力への応援依頼」という記述から、SSIまたはその背後にいる黒幕がメイルストロームに対し、バンを追跡してきたVを排除するよう依頼していたことが推測されます。
監視用のバンのアクセスポイントへ接続
Vはメイルストロームを一掃した後、停車しているバンのアクセスポイントにジャックイン(接続)しました。
そのバンはラボ機能も兼ね備えており、格納されていたデータから驚くべき事実が判明しました。それによると、ペラレス夫妻は単に監視されていただけではなく、SSIやその背後にいる黒幕が夫妻の脳の神経網を操作し、記憶を消したり、新しい記憶を植え付けたりすることで、夫妻の人格を改変し、操っていたことが明らかになったのです。
さらに、ペラレス夫妻以外にも同様の実験の対象となっている人々がいることがわかりました。その人物たちは以下の通りです。以下の6人は、「サイバーパンク2077」のストーリー内でまだその存在が確認されておりません(もしご確認されている方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えていただけると大変ありがたいです)。
ジョサイア・ゲレロ
フレッド・ウォード
キーラ・ナイト
アミナ・ボルトン
ヘクター・バード
リバティ・パテル
Vは急いでこれらのデータをデータベースからダウンロードしようとしましたが、何者かにアクセスが察知され、データはすべて削除されてしまいました。
その後、Vがリズにホロコールで連絡を取ると、リズはホロコールではなく直接会って話したいと言います。Vがペラレス邸に向かおうとすると、リズは「二人きりで話したい」とのことで、ペラレス邸ではなくジャパンタウンのラーメン屋を指定しました。こうして、Vとリズはそこで落ち合うことになりました。
全てを知っていたリズの告白
Vはジャパンタウンの桜花マーケットにあるラーメン屋へ向かいました。すでにリズは到着しており、Vを待っていました。
リズは「ジェフのいないところで話がしたかった。」とVに伝え、真相を語り始めました。
リズは少し前からジェフの言動におかしな点があることに気付いていたといいます。ジェフの性格がまるで別人のように変わっていったと感じていたそうです。
例えば、読書をやめたり、好きだった映画のタイトルを忘れたり、一晩で音楽の趣味が変わったりしました。また、リズが「お義兄さんのお墓参りに行こう。」とジェフに話した時、ジェフは「自分は一人っ子で兄弟なんていない。」と言い出しました。
さらに、ジェフだけでなくリズ自身もおかしな行動をとるようになり、リズの友人たちからも何度か指摘されたことがあったそうです。リズは「何が現実で、何がそうでないのかわからなくなった。」と語りました。
リズは、誰が何のためにこのようなことをしているのかはわからないものの、自分とジェフが何者かに操られていることを以前から知っていたと明かしました。ペラレス邸にあった隠し部屋も以前に見た記憶があるはずですが、その時のことを思い出せなくなっているとも言いました。
リズはこれらのことをジェフに話したことがあるものの、ジェフは「考えすぎだ。」と笑い飛ばしていたそうです。
Vが「まだ隠していることがあるのではないか?」と尋ねると、リズはさらに話を続けました。
ある夜、リズは見知らぬ人物がペラレス邸内でスマートパネル(テレビ)を操作しているのを目撃しました。翌朝、SSIにそのことを話しましたが、監視カメラには何も映っておらず、「きっと夢でも見たんだろう。」と言われたとのことです。その翌日、おそらく黒幕と思われる人物から加工された声でリズに連絡がありました。その黒幕は「余計な真似をしたらジェフに事故が起こるぞ。」とリズを脅し、その通話記録も消去されていたそうです。これはリズに余計な詮索はするなという黒幕からの警告だと思われます。
つまり、ジェフがVに今回の件を依頼した時点で、黒幕が誰なのか以外のことはリズがすべて知っていたことになります。
リズはジェフに命の危険が及ぶことを心配しており、「ジェフにはこのことを知らせないでほしい。」とVに懇願しました。リズは「正義感の強いジェフなら、真相を知れば自分で調べ始めてしまい、命の危険にさらされる。」と言いました。
また、リズは「ジェフには“SSIはホルトのスパイだった”と言うので、Vにも口裏を合わせてほしい」と頼みました。ホルトは現ナイトシティ市長で、ジェフの対立候補です。
Vが「黒幕に脅迫されているのにSSIを解雇するのはリスクが大きいのでは?」と警告すると、リズは「SSIに何をされても私が責任を持つ。ジェフだけは巻き込まないでほしい。」と伝えました。
リズは最後に「ジェフとはレコンシリエーション・パークで会えるよう手配をしておく。」と言い、「さよなら、V。」と別れを告げてラーメン屋を後にしました。
その後、Vはレコンシリエーション・パークへ向かいました。
黒幕からのコンタクト
Vがレコンシリエーション・パークにいるジェフに近づこうとすると、不明な発信者からホロコールが入りました。その発信者は「一線を越えるな。」と警告してきました。これは、ジェフに余計なこと(真実)を伝えるなという黒幕からの警告だと考えられます。
通常のホロコールとは異なり、Vの脳に何らかの影響を与えたのか、Vはよろけて地面に手をついてしまいました。この状態は、ペラレス邸でスマートパネル(テレビ)に触れた時と同じようなものでした。
ジェフへ調査結果の報告(分岐直前)
ジェフはレコンシリエーション・パークのベンチに座り、Vを待っていました。
ジェフによると、リズはすでに「SSIがホルトのスパイだった」とジェフに伝えていました。
この後、Vがジェフに真実を伝えるか、リズに口裏を合わせて嘘を伝えるかによって、サイドジョブのエンディングやエンドロールの内容が変化します。
分岐A : ジェフに真実を伝える
「ホルトは関係ない。あんたたちは洗脳されてる」を選択
Vはジェフに対し、誰かが夫妻の人生を操ろうとしており、SSIがその手先であることを伝えました。さらに、長期間にわたり黒幕やSSIが夫妻の脳の神経網を操作し、人格を改変して操っていることも説明しました。
真実を聞いたジェフは、黒幕の正体を暴き、その悪事を公にするために戦うことを誓いました。ただし、しばらくは大人しくし、行動を起こすタイミングを見計らうとのことです。また、市長になることは諦めないとも語りました。
分岐B : ジェフに嘘を伝える
「それだけよ」を選択
Vはリズに口裏を合わせ、「SSIはホルトのスパイだった」という嘘をジェフに伝えました。
ジェフは「ここから先は私がやる」と語りました。そして、「まずは選挙で当選し、その後、自分たちを監視していた連中を見つけ出してやる。それがホルトだった場合は、地獄に叩き落としてやる」と強い決意を示しました。
ジョニーが不良AIに言及
ジェフが立ち去った後、Vはジョニーに今回の件についてどう思うか意見を求めました。
ジョニーは、「なんとなくだが、黒幕は人間ではなく、サイバー空間をうろつく不良AIかもしれない。」と話しました。このジョニーの発言は、SSIの背後で暗躍している黒幕が不良AIである可能性を示唆しています。
ジョニーのセリフを聞き終えると、「サイドジョブ:覚めない夢」はクリアとなります。
不良AIについては、別の記事「ブラックウォールとは?」で詳しく書いています。ご興味のある方は下記のリンクから別記事へジャンプしていただけると嬉しく思います。
監視しているミスター・ブルーアイズ
ジョニーの「黒幕は不良AI説」を裏付ける要素として、Vとジェフが話しているベンチの近くにある建物のバルコニーから、ミスター・ブルーアイズがジェフとVの2人を監視しています。
ナイト・コープ関与の疑い
サイドジョブ「FULL DISCLOSURE / 全面開示」では、ナイト・コープ社員のサンドラ・ドーセットが、ナイト・コープのデータベースにハッキングして侵入し、社外秘の暗号データを入手していたことが明らかになります。
その暗号データには、ナイト・コープがAIを使い、従業員(テスト被験者)の意識を操作する実験を行っていたことが記されていました。この実験はすでに成功しており、次は実際のターゲットのデバイスにAIを仕掛ける段階に進むことが示されています。この暗号データのタイトルは「カルペ・ノクテム作戦」です。
「カルペ・ノクテム」という言葉は、預言者ギャリーのサイドジョブ「THE PROPHET'S SONG / 預言者の唄」にも登場します。このサイドジョブには、ミスター・ブルーアイズと思われる人物の痕跡も見られます。ただし、これらの繋がりについて詳細に説明すると長くなるため、今回の記事では割愛します。
サイドジョブ「DREAM ON / 覚めない夢」では、スマートパネル(テレビ)を使用して夫妻の脳神経を操作していました。そのため、サイドジョブ「FULL DISCLOSURE / 全面開示」のAIを使った方法とは異なる手法が用いられていると考えられます。
また、ナイト・コープがジェフの選挙公約に介入していることは、サイドジョブ「DREAM ON / 覚めない夢」の冒頭で明らかになります。これは、Vがペラレス邸に入った際に聞こえるジェフと選挙スタッフの通話内容から確認できます。具体的な会話の内容は以下の通りです。
さらに、ナイト・コープ(ナイト財団)はジェフの法科大学院の高額な学費に対して奨学金を給付していました。このことから、ジェフが学生時代からターゲットにされていた可能性が高いと考えられます。
これらの状況を踏まえると、ナイト・コープがジェフをナイトシティ市長などのナイトシティの権力者に仕立て上げ、意のままに操ろうとしている可能性があります。
ただし、ナイト・コープとミスター・ブルーアイズを含む不良AIとの繋がりについては、DLCを含めた「サイバーパンク2077」の最後まで明らかにはされていません。
サイドジョブ「DREAM ON / 覚めない夢」考察のまとめ
不良AIは、権力者や将来的に権力者となる可能性のある人々を標的にし、人格を改変することで、その意のままにコントロールし、不良AIにとって都合の良い世界を作ろうとしていたと考えられます。また、ミスター・ブルーアイズを含む不良AIとナイト・コープの間には、何らかの関係性や共通の目的が存在する可能性が高いと考えられます。
エンドロールでのホロコールの分岐
レコンシリエーション・パークでジェフに真実を伝えるかどうかによって、エンドロールに登場するジェフのホロコール(ムービー)が2種類に分岐します。
分岐A: ジェフに真実を伝えた場合
ホロコールの画面は暗く、ジェフは極度の疑心暗鬼に陥っています。辺りをきょろきょろと落ち着きなく見回し、警戒している様子が描かれています。その姿から、妻のリズを含め、もはや誰も信用できなくなっていることが明白です。
ジェフのセリフ全文は以下の通りです。
分岐B : ジェフに嘘を伝えた場合
分岐Aとは対照的に、ホロコールの画面は明るく、ジェフの表情は生き生きとしており、覇気にあふれています。また、自信に満ちた様子が伺え、言葉にも力強さが感じられます。
ジェフのセリフ全文は以下の通りです。
圧倒的な魅力を誇るサイドジョブ
「サイバーパンク2077」には、DLCを含まない本編だけで約80個のサイドジョブがあります。その中で、エンドロールに登場するサイドジョブは、唯一この「DREAM ON / 覚めない夢」だけです。このサイドジョブが他のサイドジョブと一線を画す特別な位置付けであることがわかります。
サイドジョブ「DREAM ON / 覚めない夢」に登場、または関連している不良AI、ミスター・ブルーアイズ、ナイト・コープ、カルペ・ノクテム作戦、コンディン計画などについては、謎に包まれたまま最後まで明かされることはありません。すべてを明かさずにストーリーが終わることで、プレイヤーがさまざまに想像を膨らませたり、ネット上で活発に意見交換したりすることが、「サイバーパンク2077」の大きな魅力のひとつであると考えています。
以上で解説・考察を終了します。
このテキストは、あくまでも一個人の解説・考察であることをご了承ください。
ご意見やご感想、異なる考察や情報などは、ぜひXのDMやコメント欄にお寄せいただけると大変嬉しく思います。
長文にもかかわらず最後までお読みくださった方、誠にありがとうございました。
・この解説・考察を書いた人: IRUKA ROCKETS
・X ユーザー ID : @IrukaRockets
・リライト、校正 : ChatGPT-4o
おまけ
AVに乗れないSSIエージェント
SSIエージェント(ブラック)よりも先にAVの近くに到達すると、ブラックがAVに乗り込むことができない状態になります。その結果、ブラックはVに向けてずっと叫びながら発砲し続けるようになります。
ミスター・ブルーアイズの近くに移動
ミスター・ブルーアイズが立っているバルコニーにジャンプして行くことができます。ただし、ジェフとの会話が終わり、サイドジョブをクリアした後に行くと、ミスター・ブルーアイズが消えてしまうことがあります。そのため、ジェフとの会話を始める前に訪れるようにしましょう。
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