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週刊文春の松本人志「性加害」記事も第4弾まで発表され、登場人物がにわかに増えてきたので整理したい。
・告発女性はA子~I子までの匿名女性9人と実名告発者1人の10人。
・出てくるアテンド芸人は、東京の小沢、大阪の渡邉センス・たむけん、福岡の黒瀬・後輩芸人Y、名古屋のピン芸人Zの6人。
・構成作家Xは2010年代の告発にはほぼ毎回同席者として名前が出ている。
・告発女性で強い怒りを表明しているのは、A子・B子・H子・大塚氏・I子の5名。C~G子は松本らに対して呆れや虚しさの表明はあっても怒りは書かれていない。
・I子は今年になって警察に被害届けを提出した(時効のため「事件」として立件されず「相談」の受理のみ)。
・C~G子の大阪・福岡の記事は、セックスをアテンドする飲み会が日常的に行われていたことと、飲み会で取り巻き芸人が松本と女性を2人きりにさせる段取りが毎回あったことの裏付けとして掲載したものだろう。
週刊文春のジャニー喜多川追及記事との比較
週刊文春による松本人志「性加害」問題追及キャンペーンについて、世の中の動き方が、かつてのジャニー喜多川の性加害追及キャンペーンの時と似ているという声が少なくない。
松本人志の「性加害」の文春記事は、現在第5弾まで発表されている。
一方で、ジャニー喜多川の性加害問題の追及記事は、第14弾まで続いた。
週刊文春は、松本人志の「性加害」だけでなく、後輩芸人や吉本興業全体の醜聞にまでキャンペーンを広げる可能性がある。となると今後も特集記事が出続けることになる。
松本人志は第一弾記事が出た後の2024年1月8日に活動休止を、第三弾記事が出た後の2024年1月22日に提訴したことを発表した。吉本興業は裁判には加わらなかった。週刊文春は松本の提訴発表後も第4弾記事を出した。
ジャニーズ事務所とジャニー喜多川は、1999年11月に第8弾の記事が出た後に週刊文春を提訴した。週刊文春は、提訴された後も記事を14弾まで続けた。
週刊文春が完全敗訴したAKB「喜び組」裁判
当時AKB48のマネジメント会社の社長だったK氏がAKBの主要メンバーを愛人にしているかのような記事を週刊文春が書き、文春はK氏から名誉毀損侵害で1億円以上の賠償金を請求される訴訟を起こされた。
文春記事の内容は、・主要メンバーの篠田がK氏と同じマンションの別の部屋に住んでいる、・スタッフが篠田の私物の中にK氏名義のクレジットカードを見たという目撃証言、というところから「篠田はK氏のお気に入りで、K氏は自分のクレカを使い放題させている」という記事を書き、さらに・元メンバー(匿名)による「自分はK氏の愛人だったから他のメンバーも…」という推論含む証言を掲載して、篠田が愛人であるかのようにミスリードをさせるものだった。
裁判では文春は証人を用意することもできず、判決文では「不適切な関係があったと推認することは難しい。問題になった部分のほとんどは真実ではなく、真実と信じる理由もない」と書かれる始末で、賠償金165万円の支払いが命じられた。
松本人志を文春に告発したA子さんは、裁判になったら証人に立つと今のところは話している。