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皆さん、自立できていますか?

今回は、私が生きやすくなる、きっかけをもらったお話です。

私の息子は、箕面市にあるダウン症児のお母さん達が
子供たち、そして兄弟、私のような親のために
立ち上げられた療育にお世話になっています。
そこで働くお母さん達が、とても明るく、行動力半端無いんです。

支援する側とされる側という関係を超えて、
一緒にこの社会を生きる仲間として学びあう関係をめざす

という全6日間に及ぶ、17講演に参加させて頂きました。 

そこで坂井 聡先生(香川大学教育学部 教授)の講演を聞かせて頂きます。

その講演の冒頭で、まず「皆さん自立できていますか?」という質問がされました。
私は今まで、この自立するという事について漠然と、
ひとりで何でもできるようになること!
と考えていました。
なので「自立は出来ていません」と答えました。

私は今まで、仕事も育児も、完璧に出来た事がありませんでした。
いつも誰かに手伝ってもらったり、至らない所を教えてもらって何とかこなしてきました。
そのことを情けないと思っており、もっと努力をしないといけないと思っていたんです。

ですが、この「自立できていません」という答えに 
坂井先生は少し厳しい口調で、
「そんなことを言っていたら、あなたの息子はどうやって自立するんですか?どうやって自立させるんですか?」
とおっしゃったのです。 

衝撃でした!でもよくよく考えてみると、完璧に出来る事なんて、
なくて当たり前なんです。
私も他人に、何もかも完璧にこなすように求めることはありません。 
ですがなぜか、自分自身や、自分の子供には、
出来るだけ人に迷惑をかけないように、出来るだけ自分で出来るようにと 
完璧であることを求めていたのです。 

この出来るだけ人に迷惑をかけないようにする!という考え方は
一件素晴らしく、美しく聞こえますが、
私はこの考え方が〝生きづらさ〟の原因だったと思っています。

一件良い考えのように感じる、
相手を思いやるという考えが自分の中で、
こんな発言をしたらどう思われるだろう?という考えに繋がり、
自分の意見を言わないということに繋がっていました。

また、謙虚であるという考え方も
自分の出来る事は、人から見たらたいしたことではないのではないか?
と自分を過小評価することに繋がり、
過小評価は人の役に立つ能力を眠らせておくということで、
結局誰のためにも立てないでいました。

他人を尊重するという考え方も、
意味をはき違え、自分も、そして他人が意見を述べることに対しても、
厳しくなってしまっていたと思います。

私はこのような 〝こうするべきだろう〟という自分が美徳とする考え方を普通だと決めつけていました。
そして、この自分が正しいと思っている考え方を、他人にも押し付けていたと思います。

本当に周りの事を考え、誰もが心地よく過ごすために必要なことは、
自分を抑え、他人に嫌な思いをさせないことに注力するのではなく、
今自分の出来ることで少しでも誰かの役に立つことだと思います。


とても長いお話に付き合ってくださってありがとうございます。
BeatyJapanに出場して皆様に私の経験を知ってもらい
少しでもお役に立てたらと思っています。
ぜひ応援して下さい。
次回はたくさんの人に気づかせてもらった、大切な事というお話させて頂きます。


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