【meets】#1 長野和哉さん~『アウトプットファースト』の精神で課題解決をし続けている人
インタビュー専門ライターのいろろです。
このマガジンでは、私とご縁があった方の魅力をインタビュー企画としてお伝えします。
今回は記念すべき第1回目として、長野和哉さんにインタビューをしました。
長野和哉さん
noteを通じて、インタビューをする機会をいただいた長野和哉さん。
IT企業の企画職という忙しい仕事に就きながら、プライベートでも『アウトプット』を20年以上も続けることが出来きる秘訣は何なのか。活動の原動力はどこにあるのか。インタビューを通してうかがうことが出来ました。
■20年以上Webメディアを続ける秘訣
ーーーWebメディア運営に興味を持ったきっかけを教えて下さい。
大学時代にインターネットが流行り始めて、所属していた「ソフトテニス部」のホームページを初めて作ったことがきっかけです。また、たまたま大学の同級生にバトントワリングの世界チャンピオンがいて、「マイナースポーツの価値を世の中に広めたい」という共通の想いから意気投合し、寝る間も惜しんで2人でバトントワリングのポータルサイト作りに夢中になったのを覚えています。
ーーーWebメディア『ソフトテニスオンライン』を始めたのはいつですか?
社会人2,3年目の頃、入りたかったIT企業に入ったものの、大きい企業だったため、下積みの時期で仕事がつまらなかったんです。
常に「何かやりたい」と考えていて、大学のソフトテニス部の友達と2人で始めたのが『ソフトテニス・オンライン』でした。
インターネットの波に乗りソフトテニスを扱っているメディアが他になかったので業界からは注目してもらい、大手の企業から広告出稿いただけるまでに成長しました。
ーーー『ソフトテニスオンライン』は20年以上も続けていらっしゃいますよね。本業との両立はどのようにされていたのですか。
最初は私がライターもやっていたのですが、家族との兼ね合いで地方の大会まで足を運ぶことがなかなか出来なくなり、他の人にもお願いをするようになりました。そして、全国各地にライターさんがいたら、もっと大きな活動になると考え、「自分がいなくても回る仕組み」を作ろうと決めました。今では10名のライターさんが携わってくれています。
ーーー仕組みづくりのコツがあったら教えてください。
本業で身に付けた資料作りの経験が役に立ちました。マニュアル資料を作ることが多くあったので、「ソフトテニスオンライン」のライターさんに向けたマニュアルを整備し、業務の属人化を防ぐことが出来ました。
ーーー大学時代の「マイナースポーツを広めたい」という想いは、多くの仲間との出会いで活動の幅が拡がり、20年以上も継続が出来ているんですね。
■経験を積んで身に付けたプレゼン技術
ーーーIT企業の営業、企画職の仕事の中で得意なスキルは?
課題解決に必要なマニュアルや営業資料、プレゼン資料等を作るのが得意です。20代の頃は作った資料に対して、毎週何十回もダメ出しを受けてパワーポイントを作り直す日々が続きました。資料作りのコツをつかむには10年ほど時間がかかりましたが、様々な方法を調べて応用し実践を積む中で、企画が通りやすい資料の要素が分かってきました。
ーーー何十回ものダメ出しに、心が折れてしまうことはなかったのですか。
作った資料に対してフィードバックをもらうことに抵抗はありませんでした。どんな意見をもらっても、課題を解決するためには良い方向に向かうと実感しています。納得のいく答えや考え方を教えてもらう機会にも、恵まれていましたね。問題が解決できるのであれば、一番良い解決方法を探すだけなので自分の考えを通したいという気持ちはないです。自分のやり方にあまりこだわりがないんでしょうね。
ーーー柔軟に思考を切り替えていらっしゃいますね。
企画が通らなかった経験を経て、説得力のある資料の重要性を身をもって感じました。資料には、いわゆる「ビジネスフレームワーク」を活用しました。フレームワークを使うと、視覚的にも伝わりやすいので、説明をする際にとても有効でした。そしてフレームワークを使いこなせるようになった時に、人間が起こす課題や問題も、大体似ているものだと気付きました。
ーーーkindle出版されている『たった1つの図解スキル 4マス思考法』は、ご自身の数ある経験の中から導かれたものだったんですね。
はい。資料作成の経験をたくさん積んでいく中で、あらゆるビジネス・フレームワークを試しましたが、4マス思考法は汎用的に使えるものだと感じたので本にまとめました。ビジネス課題を解決する時だけではなく、いろんな悩みを整理する時に参考にして欲しいと思っています。
ーーー本を読んで、私も4マス思考法を実践してみました。現在の課題と目指したい方向性が明確にはなったのですが、使い方が合っているか不安です。
正解を出すものではないので間違いはないですよ。常にバージョンアップしていっていいものですから。フレームワークで考えることにより、課題に対しての答えが絞られてきたり、もしくは解決が出来なくてもフレームワークがある事で納得がいくこともあるでしょう。私もフレームワークが使いこなせなかった時は、常にふわふわとしていて、問題に対してどう対峙したらよいかわかりませんでした。でもフレームワークを使いこなせるようになったら「必ず解決に向かう道筋があり、それにまだ巡り合えていないだけだ」という確信が持てるようになりました。今では、課題に向き合うことにワクワクするようになりました。
ーーーkindle出版で今執筆中のものはありますか。
はい。自分が経験していることは誰かの役に立つ有益な情報になると思っているので、常に何か本に出来ることはないかと考えています。
最近、子供の小学校のPTAの広報部長を担当して、7人のワーキングマザーの方と一緒に広報誌を作っていたのですが、実際に携わってみて分かることが沢山あり勉強になりました。大変なこともあったので、本にまとめれば、今後PTAで広報をやる人の役にも立つのではないかと考えていました。
ーーー経験というと、本業でも難しい資格に挑戦していらっしゃいましたね。
Tableau Desktop Specialistという資格のオンライン受験の内容をnoteに記事にしましたね。この資格はデータ分析に役立つので理系やデータ関連の部署に所属している方には馴染みがあると思いますが、「文系の人のためのTableau資格の取り方」も本にまとめてみたいと考えていました。
ーーー本業でも資格の取得などでお忙しいと思うのですが、新しいアウトプット方法にも常に挑戦し続けていらっしゃいますね。
やろうと意気込んでやっているわけではなく、世の中に何かを出さないとうずうずしてしまい、アウトプットをしていないと気が済まない性格なんです。アウトプット出来ることはないかと、本のタイトルを考えることが好きですね。
ーーーアウトプットが本当に好きでいらっしゃるのが伝わります。
■アウトプットファーストの精神
ーーーアウトプットが好きになったきっかけは?
小学生の時のマラソン大会で、母親が毎日練習に付き合ってくれていたんですが、本番が思った以上に悪い結果だったんです。そのマラソン大会の感想文に「もう絶対走りたくない、ふん、嫌だ」と短い文にまとめて提出したら、クラスの子がゲラゲラ笑ってくれて嬉しかったんです。反対に、母親には「一生懸命、走るのに付き合ったのに」と、ものすごく怒られて、自分が書くことで、人が色んな行動をすることが面白いなと感じました。口下手だったので、絵や文字にして書くことで、存在感を出したいという気持ちが強くありました。
ーーーアウトプットしたことに対して、色んな反応があることがおもしろかったんですね。
大学時代、電子メールが出だした時も他の人とは違った表現にしたくて、「パソコンに向かっているだけなのに、手紙が送れるって言ってるよ」と客観視したような表現をしたら、顔見知り程度だった優秀な男の子に「きみ、面白いね!」と言ってもらったんです。友達になりたいと思っていた子だったので、とても嬉しかったです。その子は今でも続く一生の友達です。
ーーーご自身の表現したことが人間関係を築くきっかけになっているのは素敵なことですね。
失敗したこともありましたよ。ソフトテニス部のHPを作っていて、HP上で自分の意見を記載した時に、OBの大先輩から「うちの部活はそんな生ぬるい考えでやってないよ」と言われたり、あの記事は取り下げてほしいと連絡をもらったこともありました。その時は「独りよがりの記事だったな」と反省しましたね。
ーーーアウトプットに対しての予想外の反応に対しても、素直に受け止めていらっしゃるんですね。
アウトプットしてみないと、分からなかったことで、次に進むためにも重要な気づきだと感じ、ネガティブな反応とは捉えてなかったですね。
ーーー課題解決にも通じることだと思うのですが、臨機応変に対応して、常に行動し続けていらっしゃるのが、なかなか真似できないことだと思いました。
考えを行動にすることで、良い方向に向かうと思っているので、アウトプットはとても大事だと実感しています。何事も「アウトプットファースト」で取り組んでいるので、今後もアウトプットし続けます。
■ご紹介(note,書籍,twitter)
【note】
【kindle出版】
・『読まれるnote作成 3ステップ法』
・『戦略コンサルタントに学んだビジネスのあらゆる”モヤモヤ”を解決できるたった1つの図解スキル』
【twitter】
編集後記
私にとって、初めてのインタビュイーとなる長野和哉さん。
インタビュー前から発信内容が興味深く、インタビュー当日までお話が出来るのを楽しみにしていました。長野さんもインタビュアーとして活躍されているので、インタビューの際も分かりやすい表現でお話を伝えてくださったり、私のする質問を褒めてくださったりと、心地良くインタビューの時間を楽しめる空気を作って下さいました。
そして、今回の記事作成にあたっても「アウトプットファーストですから、まずは何でも書いてみて下さい」と、緊張している私の背中を押してくださり、記事を完成することができました。
長野和哉さんの今後のご活躍、Kindle本なども引き続きチェックしていきたいです。長野さんのアウトプットのお役に立てることがあれば是非今後もご協力させていただきたいです。
第一回目の貴重なインタビューの機会を下さり本当にありがとうございました。