AI✕麻雀の可能性
トップ画像はAIさんに描いてもらった自画像。誰だこれw
さて、私が記事にしてもある程度専門性のある情報はIT関連しか無いので、IT目線での麻雀AIについてダラダラ書いてみる。
ChatGPTに代表されるLLM(large language modelと言うのが総称)の登場により、世界中の様々な業界のわかってないお偉い方々が一気にAIで何かできないか?と騒ぎ始めてます。昨年末くらいにFY23の事業計画練ってた頃はここまで問い合わせ来なかったのでマジで半年で劇的に注目度があがってます。
が、実際にはAIって万能ではなくいくつかに分類されます。網羅性はないけど、私の界隈だと
・画像処理系
・データ分析系
・言語処理系→これがChatGPT
この3つくらいに分類される気がしてます。いずれも基本的にはデータを大量に読み込み、そこから未来を類推します。何か新たな発想が突然誕生してるわけではなく、過去データがあくまで必要です。
麻雀AIはデータ分析系のAIと言えると思います。デジタル麻雀的な確率を中心としたロジックをベースに、そこに大量の過去データを組み合わせてベストな解を導き出します。
マイクロソフトのSuphiでしたっけ?天鳳10段のとかある程度の強さになるのは間違いありません。しかし、今後数年とか10年の単位で麻雀AIが将棋のような圧倒的な強さを見せるとは思えません。
私なりの理由を3つ書きます
①そもそも勝ち方が確立していない
ゲーム系にAIが入ったので古くから有名なのはチェスやオセロです。ここ15年だと将棋ですかね。これらのゲームはある程度勝つためのロジックが確立しています。そこに大量の過去データを組み合わせ答えを導くわけですが、麻雀には見えてない情報が非常に多いので中々正解にたどり着きません。
ちなみに大富豪はAIではなく、もうロジックだけで勝ち方は確立されてます。最近だとちょっとだけ仕事でやりましたけど↓
UNOに不確定要素のあるルールを追加してロジックを競ってたりしてます。※AIではない、その手前。
②AIに食わせるデータが不確か過ぎる
AIに過去データを食わせるのが必要なのですが、これって多ければ多いほど良いわけではなく、精度のいいデータが必要です。ここが難しいところです。
NAGAやSuphiはおそらくオンライン麻雀のデータをインプットにしてると思うんですが、オンライン麻雀の雀士は世の中の雀士の標準ではないですし、ましてやトッププロの過去のすべての牌譜なんてデータ化されてないだろうから、現時点ではここのデータ蓄積の部分でかなり無理があります。
よって大量の過去データから優良なデータを選りすぐる部分でおそらく麻雀AIの進歩には時間がかかります。
③嬉しい人は誰か?
IT技術を進歩させるには非常にお金がかかります。麻雀AIをマイクロソフトさんは遊び半分で開発してますけど、なかなかの投資の割にはビジネスとしてみれば出口戦略は難しいと言わざるを得ません。
麻雀が義務教育に取り入れられてもう全国民が毎日打つような事態になれば対戦相手の確保のため麻雀AIにも出番はあるかもしれませんが。。
麻雀は勝ち方が永遠に解き明かされないゲームであり、人と人との触れ合いの中でワイワイやるのが正しい楽しみ方なのだとITを職業にしている身として実感してます。
明日も雀荘へ行こう
おしまい
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