見出し画像

オーラルケア不足の罪と罰(2023/04/01)

永遠に元に戻らないもの。そう聞いてあなたは何を思い浮かべるでしょうか?(と唐突に尋ねる)

私にとってのそれは「下がった歯ぐき」です。

指先を切ってしまったり、膝を擦りむいてしまったりしても、体は頑張って治そうとします。それなのに、歯ぐきにその力が無いことは、なんとも不幸なことだと思いませんか?(とまた唐突に尋ねる)

エイプリルフールの今日、私は噓をこさえるわけでもなく歯医者さんに行ってきました。終わりかけの歯列矯正の経過を見てもらうためだったですが、次に予約をしていた人がキャンセルしたらしく、ゆっくりと歯の着色を取ってもらう流れとなりました。そんなことってあるんですね。

最初に歯の写真を撮ってもらい、それを歯科衛生士さんと一緒に見ました。その方は、私の歯ぐきが下がり気味であることを指摘し、もしかすると作業の過程でその部分が沁みるかもしれないと説明しました。

私の歯ぐきは下がっている。

その事実を知らなかったわけではありません。現に、沁みるのを防止するためにシュミテクトを愛用していますし、歯医者さんに指摘されたことも初めてではありません。しかし、その事実と向き合うたび、私はもう下がった歯ぐきと生涯を添い遂げるしかないのだと、悲しい気持ちになるのです。

私の歯ぐきが下がってしまった原因は、若かりし日の私の強めのブラッシングです。20代前半までの私は何も考えずにがりがりと硬めの歯ブラシでブラッシングをしていました。もし過去に戻れるなら、愚かで力任せなブラッシングをしている、当時の私の手首を掴んで教えてあげたい。「それじゃ、歯ぐきが下がってしまうよ」と。

今日の治療も沁みました。ええ、場所によってはもうびっくりするくらいに。そんな思いをするたび、私はシュミテクトへの依存心を募らせるのです。

私はもう、シュミテクト無しには生きていけない体になってしまっている……。
もし無人島に流れ着いたとして、幸運にも真水にありつけたとして、シュミテクトを持っていない私には沁みてそれが飲めないかもしれないのだ……。

喪失と依存。そして暗い妄想。これらはオーラルケアを軽んじた私への罰なのかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?