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ハイジが好きだったはなし

子供の頃、一番好きなアニメは『アルプスの少女ハイジ』だった。スイスの山や大自然に憧れてもいたけど、それ以上にハイジの天真爛漫で自由な感じが好きだった。
おんじや村の人たちと交流していく人間模様や、ペーターと遊んでいる場面になぜか感動して、ハイジの人間性に憧れていたのかもしれない。
朝のアニメの再放送を、毎日学校の登校時間ギリギリまで観ていた思い出がある。
でも、まさか自分がハイジの住んでいた国へ移住するとは思わなかった。たまたま私が海外にずっと住みたいなと思っていて、たまたま地元でスイス人に出会って、たまたま相手がとてもいい人だった、という偶然の連続でここまできたので、結婚してスイスに移住しても、正直夢が叶ったと思ってなかった。
きっと、スイスの日本食(ていうか物価)高いなー、ドイツ語難しいなー、仕事見つからないなー、寒いなー、曇ってるなー、という感じで、最初の1〜2年は不満ばっかりだったから、自分が子供の頃に憧れていたハイジの世界と結び付けられなかったのかもしれない。
最近、日本へ一時帰国した際にハイジを観返してみたら、1話目のオープニングからハイジへの想いがブワッと込み上げてきた
なんならそのタイミングで地元にてハイジ展もやっていたので、迷うことなく行った。
あ、そういえばハイジ好きだったなぁ、その国に住んでるんだなぁと、やっと自分が子供の頃の夢を叶えていたことに気がついた。
こんなふうに、無意識に夢が叶っていることがたくさんあるのだと思う。
最初は移住後の不満が多くて気づかなかった。今やっとなんとか異国で自分でお金を稼ぐことができて、日本食を自分で作るスキルを身につけて、ドイツ語ちょっとだけわかるようになって、不満の元を自分で一個一個潰していったら、スイスに住んでいることがラッキーと思うようにまでなった。
だから、今後も何か不満に思うことがあったら、自分で変えられるものはできるだけ変える努力をし、変えられないものからは全力で逃げたい。
なるべくスイスと日本の良いところを見て、この国に生まれて、住んで、幸せだなーと思えるような生活をしていきたいなと思う。



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