見出し画像

これなら確定申告が1日で終わる!確定申告歴15年目のフリーランスデザイナーが教える楽勝メソッド

こんにちは!フリーランスデザイナーの佐野五月と申します。

確定申告シーズンですね!皆さん、確定申告は終わりましたか?
ちなみに私はもう終わりました!パチパチ。

何を隠そう私は、今年で15回目の確定申告になる「自称、確定申告のプロ」です。(あくまで自称です……)

私はクリエイターが150名在籍するコミュニティで、経理や確定申告のアドバイスをしていて、簿記の知識や15回の確定申告の経験を活かし、いかにして確定申告をラクに終えるかというメソッドをご提供しています。
 
昔の私は「あああ、今年も確定申告が来てしまった……!」と泣きながら記帳をし、時間をかけて確定申告を終えていました。
そんな私が今では、たった1日で提出書類を完成できるようになったんです。
 
そこで今回、そんな私の確定申告のノウハウをご紹介。

アドビさまのPR企画「僕と私の確定申告」に参加させていただいた勢いで、フリーランスで活動されている方々の貴重な業務時間を1分でも節約すべく、確定申告を1日で終わらすためのメソッドをご紹介します!

ちなみに、この記事は青色申告で65万円の青色申告特別控除の申告をおこなっている筆者目線で書いています。あらかじめご了承ください。

確定申告を効率的でラクにするための、たったひとつの法則


いきなりですが、確定申告を1日で終わらせるためには、ある絶対法則を押さえておく必要があります。

その絶対法則とは、確定申告シーズンに向けて、一年分の経理を完了させておくことです!
 
「えええ、1日で終わらせるって言ったのに、結局準備が必要だったの!?もう間に合わないよ……」と思われたあなた、本当にごめんなさい!

でも、今からお話しすることは、今年の確定申告に間に合わなくても、来年からの確定申告をラクにするためにぜひ知っておいてほしい絶対法則なんです。
 
一年分の経理を先に終えておくということは、確定申告シーズンまでに領収書などをデータ化し、記帳・仕訳のチェックを完了させるということ。

たとえば以下の図を見てください。
この図は、確定申告で発生するタスクの中から、確定申告のシーズンまでにやるべきことを抜き出したものです。

この図の緑のエリアに含まれていることを、確定申告シーズンまでに終えておけば、確定申告が超ラクになる!というイメージです。

そして、この緑のエリアのタスクを事前に完了するために、次の5つのメソッドを実践しておきましょう!

◆確定申告を効率化する5つのメソッド
1. 日々の取引を自動化して記帳する
2. 現金は極力使わない
3. クレジットカードと預金口座を「個人用」と「事業用」にしっかり分ける
4. 毎月の月末を「経理のチェック日」としてルーティン化する
5. 領収書や書類は徹底的にPDFデータ化し、OCRを用いてテキスト検索できるようにする

では、ひとつずつ解説していきますね。

1.日々の取引を自動化して記帳する


確定申告をラクにするために、何と言っても欠かせないのが、会計ソフトを使った記帳の自動化!

記帳とは「帳簿に記入すること」で、日々の売上や経費など、事業を行う中で生じた取引すべての収支を記帳します。

この記帳、手入力で対応している人もいますが、金額の間違いが発生した場合に修正が大変……!

だからオススメは、会計ソフトを使った自動記帳です。
会計ソフトを使えば、以下のような日々の取引をすべて自動で記帳できるんです。

◆私が記帳を自動化している取引
- 伝票作成サービスを使った取引 → 「売上」として記帳
- 預金口座内のお金の動き → 「入金・経費引き落とし」として記帳
- クレジットカードを使った支払い → 「経費支払い」として記帳

これらの取引を会計ソフトに連動させれば、面倒な手入力の手間なく、仕事している間も寝ている間も遊んでいる間も、自動で会計ソフトにどんどん記帳されていくのです!

なんて便利!ありがとう開発してくれたエンジニアさん!

ただし、お使いのクレジットカード会社や銀行によっては、会計ソフトの自動記帳に対応していないケースがあるので注意してください。その際は、csvファイルのインポートで対応することになります。
(csvファイルのインポートとなると、結局手間がかかってしまうんですよね……)

ちなみに私が使っている会計ソフトは「やよいの青色申告 オンライン」さんです。
 
また、会計ソフトの導入だけでなく、有料の「伝票作成サービス」を使うことで、伝票に書かれた売上取引をボタン一つで会計ソフトに送信できます。

伝票作成サービスは、伝票をカンタンにつくれるだけでなく、会計ソフトと連動できるので、ぜひ試してみてください。

私は「misoca」という伝票作成サービスを使い、日々の売上取引を会計ソフトに記帳しています。

2.現金は極力使わない


確定申告をスムーズに進めたいのなら、現金は極力使わず、可能なかぎりクレジットカードや預金口座を使った取引をしましょう。

現金を使うと、記帳を手入力する必要が出てきてしまい、記帳の自動化ができなくなるからです。

打ち合わせで使う飲食店を探す場合も、クレジットカードが使えるお店を探すようにしましょう。

現金で買うほうが安いようなケースも、私は心を鬼にして、クレジットカードを使って買えるお店を探します。
 
自分の行動を時給で考えれば、記帳への手入力に10分使うことは、自分の時給の1/6がコストとしてかかることになります。
将来発生するコストまでを見越して、日々行動しましょう。

3.クレジットカードと預金口座を「個人用」と「事業用」にしっかり分ける


クレジットカードと預金口座を、プライベートと事業で同じにしているのなら、完全に分けましょう!

完全に分けることで、プライベートと事業のお金の流れを分けて把握できるほか、事業の取引のみを記帳できるようになります。

◆個人と事業で分けるメリット
 - 事業の取引のみ記帳できる
 - 個人と事業のお金の流れを分けて把握できる

事業の取引のみ記帳しておけば、「これは実はプライベートの出費だったな……」といった確認作業や仕訳をする必要がなくなります。

プライベートだからといって取引をなかったことにはできないんですね……
「プライベートである仕訳」をしなくてはいけないのです。

それに、プライベートと事業のお金の流れを一緒に記帳してしまうと、税務署から調査が入った場合、プライベートの買い物の記録もすべて見せることになってしまいます。
知らない人にプライベートの自分を見られるなんて、恥ずかしいですよね……!
 
だから、クレジットカードと預金口座は、「個人用」と「事業用」にしっかり分けておきましょう!

◆個人と事業が混在していると…
 - 個人のお金の流れが帳簿に入ってきてしまう
 - プライベートである仕訳をする必要がある

4.毎月の月末を「経理のチェック日」としてルーティン化する


どんな仕事も「振り返り」が大切。
だから私は、毎月の月末を「経理のチェック日」に設定して、会計ソフトの記帳状況を確認しています。
 
会計ソフトは自動で記帳してくれて便利なのですが、勘定科目や貸方借方などの「仕訳」が異なる場合があります。
よって、定期的に仕訳の状態をチェックし、間違いがあれば修正します。
 
「自動化しても結局チェックしなきゃいけないのか……」と思った方、お気持ちはすごくわかります。

でも「0からすべて手入力して仕訳する手間」と「自動記帳された仕訳の内容をチェックする手間」の2つはまるで別物です。
月とスッポンくらいの大きな違いがあります。

だから、毎月の月末に少しでも時間をとって、会計ソフトの記帳状況を確認しましょう。

その際「今月はどんな収益があったか?」「何にお金をたくさん遣ったか?」ということもチェックすれば、事業が順調にいっているか、経費を使いすぎていないかといった確認もできますよ。
 
ちなみに、最近の会計ソフトは自分でどんどん学習していきます。
どんな仕訳が修正されたのかをソフトが学習し、次からの仕訳に反映してくれるんです。
会計ソフトを使うのなら、自分仕様に育てましょう。

来たる確定申告の本番時の頼れるパートナーになってもらうべく、会計ソフトと定期的に顔を合わせてコミュニケーションしておきましょう。

5.領収書や書類は徹底的にPDFデータ化し、OCRを用いてテキスト検索できるようにする


最後に、確定申告本番へ向けて、やるのとやらないのとでは雲泥の差が出る工夫をお伝えします。

それは、日々の取引で利用明細書や領収書が紙で発行された場合、片っ端からPDFデータ化しておくことです。

今回の記事はAdobe AcrobatさんのPR企画に参加して書いていますが、PR企画ウンヌン関係なく、私は普段からAcrobatを使ってあらゆる書類をPDFデータ化しています。
 
確定申告をするうえで多くの人を苦しめるのは、レシートの束!
レシートなどの書類って、7年間の保存義務があるんですね。

それらを紙でファイリングすると、コストや時間がかかりますし、保管スペースも確保する必要があって大変です。
しかも、レシートでよく使われる感熱紙は、時間が経つと文字が消えることがあるんです……!
 
実は、紙のレシートや領収書は、電子化したものについては、基本的には原本を破棄しても問題ありません。
だから、電子化しない理由がない。
 
そこで最後に、天下のアドビさんが提供してくれている、紙のデジタル化、三種の神器についてご紹介しておきます。

三種の神器その1.「Adobe Scan」

アドビさんが提供している無料のスキャンアプリAdobe Scan

スマートフォンにインストールすれば、領収書やレシートなどの紙の書類を撮影(スキャン)するだけで、どんどんPDF化できます。

それだけでなく、傾きやゆがみが自動で補正されたり、背景に映り込んだ余計な情報も削除できるんです。
また、OCR処理によって、画像内の文字が自動で文字起こしされ、テキストも可能に。
 
そして何より、私が気に入っているのは、「撮影ボタンを押さなくても、アプリが良いタイミングで自動シャッターを切ってくれる機能」です。
撮影対象にスマホを向けるだけで、あとは勝手にパシャパシャと自動で撮影してくれるんです。

確定申告の準備の負荷を少しでも抑えたい人にとっては、あまりにも便利すぎる機能です。

傾き補正しつつ自動シャッターをきってくれてる様子

三種の神器その2.「Adobe Acrobat」

次にご紹介するのは、知らない人はいないであろうPDFソフトの大定番Adobe Acrobatです。

スキャンした領収書のPDFをいくつか結合しておけば、領収書を束ねたファイルが出来上がります。

基本的に領収書は個別に管理しておくほうがよいのですが、個々の領収書の内容を毎回確認するのが面倒なときは、バインダー的に領収書をまとめてしまいます。

そうすれば、ひとつのPDFを見るだけで「今月はこれだけ出費があったんだなあ」などと見返しやすくなります。
まとめたPDFをスマートフォンに送って、月別の出費を振り返るときにも役立ちます。

伝票や勘定科目別のPDFにしておくと便利です

三種の神器その3.
「Adobe Acrobat オンラインツール」

そして最後にご紹介するのは、先ほど紹介したAdobe Acrobatのオンライン版です!

実は、Acrobatのオンライン版がリリースされているってご存じでしょうか。
アプリを立ち上げなくても、クラウド上でPDFの編集や結合がさくっとできてしまうんです。

さらには、編集したPDFを「Document Cloud」というクラウドストレージに保存することもできるため、誰かにPDFを共有したいときにも役立ちます。
 
どんな機能があるかは、ぜひAdobe Acrobat オンラインツールのページを見てみてくださいね!

★Adobe Acrobat オンラインツールの詳細ページ

 ちなみに、私がオンラインでよく使う機能は、以下のような機能です。

とくに、PDFのページの並び替え機能は、領収書をひとつにまとめたあとで順番を調整するのに役立ちます。

また、完成したPDFのファイル容量を圧縮すれば、メール添付もしやすくなります。

PDFの生みの親であるアドビさんのサービスなので、圧縮後の画質も高画質。画質を極力落とさないための圧縮ツールとしても、ブラウザのブックマークへの追加をオススメします。

ただ、このAcrobat オンラインツール、無料ユーザーだと使用回数に制限があります。フリーランスのデザイナーさんであれば、多くの方がCCを契約されていると思いますので、CCを契約されている方であれば何度でも使えます。その点だけご注意ください。

アドビさんも確定申告向けのツールとして、Acrobatを積極的にアピールされていますね。
まさに確定申告になくてはならないツールだと思います。
確定申告用の書類をPDFにまとめる
 

確定申告本番!準備がきちんとできていれば、確定申告書の作成は1日で終わる!


さあ、ここからはいよいよ、確定申告本番シーズンにやるべきことの解説です。

やるべきことといっても、日々の記帳を自動化し、毎月の「経理チェック」をしていれば、この時点で青色申告決算書はほぼ完成しているはずです。

あとは以下の対応をすれば、確定申告は完了です!

1. 必要書類を準備する(控除書類、支払調書など)
2. 会計ソフトで最終チェック
3. 健康保険などの控除を入力する
4. 確定申告書、青色申告決算書をe-Taxで送信
5. 完了!お疲れ様でした!

これらのフローは、実は手早くやれば半日で終わってしまいます!
確定申告って、とにかく記帳が肝だったんですね。

繰り返し言いますが、確定申告をラクに終えるためには、確定申告シーズンに向けて、一年分の経理を完了させておきましょう!

e-Taxがオススメです

青色申告で65万円の青色申告特別控除を受けるためには、複式簿記などの青色申告の要件に加え、e-Taxでの申告が必要です。

e-Taxで申告しないと55万円の控除になってしまうことや、税務署に出向いたり、郵送したりする手間を考えると、e-Taxでの申告を全力でオススメします。

前半でご紹介した会計ソフトを使えば、e-Taxと連動して直接申告できるので便利です。

マイナンバーカードと、マイナンバーカードを読み取りできるスマートフォンがあれば完了するので、ぜひトライしてみてください。

最後に。確定申告で泣く人をひとりでも減らしたい。


最後に今回の記事を書いた理由についてお話しします。

今回の記事は「僕と私の確定申告」という、アドビさんのPR企画に参加して書いたものですが、実は、私には「いつかこの記事を書くぞ!」という強い思いがありました。

それは、以前の私のように、確定申告で泣く人をひとりでも減らしたい!という思いです。
 
以前の私は、確定申告シーズンが訪れるたび、夏休みの宿題をいつまでも抱えていて思いっきり羽を伸ばせない学生のような気分でいました。

何の仕事をするにしても「ああ、確定申告やらなきゃ……。でも面倒くさいな……」という気持ちが邪魔をし、仕事に思いっきり打ち込めない事態に。

今の私であれば、半日もあれば確定申告の書類を作ることができますが、以前の私は確定申告書類を提出するまで一週間ほどかかり、「なぜ、こんなに面倒なことをしなければいけないのか……」と泣きながら記帳していました。
確定申告は世のフリーランスにとっての敵!とまで思っていました。

過去の悲劇

そんな私にさらなる悲劇が襲いかかります。ある年に、大きな経費入力漏れが発覚したんです。
それは10万円分の有料フォントの入力忘れでした。

実はその年の私の納税額は、10万円の差で金額が大きく変わる状況。
修正申告を考えましたが、いろいろと大変そうなのを知り、泣く泣く諦めました。

その結果、納税額が上がってしまったのです……!

一生懸命働いているのに、なぜこんなことに……
そのときの無念が、今回のノウハウの誕生につながっています。
 
繰り返し言いますが、確定申告をラクに終えるためには、確定申告シーズンに向けて、一年分の経理を完了させておくことが大切です。

ぜひ今回の記事を参考にしていただき、確定申告シーズンをストレスなく過ごしてくださいね!
 


僕と私の確定申告」企画では、他にもさまざまなライター・クリエイターさんが記事を書かれています。

他の方の記事をお読みいただくことで、確定申告に関するいろいろなメソッドをインプットしていただけると思います。
ぜひチェックしてくださいね!
 
Adobe Acrobat内特設ページ「僕と私の確定申告」


いいなと思ったら応援しよう!

佐野五月|でざいん姉さん
読んでくださりありがとうございます! 大好きな書籍の購入と、アウトプット活動資金として大切に使わせていただきます✨