#8息子との日々”クレーン現象”~いろはママダイアリー~
こちらはひとりのお母さんのストーリーです。
ぜひ#1から読んでください♡
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誕生から生後10ヶ月くらいまで、かなり敏感な気質の部分は気になっていたが、それ以外は息子は元気にスクスク、ニコニコ良く笑う子に成長していく。
特に人見知りはほとんどなく、ニコニコ愛想をふりまく息子の姿を微笑ましく思っていた。
だがそれとは対照的に場所見知りはひどく、どこへ行くにも初めての場所は基本泣いて、その場に行けないという事が多くあった。
その場に行っても本来の目的が果たせず、仕方なく諦めて帰るという事が続くと、次第に気持ちも落ちていき、外に出て何かしようと思うモチベーションは下がっていく。
生後10ヶ月になったある日のこと、家の中で息子と遊んでいた。
たまたま近くに電卓があり、電卓のボタンをポチポチ押してあげると、息子は随分喜んだ。
ボタンを押すカチャカチャする音と、電卓の画面に次々と出てくる数字を見て面白く感じたのであろう。
「やって」と言わんばかりに私の手を握り、電卓の方へ再び私の手を近づけた。
何だかその様子が可愛いらしく、そのやり取りを何度か繰り返して遊んだ。
あまりにもやりたがるので、その行動も子どもの成長過程の中で見られる行動なのかと思い、少し気になりネットで検索してみた。
そこで検索して出た言葉が『クレーン現象』であった。
クレーン現象とは、親や周りの人の手を使って自分の欲しい物を取らせるという行動らしい。
まるでUFOキャッチャーのようである。
まだ言葉の喋れない赤ちゃんが、指さしや言葉で伝えられない時、この行動が現れるそうだ。
その説明文を読み進めていくと、気になる言葉が書かれていた。
「自閉症の特性を持っている子に現れる反応です。」と。
『自閉症』という文字を見て、一瞬固まる。
ただ、「クレーン現象」は定型発達の子どもにも表れる事もあり、成長の一過程において出る反応でもあるそうだ。
自閉症な訳がない。
息子は健常児だ。
そうであると信じたい、絶対にそうだ。
だって息子は、よく笑うし、人懐っこいし、そんな子が自閉症?
絶対にありえない。
当時「自閉症」の事を詳しく理解していなかった私はそう思った。
「自閉症」とは、読んで字の如く自分を閉ざして、人と交流が出来ない人だと勘違いしていたからだ。
今となってはそれは完全に間違った認識だと分かる。
だが当時の私は無知である。
全くその分野の知識などある訳がなく、「障害」に対して偏見が1人歩きしている状態であり、不安な気持ちが膨らんでいった。
生後10ヶ月が過ぎ「クレーン現象」を皮切りに徐々に息子の気になる行動が目に付いてくる。
それはすべて「自閉症の特性を持つ子どもの行動」であった。
・・・つづく
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