「飴を与えない期」の宮下草薙

宮下草薙の魅力の一つは、消極的に見えて型破りなところだと私は思っています。

今や多種多様な番組に出演している宮下草薙のお二人ですが、今回はテレビに出始めた初期に出演していた番組の、現在とはまた少し違ったお二人についていくつか書きました。これはもう完全に私が楽しいだけです。なぜ初期縛りなのかといえば、単に期間を現在までにするとファンの一記事にしてはえらい長さになるからです。

記憶だけを頼りに書き連ねているのでところどころ意訳が含まれていること、ご容赦ください。

冗談手帖(現：冗談騎士)

放送作家の鈴木おさむさんがMCを務める若手芸人育成番組。そこで宮下草薙も洗礼を受けていたのですが、その時披露した「ネガティブラップ」なるもので個人的に共感性羞恥死してしまいました。嘘です。いやでもその後ネタパレで再び日の目を見ることになるとは思わんかったな……。

“不仲”で通していた頃のお二人だったので、事あるごとに一触即発みたいなギスギスした雰囲気が流れるのが逆に面白かったです。なんというか、宮下さんの圧倒的手綱を握ってる感とそれに対する草薙さんの拒否反応がすごかった。ああいう情緒でコンビ出演してる人達後にも先にもあんま見たことない。鈴木さんが宮下さんに贈った「(草薙に)飴を与えるな！※」の一言をなぜか強烈に覚えています。

※宮下さんが私生活まで管理してくる(当時)ことが苦痛で「もっと優しくしてほしい」「相方を変えたい」と言う草薙さんに対してのスタンスをどうすれば良いか、鈴木さんがまとめた助言。

チャンスの時間

千鳥がMCのabemaTVバラエティ。まだ無名に近かった宮下草薙をいち早く使って弄って、色々引き出してくれたのは間違いなく千鳥だと思います。

コーナーやロケで何か言うたびにピリついた空気出すし、そこからヒートアップして殴る蹴るの攻防に発展するのが斬新過ぎてめちゃめちゃ面白かった。宮下さんのパンチがマジに見えるのもヤバい。激辛料理を協力して完食しよう！　みたいな企画で、止めに入った方が良いレベルの喧嘩(芸？)始まったやつほんとに笑いました。

罰ゲームで自宅の最寄り駅まで手を繋いで帰らされたり、草薙さんが前髪だけめちゃめちゃブリーチされたり(宮下さんがルービックキューブ全面揃えられなかったせい)、結構過酷なことになっている二人が良かったです。あと草薙さんに一瞬彼女ができた貴重な番組でもあります。

ぶるぺん

ザブングル松尾さんがMCを務めていたGYAO！配信のトーク番組。緩い雰囲気で当初にしてはわりと私生活に触れるような話をしていた印象です。「宮下のおばあちゃんが握るおにぎりは苦い。宮下と喧嘩をして何か裁判沙汰になった時に『こんなにひどいことされたよ』っていう証拠として使えるように冷凍して取ってある」という草薙さんの話が特殊過ぎて笑いました。マジでいつ用の証拠？？

宮下草薙のオールナイトニッポン0

初の冠特番。めでたい。ただ面白かったという感想しかないのですが、あんなに「ままならない」をひしひしと感じた二時間ラジオを私は他に知りません。それが今や冠番組やるようになるなんて本当凄いな、振れ幅が。この特番が決まった時も二人には温度差があったように思います。宮下さんは純粋にやる気溢れていましたが、対する草薙さんは「よかったね宮下」「こいつがやりたいって言ってたから嬉しい」等としきりに言っていて全然自分がやりたいとかはないんだ……新しいな……と思った記憶。

そして肝心の本放送はとにかくリスナーの宮下さんいじりに容赦がなく、この放送を聴いていた宮下さんの家族は途中離脱してしまったほど(宮下草薙の15分での本人発言より)。でも聞いてる側としてはめちゃくちゃ面白かった。逆に草薙さんはイキイキしていて饒舌で、それも良かったです。終盤では草薙さんにも矛先が向いてきて結局二人とも本意気の「二度とラジオなんてやりたくない」で意見一致したのほんと面白過ぎる。多分絶対若手芸人が特番の締めで言うことじゃない。

でも、この件をきっかけに仲が深まったし団結力が高まったとのちのインタビューで話していたのはすごくエモいと思いました。そう、お察しの通りまんまと宮下さんの策略にはまっている人間は私です。その節はありがとうございました。

前回の記事から一貫して私が伝えたいことといえば「宮下草薙面白いよ〜」のみなのですが、どうも内容が細かすぎて伝わらないファン度選手権みたいになってしまってだめですね。なんだその選手権は。

好きなので多分また書きます。機会があれば読んでやってください。