YOUは何しに八女へ?!(インタビュー当日編)
2023年6月17日(土)
irodori Study Labの子どもたちが、下川織物にインターンに来ているフランス人アーティストに英語でインタビュー!
今日は、広川町の小学生2人と一緒に、私が4-5年前から時々プロジェクトの通訳をさせていただいている下川織物さんのところに探求学習&インタビューに行ってきました。
下川さんの絣は、フランス、オランダ、スウェーデンをはじめ、世界中から続々とオファーが届く、地域密着ながら世界の一流プレイヤー。ヨーロッパで久留米絣を語れば「Kyozo Simogawa’s Kasuri!」と声がかかる。
絣の魅力や価値は、地元の人達にはなかなか理解してもらえないジレンマがありましたが、この価値をどうやって伝承するのかを子どもたちと考えたいと思い、一日探求学習プログラムを企画をしました。
春に来日し、2か月半の間、久留米絣と共に過ごしたフランス人のマティスさん。
今日は子ども達に絣の製造工程の事、織機の歴史、久留米絣と他の絣の違いなど、クイズも交えながら、本格的に説明をして下さいました。
そして、教育者としてのセンスがとても高い!
「世界には80億の人が生きている。その中で、久留米絣を織れる職人さんは、世界に20人余りしかいないんだよ。」
「80億分の20だよ!これはすごいこと!」
「君たちは、そんな貴重な文化の中で生きている。
その貴重な伝統を守ることを、(フランス人の)僕はとても大事だと思っているし、継続していくことは世界のチャレンジだと思っている」
海外から来た留学生からの言葉で、地元の伝統文化について学べたことは、すごく新鮮な体験で、彼らにとって一生の財産だと思います。
もちろん、大人の私たちにとっても、とても大事な気付きをたくさんいただいた一日でした。
広川や八女で生まれた者たちは、久留米絣が当たり前のように日常に溶け込みすぎています。
当然と思っているものを、世界は賞賛してくれている。
それを、職人さんからではなく「久留米絣は宝だ!」とまっすぐに伝えてくれる若きフランス人から学んだこと。
この子たちが、今日のふれあいから何かを受け取り、この凄さに気づくことはもっともっと先かもしれません。
でも、同じ時代に生きる大人として、今後もこうした生身のやり取りを積み重ねるとしたら、彼らに何らかのギフトが与えられる環境にい続けられるとしたら、本当に幸せな循環の中に居させてもらっているのだなと思います。
下川織物の皆様、ご協力をありがとうございました!
文章:津崎たから