そんな12月の景色も、嫌いじゃない。
日に日に寒さが増し、自転車に乗ると
雪女の吐く息のような凍てつく風が
乾燥した肌をヒリヒリさせるほど吹きつけてくる。
冬物のコートの下には毎日当たり前に
あったかインナーを着込み、160デニールの
ふかふか毛布のような裏起毛タイツを履いている。
それでも足りないほど冷え込む日のために、
320デニールのタイツもスタンバイしている。
手だけではなく、耳までキーンと冷たいのが辛くて耳当ても装着。
街やショッピングモールを歩けば、
洋邦入り混じるクリスマスソングをBGMに
クリスマスムードとお正月ムードが混ざり合う。
キラキラのイルミネーションやクリスマスの装飾に、
来年の干支である蛇やお正月飾りの数々が
これでもかと出迎えてくれる。
そんな不思議な和洋折衷が日常となった街を
すっぽりと冬が包み込んでいた。
自分を抱きしめるように身を縮こませて早歩きし、
ときおり可愛い装飾たちにちらりと目をやる。
凍えるため息すらキラキラと飾りつけてくれそうだ。
大阪があたり一面銀世界に包まれることは
ほとんどないことだけれど、雪景色の中では
凍りつく涙は粉々に砕け、ダイアモンドダストに
なるのかもしれない、なんて考える。
私の12月には、辛い思い出も嬉しい思い出も
ぎゅぎゅっと詰まっていて、泣き笑いのような
ほろ苦い複雑さをいつも含んでいるけれど、
そんな12月の景色も、嫌いじゃない。
それではこの辺で。
今日も1日おつかれさまでした。
最後まで読んでくださってありがとう。
また気が向いたら、来てくださいね。
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