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服づくり現場の教科書、はじめます。

衣服生産の現場でプランナーとして働いているウトウです。(現在育休中)
新しいマガジン「服づくり現場の教科書」をつくりました。
商業的なファッションの企画から生産についてを学べるnoteです。 キャリア10年以上のプロとして、現場で使えるノウハウを公開します。
このマガジンは、D-HASH デザイナー 林美佳(ミッカム)さんのオンラインセミナーと連動したプロジェクトとして進めていきます。

どうしてやるの?

販売・パタンナー・てづくり作家・生産管理・プランナーと、アパレルの中で様々な職種を歩んできて、なぜ新しい業務を身に着けるのに苦労し続けなくてはならないんだろう?という疑問がありました。
現場に沿った教科書は無く、ググってもインターネットの世界にも情報は出てきません。若手の育成はもちろん、はじめてものづくりをする人にとっても優しくはありません。そこで自分が身に付けた範囲で「ものづくりはたのしい」というマガジンをつくり、最低限知っておいて欲しいなと思う内容を発信してきました。

同時に、ブランドのデザイナーと呼ばれる方のデザイナーとしての知識レベルが年々下がっていくことに危機感を感じています。
これはOEM・ODMメーカー側にノウハウの引き出しを持った人が居て、デザイナーに知識が無くても作れてしまうからで、だからこそ自分のプランナーという仕事が成り立っていることもわかっています。
とはいえ、コンサルにも似たこの知識や技術は、ブランドさん相手に提案費を請求することすらできないのが商習慣となっていて、正当な利益を得ているとはいえないと感じています。
本来あるべき姿に戻すことが出来れば、中間マージンや伝言ゲームを最小限に抑え、スムーズでフェアな取引が出来るはずだと考えてきました。

このプロジェクトを発足するまでの経緯は、1年半ほど前からtwitter上にファッションに関する仕事をしている人たちが様々な発言をしてくれるようになってきて、自分の思想と近いと思う方を中心にフォローしてはコミュニケーションを取り、ミッカムさんとも繋がりを持つことになりました。

ミッカムさんのtwitterのプロフィールにあった「これから洋服デザイナーを目指す方のためのHOW TO講座を開催しています。 ←学生の時に知っておきたかった!そう感じるリアルな情報を。」という記述と、固定ツイートを見て、どんな方法で講座を開催しているのか、それによってどのくらい効果があるのか?などが気になって、ラブコールをさせてもらいました。

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実際にお会いして詳しく聞いてみると、講座は主にお取引先の商社さんの新人研修などでされているということでしたが、ミッカムさんは長いファッションデザイナーのキャリアの中で、学生時代に得た知識と現場で使える技術の隔たりを感じていて、もっと現場の情報を広める方法はないか?と課題感を持っていました。

わたしの現場への疑問と課題感、実際の発信の話をすると、共感ばかりで意気投合。双方の知恵を合わせれば現場の教科書とその講義を出来るのではないか?ということで、連動したプロジェクトとしてやってみることになりました。

どうやってやるの?

オンラインセミナー・noteマガジン共にどちらも有料とします。
これはプロの知識や技術を本来全て無料で提供すべきではないという考えのもとです。ご理解ください。
学生さんでも参加しやすく、ちょっとずつでも知識を蓄積出来るような価格設定と仕組みを目指し、セミナーは¥2,500/1回、noteは¥500/1記事とします。(2020年5月現在)

オンラインセミナーはミッカムさん中心に開催します。1回あたりおよそ1時間ほどのセミナーと、30分ほど質疑応答の時間を設ける予定です。
ただし、ミッカムさんの仕事はデザイナーなので、デザイナーとしての仕事の部分はものすごく深堀りできますが、ものづくりをしていくにあたってコミュニケーションを取る職種は多岐にわたるため、内容によってはその道のプロの方をゲストとしてお呼びして行う予定です。

なぜ「デザイナー」だけに特化しないか?という理由ですが、デザイナーがデザインだけを知っていればいいということではないと考えているからです。現場に求められるデザイナー像はパタンナー・営業・生産の知識やセンスなど、もしかしたらそれ以外にも必要な要素があったり、得意なところを活かすための仲間を必要とするかもしれません。
特に自分でブランドを立ち上げようと考えている方にとっては、どのようなセクションが必要なのか、どんな人物像がいいのかなどを判断するのにも、取引先とのコミュニケーションにも役立つと思います。

このマガジンにはわたしがそのセミナーごとにnoteを書いていきます。
セミナーでも資料は用意するのですが、それを文書化していつでも読めるようにするためです。セミナーと連動しているので、それなりのボリュームになるであろうと想定しています。内容はやはりその道のプロから細やかにヒアリングしてのものになります。
セミナーに参加しなくても自分で知識を得たい方も個別に読めるようにしていきますが、セミナーの中では豆知識なども出てきますし、質問なども出来るので、より身に付くと思います。

どういう世界にしたいの?

わたしたちの希望は、今後アパレルがまた盛り上がって、ファッションが楽しくなって、働き手が増えること。
現場ど真ん中にいる自分たちが出来ることといえば、今のやり方を伝えること、問題提起と、改善策の提案をしていくこと。でもきっと若手にはもっと新しい目線でよくしていくアイディアがたくさんあるはずです。

新しい売り方、新しいデザイン、新しい仕組み…現時点のやり方を伝えたら、それを元にしてどんどん未来のファッションをつくって欲しいと考えています。

みなさんと楽しいファッションの世界を見られることを期待しています。

服づくり現場の教科書 まとめ


007 / 附属知識・資材表の書き方
008 / パタンナーの仕事って?
009 / 生産管理の仕事って?
010 / 縫製工場の仕事って? カットソー工場編
011 / 縫製工場の仕事って? 布帛工場編

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