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「気持ちいい」お産って何? 性教育アドバイザーあやの独り言vol.006

※2019/09/06に掲載した記事の再掲です。

こんにちは✨彩保健室、あやです♪

昨日、昨年からものすっごく気になっていた「オーガズミックバース~気持ちいいお産の秘密~」というドキュメンタリー映画を見てきました。

愛する人、信頼できる人達に囲まれて、本当にリラックスできる状態での出産は、安心感からでるホルモンの力で痛みを感じず、むしろオーガズムを感じながらのお産ができる。

実際に体験した夫婦の生の声や映像は、それはそれは衝撃的で美しくて、魂を揺さぶられるものでした。

セックスとお産は同じ。自分の本能のままに、愛する人とハグしたり、キスしたり、揺れたり、流れのままに痛みの波を乗り越えていく。それはやがて痛みを超えて、快感に変わっていく・・・。

病院で生むこと、促進剤、点滴、無痛分娩、これまで何も疑問に思わなかった出産の常識。

だけど、健康で妊娠経過が順調であれば、本来医療の介入は必要ないんですよね。

昨日の会場にも自宅で、自力で(介助なく)出産された方がいらしてて、お話を聞くことが出来たんですが、痛みに向き合うんじゃなくて、自分と赤ちゃんに向き合うお産は本当に痛みがなく、するんっと生まれてくるんだそう。

周りに何人かいると小耳にはさんだことはあるものの、実際の体験談を聞く機会なんてなかったから、もうね、驚きと感動が半端なかった。

自宅出産。心臓に疾患を抱える私には夢のまた夢だし、映画を見るまではどちらかといえば否定的だったんだけど、健康な女性であれば、2人目、3人目で、自分と赤ちゃんの声を聞く余裕があるのであれば、そんな選択肢も素敵だなと心から思えました。

【知らないことすら知らない】

映画の最後に流れたプロデューサーからの言葉。

確かに。

だって、どんなお産にしたいかのバースプランを書かせてくれる病院は増えたけど、何が普通の流れで、他に何が選択出来るか分からなかったら何も書けないもの。

この映画のいい所は、決して自宅出産が良くて、医療介入や帝王切開が悪いという訳じゃないということ。

どんなお産にも全ては意味があり、大切なのはどの妊婦さんも自分が納得した、気持ちの良い幸せなお産ができるように願っているということ。

沢山あるお産スタイルの選択肢の1つとして、医師や助産師さんに言われるがまま進んでいくお産ではなく、自分はどうしたいのか、どんなお産がしたいのかを自分自身に問いかける意味でも、素晴らしいきっかけになるのではないかなと思いました。

すでに長くなっちゃってますが、映画を見て私も自分自身のお産を思いだしたので、せっかくなのでシェアしますね。

私は心臓の病気のことがあって、東京にある、WHOから「赤ちゃんに優しい病院」に認定されてる、循環器科もある大きな病院で出産しました。

長男にかかった分娩時間、10分~5分間隔になってから38時間!

それはそれは壮絶で、赤ちゃんの回旋異常があったり、赤ちゃんも私も心拍が下がるタイミングがあったりで、2度も帝王切開の準備をされ、最終的には赤ちゃんの命の危険があったので、鎮痛剤と促進剤を使った吸引分娩でした。

その時は、結局促進剤使うなら、なんでもっと早くなんとかしてくれなかったんだろうって思っていたんだけど、映画を見て、8月13日~15日というお盆ど真ん中の人手のない時に、病院の都合でコントロールせず、38時間も私と赤ちゃんの生きる力を信じて、万全の態勢で見守ってくれていたんだということに気付くことができました。

その間、沢山のスタッフが私をリラックスさせようとアロマバスをしてくれたり、音楽をかけてくれたり。

夫もずっと付き添ってくれて、陣痛の度に、痛みを逃す為に肛門にテニスボールを押し続けてくれて、トイレでパンツの上げ下げまで手伝ってくれて。

あの時、汗だくになりながら2人で見た、2度の朝日は今でも忘れられません。

でも、物凄く至れり尽くせり状態だったのに、結局は私自身がリラックスできなかったんですよね。

沢山の人が頑張ってくれてて悪いなとか、子宮口が開かなくて赤ちゃんに申し訳ないなとか、この先どうなっちゃうんだろうみたいなことが不安で不安で。

眠れない夜に、寝なきゃ寝なきゃって思って眠れないのと一緒で(分かります?)、リラックスもしようしようと思うと余計にできなくって。

そんな長男のお産とは正反対に、分娩時間8時間で、凄く楽に産むことができた次男。

低置胎盤で、自己血輸血を準備して望んだやっぱりハイリスク出産だったけど、それでも1人産めた自信があったから、ちっとも不安じゃなかったんですよね。

同じ病院で、長男を産んだのと同じ部屋で、同じように夫がいてくれて、2度目の出産という安心感。

今思えばオーガズムまでは感じてなかったけど、それに近しい感覚はあったのかもしれないな。

あえてリラックスしようなんて思わなかったし、クライマックスまでは夫とムダ話して笑っていられる位余裕で、産まれたばかりの次男を抱いて胎盤を出す処置をしてもらいながら

「私、もう1人いけるかも」って口走って、夫をびっくりさせたのを今でもよく覚えてます(笑)

よくお産の話というと、つらい、痛いエピソードをするのが定番だけど、あれって何でなんでしょうね?

どれだけ大変だったかを伝えないと、男性に理解してもらえない、少しでも分からせてやりたい!とかって気持ちになるからかしら?

そもそも、日本は妻や夫を誉める文化もないしね。

頑張ってる、耐えてる自分を誉めてもらいたいから、相手の悪いとこばかり探してしまうというか。

でも、痛い、辛いエピソードを聞いた女性もまた、きっと不安が倍増して、痛みにフォーカスして、痛みを探してしまってる部分があるんじゃないのかなと思う。

もし、出産前に気持ちいいと聞いていたら、同じシチュエーションでも、気持ちいい部分を探すんじゃないのかな。

セックスだって、すん・・・としてたらオーガズムだって感じないし、痛くて辛いだけだよと聞いていたら、気持ちよくはなれないと思うし。

私もお産のエピソードというと

「38時間頑張ったの!」
「凄いねー」

という流れが欲しくて長男の話ばかりしていたのだけど、今回そんな自分を反省・・・。

長男の出産を経て、次男の出産がいかに素晴らしかったか、ある意味夫婦で望んだ初めての共同作業がいかに必要なことだったかを、これからの方や子ども達に伝えていきたいなと強く思いました。

気持ちいい
幸せ
大好き
感じる
愛しい

なんとなく恥ずかしいそんな言葉をすっと出すことができたら、この世はもっと愛と平和に溢れる世界になるんじゃないかな?

セックスとお産。

2つはちゃんと繋がってるし、命の誕生に愛しいも気持ちいいも大切な感情。これから出産を控える方、そして大切な家族を支える男性にも、この想いを少しでもお伝えしていくことができたらいいな。

そして、改めて性教育の重要性も。生理の話、出産の話。親から受けとるネガティブワードは、潜在意識の中で生き続けてしまうのだと思うんですよね。

もし、伝えられた情報が、明るく神秘的でポジティブなものだとしたら、きっと大人になることが、愛する人と家庭を築いていくことが楽しみになると思うのです。

生理が重いと確かにつらいし煩わしいけど、でも女性にしか体験できないものがあるからその時を楽しみに待ってて、そんな言葉がかけられるママさんが増えたら、きっと世の中は変わっていくのだろうな。

うん、やっぱり私は性教育が好きっ!

なかなか広まりにくくてくじけそうになるけど、昨日もらったパワーを動力に変えて。

今月もセミナー、頑張ろーっと♡

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