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5歳児、同人誌を作る
本日、マイキッズが同人誌を作った。
家族の思い出にとどめておきたいので現物をここに載せるつもりはないが、とにかく同人誌を作ったことに衝撃を受けた。まず間違いなく我が家の一面記事である。
朝食後、最近絵を描くことにハマっているマイキッズはいつものように絵を描きはじめた。我が家にはA4サイズの印刷用紙が山程あるので、それに絵を描いてハサミで切ってセロハンテープで貼ってということをここ最近よくやっている。ところが、今日は描き終わった紙を切るでもなく二つ折りにしていた。二つ折りにした紙を重ねてテープで貼っている。何かしてるなーと思いつつ、私も朝食をとっていたところ「見てー」とマイキッズが私の隣にやってきた。そこには計15、6枚ほどの絵を描いたものをテープでまとめて冊子の形にしたものがあった。表紙も裏表紙もある。おおお!?と驚きつつ、まあ私もマイワイフも同人誌を作っているのでこれは遺伝なのかしらと妙に納得したりもした。制作過程を見せたことはないはずなのだが、もしかすると別冊彩宴を作ったころに見ていたのかもしれない。マイキッズは「絵本を作った」「紙とペンとテープがあれば作れるよ」とさらりと言った。
今日は公園に行くことにしたのだが、そこにも絵本を持っていくという。しばらく滑り台などで遊んだあと、マイキッズはリュックから絵本を取り出した。今からお話を言うからパパ書いてということだった。
マイキッズはプリキュアにハマっていて今シーズンの『わんだふるぷりきゅあ!』が一番好きなのだが、映画やドリームステージで他シリーズも知り、今はアマプラでも視聴できる『ひろがるスカイ!プリキュア』にハマっている。
物語は、主人公のソラ・ハレワタールが泳げないけれど、みんなに教えてもらって泳げるようになったという内容だった。ちゃんとお話になっている。つらつらとペンを走らせながら、マイキッズすごくね?と衝撃を受けていた。
マイキッズの影響で『わんだふるぷりきゅあ!』の内容は知っているのだが、『ひろがるスカイ!プリキュア』については知らない。後ほど調べてみたところ、ソラ・ハレワタールは実際にカナヅチらしかった(最終的には水泳術も会得している)ので、おそらく動画で観たシーンから話を広げたのだろう。文字も加わった冊子はまさしく絵本であり同人誌であった。
自分自身はどうだったか振り返る。5歳のころの記憶はおぼろげだが、同人誌を作った記憶はさすがに全くない。絵を描いていた記憶もない。記憶にあるのは、小学生のころクラブ活動で封神演義の模写をしたのが初めてだ。同人誌即売会に初めて行ったのは中学生のころだったか。誘ってくれた友達とは高校が違っていたので、おそらく中学生のころだろう。何か一冊買った記憶はあるのだが、実家も離れたしもはや手元にはない。自分で同人誌を作ったのは彩宴が初めだが、それも敏腕編集長のおかげで出来たのである。彩宴3では私が編集長のようなところまで行ったが、彩宴、彩宴2のときに作ってもらったテンプレートを使ってのものである。
妻にも聞いてみたところ、初めてイベントに参加したのは中学生のころだったらしい。
5歳児で既に同人誌を作るとは、親バカ承知でいうが、なかなかの逸材である。絵を描いたり物語を考えたりという想像力豊かな面も素晴らしいのだが、本がどんな仕組みで作られているのかを理解しているのが何より素晴らしい。そして、売るとかそういうことを考えずにただただ作りたくなったから作った、というスピリッツは見習わなければならない。私自身は同人誌制作デビューが遅かったからか、作る前後のことも考えたりしてしまって、どうにもごちゃごちゃしてしまっている気がする。作りたくなったから作るのだ。書きたくなったから書くのだ。ただそれだけで良いのだ。5歳児から学ぶことは多い。
親が二人ともオタクなので、マイキッズももれなくオタクになるだろう。思春期に葛藤はあるだろうが、きっとおそらくこの道からは逃れられない。幸か不幸か、それは本人のみぞ知るところとなるだろうが、少なくとも私も妻もオタクライフを楽しみながら生きている。オタクになろうがなるまいが、マイキッズには感性や想像力を豊かに生きていってもらえたらなと思っている。
さてさてどうなることか。マイキッズの将来が楽しみである。
おわり。
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