ピクニックでお湯を沸かしてみよう2
前回、アウトドア用のおすすめガスバーナーを紹介させていただきました。その続きです。
アルコールストーブと固形燃料のストーブについてです。
二泊三日以上の連泊なら、ガスバーナーの方がなにかと便利です。が、日帰りのピクニックならアルコールストーブや固形燃料の方が、軽量コンパクトに湯沸かしできます。
気軽さや手軽さでいったら、CB缶バーナーの方が使いやすいです。
なぜガスバーナーではなくアルストやコケネンを選ぶのか。それは主に、ガスの空き缶の重さが100gほどあるからです。110缶の重さについては、ぜつえんさんのサイトに詳しいです。
それでは、内容に入っていきましょう。
風防は必須です
アルコールストーブと固形燃料は、共に炎が風に煽られやすいです。炎がクッカーの底に当たってないと、熱効率が著しく低下します。そこで、風防で横風を防ぎます。
ストーブの紹介のあとに、風防も紹介していきます。
アルコールストーブ
おすすめは自作アルスト
重量8g
100円均一で1000円せず工具は揃えられます。
ネットで調べれば、作り方は見れますが、そのうちわたしのnoteでも上げたいと思います。
買えるアルスト
トランギアの真鍮製のものは112gと重いです。
エバニューのチタンアルストは、ターボモードみたいな高火力と直置きの弱火の二つの使い方ができますが、燃費と火力が両極端に振られています。
しっかりとしたつくりの分、重量も34gになります。
山岳使用に向いているのかもしれませんが、ぼくの使い方からしたらオーバースペックな印象です。
トークスのチタンアルコールストーブ(20g)は五徳付きが魅力的ですが、つくりが粗いというか、商品管理にムラがあると耳にします。
よさそうなアルストは
FREELIGHT『FREVO R』
本体 9g
Φ53mm h39mm(スタンドの高さ60mm)
高さ6cm 10gの五徳と燃料ボトル付き
FFG『FAS-30T』
13g
Φ53mm h30mm
どうせあとあとハイエンドなモデルが欲しくなるので、最初からこれでもいいかもです。
アルミに比べて強度のあるチタンの3Dプリントが中に入っています。
2023年は原材料価格の高騰で生産中止になりました。
ガレージメーカーは欲しいときに買わないと手に入らなくなるのでこわいですね。こわいこわい。
RSR 『RSR STOVE』
33g
アルミ切削加工
強度と充実したアクセサリーパーツ、精密工業製品の雰囲気が魅力。
アルストの五徳
Trail Hut『Sigma』
13.5g
サイズ:外径 φ90mm 内径 φ45mm H = 70mm ( 有効 H = 60mm )
かっこいい
Fun Light Gear『Welded Wire Stove Stand』
12g
7cm × 19cm
よく売り切れしてるのでmyogしたい。けど、メッシュの販売がメートル単位で一万くらいしてたので、初期投資のハードルが高いです。
たまにあるハンドメイドのやつを探すといいかも
KALUGII『TG-2』
6gと軽い。
T's stoveのチタン五徳を簡素にしたようなものがAmazonにありました。
「なんか作れそうだな…」と思う方は、アリエクスプレスだと2mm 250mmのチタン丸棒5本が送料入れて700円くらいでありました。
手軽なとこだとセリアで同じようなものが売ってます。
ネットの情報だと61gだと書いてありました。見た目は似てるけど、重さがぜんぜん違う。目を疑っています。
燃料用アルコール容器
エバニューの燃料ボトル30ccのような薬品用のボトル。キャップが計量カップになっていて便利。スープとコーヒーの2杯分沸かせればいいかも。
LINDEN パウチ容器 100ml
11g
使い終わったら丸めて体積を抑えられるところがいい。
でも軽量カップがないので別に必要。
固形燃料
エスビットのにおいが苦手です。
ラップでくるんで密閉チャックに入れてましたが、いまいちでした「もし漏れだして衣類ににおいがついたら」と思うと、なかなか手が伸びません。
スクリュータイプの密閉容器なんか軽くていいのないかな。
コンパクトに納めるなら、風防やストーブをカップのなかにいれるけど、エスビット使う場合は煤が気になるかも。…小分けパウチに入れるか?
水1gの温度を1℃あげるのに必要な熱量が1cal。エスビットスタンダード4gは1 タブレットあたり28kcal。
4gで200ccのお湯を沸かすことができるとききます。
…200cc×50℃=10kcalなので、確かにそんなもんか。
植物原料アルコールの『ファイアードラゴン』は、エスビットで気になる強いにおいも、煤汚れもないらしい。
グラムあたりの熱効率はエスビットの方がいい。熱すると溶解するのでカップが必要。開封すると気化しはじめる。とかなんとか。
カップ1杯のお湯を沸かすのに100円かかる。
エスビットは焦げ付きみたいなのができるので、下にアルミホイルや、スクリュータイプのアルミ缶の蓋からプラパッキンを取り外したものとかを敷けばいい。
Esbit 『Titanium Stove』
13g
Φ105×h.47mm
収納時74×29×50mm
EVERNEW 『T0.3 triveTi』
3g
75×35mm
軽い
Trail Hut 『Y-mini』
17.0g+プレート10.4g
展開時 Φ90(内径 Φ50)x h.69mm
収納時 49.5×69mm×t.9mm
高さ調節できて100均のコケネン(「カエンニューエース」みたいなやつ)も使える。
かっこいい
風防
五徳は10g、風防は20gくらいがいいです。
風防もアルミ缶やアルミホイルで自作です。
こんな感じでつくるみたい。
使うヘアピンは気のきいた「玉付き」だと熱で溶けてベタベタにくっつく。近所のドラッグストアにはなかったので、100均まで行って見つけました。
MUNIEQ『X-MESH STOVE (Lサイズ)』
17g
Φ82、72、62mm×h67mm
ゴトク+風防なので、かなり軽い。
個人的に、カップの外側を覆う風防の方が、輻射熱の効果があがりそうで好き。
T's Stove『風防 B』
本体 20g
高さ70mm 最大経φ127mm
T's Stoveのウェブショップがなくなってた。
欲しかったら0.1mmステンレスやアルミ缶、厚いアルミホイルでMYOGしろって感じですかね。
FREELIGHT 『Titanium Foil』
本体 14.5g
高さ75mm ×430mm
たぶん最大経φ127mmくらい。チタンなのでステンt0.1mmと比重の違いだけ57%ほどに軽い。
軽くはないけどオールインワン
chuxin 『アルコールストーブ用 五徳風防付き』
ややこしかったら、ミュニークか、こんなんで揃えてもいいかも。
91gと、なかなかの重さ。
AmazonのレビューやYouTubeをみると「皿なし54g」なら、まあいいかも。
皿が37gって、コケネン使うメリット微妙なんじゃないかと思う。
ハンドメイドで面取りのやすりができるなら、アルミ缶切って、100均のキッチンコーナーにある1mmのシリコーンシートを滑り止めにしたらどうだろう。
手軽に始めやすくていいと思う。
トランギアのアルストについてる「消化・火力調整フタ」が使いやすいようにか、着火がしやすいようにか、開口部が広めにとられている。
空気の吹き込みが多く、熱が逃げていく、つくりの細かいところがそのうち気になってくるかもしれません。
カップはどれにする?
ひとつめは簡単に決まりました。
Wildo 『fold a cup』
9.4cm×7.2cm×2.9cm
「なんでこんな風情のないカップが人気なんだ?」って、軽いのに高くないからです。25g!
シエラカップはロマンギア
シエラカップは、バッグの限られた容量に収納するとき、柄がとても邪魔になります。外すこともできないので、フォールディングハンドルの方がいいです。形は焼肉のタレをつける「小皿」のような用途にはいいと思います。
けど、深型の「お茶椀」のような形の方が、飲み物にも使えたり、汎用性高くて使いやすいです。「ロッキーカップ」といわれるタイプです。
シエラカップより、ベルモントの『チタンシェラカップ深型フォールドハンドル』の方が使えます。
ハンドル外すか
NH(ノーハンドル)にすると、コジーに入れやすかったり、スタッキングがしやすいメリットがあります。
取っ手の代わりに、シリコンバンドやホチキスで輪にしたカーボンフェルト、手ぬぐいなどで代用するということをよく聞きます。
軽量化の恩恵は、蓋をアルミホイルにしたり、ランタン持っていかずヘッデンとスマホのライトだけにするとか、ウェアを見直した方が軽くできます。ハンドル外すのは、いろいろ持たなくなってからの、ULしだしてから後の方でいいのではないかと思います。
トークスのチタンカップは、ハンドルつけ外しできないのできらいです。
エバニュー『MP500 Flat』
個人的にいちばんおすすめのアウトドアクッカー。
2023年発売。商品説明やネーミングに茶目っ気のある公式曰く「底に段差のない『Ti Mug Pot 500』」
湯沸かしだけなら気にならない程度の段差ですけど、直接スープパスタを作ったときに拭き取りやすいと思います。
OD110缶が入るのでガスストーブを使いたいときに応用がきく。
側面を舐める炎の影響を受けづらく、風防で覆いやすい高いハンドル位置。注ぎ口と目盛り付き。…ユーザー目線が最高です。
底に凹みがないので、空炊きしたらベコベコ膨らんで、テーブルに置いたとき安定わるくなるんじゃないかというところだけが心配。
アルストやコケネンは火があたる底の面積が広い方が熱の効率がいいです。
同径のエバニュー『400FD』のなかに風防とゴトクとストーブを入れるのは、なかなか難儀します。
ガス缶を入れるのでなければ、中には、snow peakのダブルウォールマグ『雪峰m300』や、ベルモント『チタントレールカップ280』がスタッキングできそうです。
『山のうつわ(小)』は同じ直径なので重ねられず。
snow peak『チタンシングルマグ450』
定番
snow peakのアルミパーソナルクッカーやシングルチタンマグといった、しっかりした作りのクッカーは、コスパがいい印象です。
シングルマグを煮炊きに使用することはメーカー非推奨だし、フタを別に用意することが必要。お店によく置いてあるのはトークス『Ti cup 450ml』用の『Lid-80』。
500~600mlのポットより、ひとまわりコンパクトになります。
snow peak『チタンシングルマグ300』や『雪峰h300』
VIVAHDE『山のうつわCUP』も入りそうです。
国内生産のチタンマグは年に1~2回生産されて店頭に並び、人気のものはすぐに売り切れて半年以上手に入らないというのが普通です。
アマゾンだと割高なことがよくあります。
テーブルは必要?
150gでも、軽いといわれるテーブル。5000円とか10000円するのがよくありますが、正直お高いと思う。
それに、持ち運ぶなら100gくらいがいいです。
60gのカスケードワイルド。
軽さはとてもいいけど、素材がプラダンなので、コケネンやアルストを燃焼させたとき、下が溶けないか不安。溶けたらステッカーを貼ってごまかします。
耐熱・断熱パッド
割り箸で浮かせたらいんじゃないかとか考えたり。ようは「ナベ敷き」みたいなものがあればいいので、100均でコルクやシリコーンのコースター探して敷けばいんじゃないかな。
風防の直径はクッカー径+10mmほどになるのでΦ95mmのポットの場合Φ105センチ、それに余白を加えた115mmあればいいか。
最後に
結構なボリュームのnoteになりました。
2020年代にULギアがひととおり出揃い、国内販売の代理店の取り扱いやエバニューの新商品で手に入りやすくなりました。
以前のようにレアでかっこいい!というより、もっと気楽にたのしめる、ULギアとの関係が街とシームレスになればおもしろいと思います。
もっと軽くてコンパクトなものがあると知っていて、100均やAmazonを活用して「クッカーシステム」揃えるのもいいと思います。
ただ、「安くてコスパがいい」といわれるアウトドアギアのなかで、意匠を真似ているだけのところは、商品開発しないので、新商品の発表にわくわくする、アウトドアギア沼の楽しみ方としてはサイクル短いかも。