見出し画像

堅実に展示が更新されている出雲科学館

ゴビウスの次に訪れたのが、出雲科学館でした。
目玉の派手な展示品がある訳ではないけど、スタッフさんたちが地道に展示を更新している愛あふるる科学館でした。


スナイパーの音

90mの穴に氷を落としたら、光線銃みたいな音がするってバスってたけど、それを!再現出来る!器具が!!!

このやまびこパイプは音の反響を体感する展示なのですが、パイプ前で手をたたくと、氷を落とした時みたいなピキュゥゥゥゥゥゥゥゥンって音がしました。
原理は分かりませんが、筒状の形状の中で音が反響すると光線銃の音がするのかな。
面白くて何度も手を叩いて光線銃を撃ちました。

手作り展示で印象に残った装置

やまびこパイプも楽しかったんだけど、展示品の中で一番印象に残っているのはこの装置!
一目で手作りとわかる装置なんだけど、シンプルにレイリー散乱を再現できる装置でした。
9本のペットボトルが固定されており、「昼の太陽」ボタンを押すとボトル上部からライトが点き、白く照らされます。「夕方の太陽」ボタンを押すと、ボトル横からライトが点き、オレンジっぽく照らされます。
レイリー散乱を再現する実験って、水槽使ったり、傘袋使ったり、今まで様々な方法が考案されてきたけど、こんなコンパクトな装置で再現できてる上に、見栄えが良い!

光の波長よりもはるかに小さいサイズの粒子による光の散乱現象のこと。英国のレイリー卿ストラット(J. Strutt)にちなんでこう呼ばれる。原子や分子による可視光の散乱はレイリー散乱である。散乱される光の波長に対する散乱する粒子の大きさの比の4乗に比例して散乱の効率は大きくなる。

したがって、光の波長が短くなればなるほどよく散乱されることになる。太陽光が大気で散乱されて、空が青くみえるのはレイリー散乱によるためである。散乱される光の波長が散乱する粒子のサイズと同程度の場合はミー散乱と呼ばれ、ミー理論によって記述される。

天文学辞典 https://astro-dic.jp/rayleigh-scattering/

波の伝わり方

大きいだけで楽しい!
波の再現はよくある展示だけど、こんなに大きい上に自分で波を作れるとテンション上がる!

ギア比やトルクを体感できる

4つある歯車の内、2つを組み合わせてハンドルを回した時に正面の人の動きを確認します。
ハンドルを軽く回せるときもあれば、重たいけど人がよく動く組み合わせも。

モニタリングポスト

東日本大震災後に耳にするようになったモニタリングポストを初めて見ました。
島根原発を持つ島根県では松江市・出雲市・安来市・雲南市に162基の放射線測定器を持ち、普段から身近に感じる目的で、敢えて公共施設内に設置しているようです。
これを利用して常設展に放射線について下の画像みたいな説明があっても良いのになって思いました。

環境省HP https://www.env.go.jp/chemi/rhm/h29kisoshiryo/h29kiso-02-05-06.html

館内にジオパークの紹介がされていたので、それと絡めて岩石と放射線の説明とかしたら面白い展示になりそう。

愛されている探査機はやぶさ

探査機はやぶさの模型が。こちらは館内で作成されたとのこと。
愛されてるなー

新しいわけでもない、目新しいものもない、でも、教育目的に維持管理が行き届いており、小さい頃から繰り返し通ってサイエンスの原理原則に気付いていくんだろうなーと感じる科学館でした。

出雲駅前に宿泊し、ちょっと観光の合間に時間があったら行くといいかも。
一畑電車の本数は少ないですが、大人であれば徒歩圏内です。
線路伝いに歩けば迷わず着けます。

いいなと思ったら応援しよう!