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大阪市立科学館は日本最初の科学館

大阪市立科学館の前身は大阪市立電気科学館と言い、それが日本最初の科学館らしいです。
歴史ある科学館ですが、24年8月にリニューアルしたこともあり、むしろ展示フロアの切り口は新しいなと感じました。


大阪市立電気科学館時代の展示品

驚いたのが、電気科学館時代(昭和12年開館)に既にハンズオン展示があったということです。
写真は当時の展示を再現した物。自分の手を入れ、X線を照射し、レントゲンを撮れる展示があったそうです。ひぇ!
現在の展示は疑似的な装置で、フラッシュが焚かれ、撮影済みのレントゲン写真が照らされていました。

博物館要素が多分にあり、電気科学館の頃の物以外にもスパコン京や、ALMA望遠鏡のプロトタイプ等が展示されていました。

地学・生物学を科学館的に紹介

科学館は主に物理・化学を網羅し、生物・地学は博物館の領域と考えられており手薄です。
ですが、大阪市立科学館はそれらを科学館的に紹介していました。

人の目では同じ無色透明のビー玉ですが、偏光板越しにみるとガラスと水晶で見え方が違うという展示がありました。写真左が水晶で、右がガラスです。
水晶は結晶構造なので、結晶の向きにより光の通し方が異なるので薄暗い球や明るい球があります。ガラスは人工的に作られた均一な構造なので、全ての球が同じように見えています。
科学館が鉱物をこういった切り口でフォーカスしているのは珍しいなと思いました。

スタッフさんが貝紫で染めた木綿。
私は大阪市立科学館が発刊している月刊うちゅうを愛読しているので、この展示には大興奮でした。該当記事はコチラ

このあたりの本も読んでいたので、実物を見れたのは嬉しい。
隣には紫根で染められた絹もあり、これは冠位十二階でトップに君臨するなっていう高貴さが漂っていました。
生物の利用方法の展示も面白いですが、学芸員さんが経験をアウトリーチしつつ成果を展示しているのが興味深かったです。

その時しか見れない実験展示

科学館の展示品はドライで半永久的に展示されているイメージがありますが、大阪市立科学館は現在進行形で実験中のものがいくつかありました。
写真は生分解性プラスチックの変化を観察する展示。
他にもミョウバンの結晶を作成中のビーカーや、昇華の実験中の展示がありました。

アジア初のプラネタリウム

プラネタリウムは1923年にカールツァイス社で誕生しました。
その後、1937年に大阪市立電気科学館にアジアで初めてプラネタリウムが導入されたそうです。
2023年はプラネタリウム100周年で、今年5月までが記念事業期間です。
科学に興味が無くても、プラネタリウム好きなら、100年を振り返る上で必ず目に入るのがこのプラネタリウム★
これは当時使われていた実機です。周りはカフェスペースなので、お茶しながらアジア初を噛みしめながら眺めることが出来ました。

カールツァイス社と言えば、私は学生時代に顕微鏡でお世話になりました。教授が高価な顕微鏡だって繰り返し言ってたなー。これに糸目をつけないのがこの大学の唯一素晴らしいところだとか。。。



ランチは近くのカフェで食べました。このボリュームで1,000円切ってるのすごく良心的!!!
カウンター席メインでテーブル席は1つしかなかったかな?私が訪れたのが平日だったからかもだけど、回転率は良かったです。

中之島と新大阪駅のアクセスが少し面倒だけど、島に着いたら、後はラクチン。段差がなく、とても歩きやすかったです。
スーツケース転がして移動しましたが、つっかえずに着けました。
万博を見据えてアクセスビリティを意識して設計したのかな?

科学館の歴史上外せない大阪市立科学館へ是非、訪れてみてください!



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