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景色と背景と想像力

こんにちは。

今日は木下さんの配信(曖昧な記憶ですがちきりんさんとの
お話だったと記憶しています)を聴いた事によって、
目の前で見えている「景色」と目の前には見えていない景色の「背景」が
繋がったということに関する感想です。

昨年の配信だったと記憶していますが、木下さんとちきりんさんのお話で、
特に地方の土木業界(だったと記憶しています)では人集めがとても大変と
言う話をされていました。
(旅行中のライブ配信だったかプレミアムの対談だったかの記憶も曖昧なので
 リンクを貼れなくてすみません。)

人材確保の為に、賃金の支払いは働いた後ではなく、
働く前にしないと日雇い人材でも集まらない位、
人集めに困っている現実があるというお話をされていました。
又、決められた時間に出勤する、継続勤務する人材を集めることも
なかなか難しいらしいとお話しされていたと記憶しています。

とある日、とある場所を歩いていたらリノベ中の建物の前で
(おそらく)工事業者の現場監督と思われる方が携帯電話で
焦ったように叫んでいる所に出会しました。

「だから言っただろう!後じゃダメなんだ。先になんだよ!!
 前もってお金は握らせなくちゃいけないんだ。どうしてくれるんだ。
 人が足りないじゃないか!!」と怒っているではありませんか。

ピンときました。もしやあれか!
お二人がお話していたあれか、と。

恐らく、何も知らずにこの現場に遭遇していたら、
随分とキリキリした方が怒りの感情を爆発させてるわね、
と思っただけかもしれません。

目の前で見えている「景色」と
目の前には見えていない景色の「背景」の二つが重なった瞬間でした。

別のとある日、新築中の建物の前に警備員さんが1人でポツンと立っていました。

(その日、その前を通るのが2回目で私の顔を覚えていたからなのか)
 突然、その警備員さんが私に

「誰もね、来ないの。どうしちゃったんだろうねぇ。」
 と問いかけてきました。

「うーん、どうしちゃったんでしょうね。今日はお休みでしょうか?」
 と私が返すと

「時々あるんだよねー。月に2、3回はあるよ。」
 と言うのです。

「え!?月に2、3回って、10日に一回の頻度であるんですか?」
 と私が言うと、

「あるねぇ。僕には何も連絡来ないんだけどねぇ。
 10時頃まで待って、だーれも来なければ事務所に連絡するけどね、
 まぁ日給は払ってくれるからいいんだけど、先に連絡くれなくちゃ
 こっちは困っちゃうよねぇ」
 と警備員さん。

その時既に朝の9時半近く。
その時期はまだまだ残暑も厳しく朝でも気温も湿度も高い時期でした。
立っていた場所が日陰だったのがまだ救いなのかしらと思いながら、
現場仕事のスケジュールはなかなかスムーズにいかないものなのね、
工事の有無の予定連絡さえきちんともらえない場合もあるのかと驚きました。

私の過去の職場は事務所で現場ではなかったけれど、
例えば工場の立会いスケジュール等、
外部からの立会官の予定に何か変更等の連絡を受けたら、
早急に関係部署に連絡、調整し最新の予定が関係部署内で共有されていました。
自分の働いた環境では事務所でも工場でも予定の変更等が
必要な人に共有されることは徹底されていたので
工事の有無の予定がしっかりと共有されていないことに驚きました。
もしかしたら工事業者と警備会社が別会社で、
その間の連絡が上手くいっていなかったのかもしれないし、
その警備の方にだけ偶然連絡が届かなかったのかもしれませんが
いずれにしてもまだまだ暑い中大変だなと思いました。

何故その警備員さんが他の誰かにではなく私に声をかけたのかは謎ですが、
早朝から残暑の中待ちながら、流石に1人で寂しかったのかもしれません。

いい色に日焼けした警備員さんはその後、どうしたかな?と思っていました。

久々に先日その前を通り過ぎたところ工事は順調に進んでいるようで
着々と建物らしい形になってきていました。

一方でその警備員さんは見かけませんでした。

偶然その日はお休みだったのか、
その現場での役目が終わったのか、
はたまた何かしらの理由で来なくなってしまったのか、
少しお話ししたからか尚、その警備員さんのその後が気になりました。

誰かのお話を聴く時に過去、現在、近い未来の自分や
自分の周囲に関係のあることには注意が向きやすいと思います。
一方で、意識的にも無意識的にも自分や自分の周囲に関係がないと
思っていることには、そこまでの注意を向けて耳を傾けて聴いていないことも
あるかもしれません。

日本語・英語と音声配信で色々な方々のお話を聴く中で、
目の前の「景色」には見えていないけれど、
その景色をつくりだす色々な「背景」があることに
意識を向けるようになりました。

色々な視点や見方があり、目の前には見えていない
様々な背景や理由があることに目を向け想像し、
自分、家族が属する社会として意識するようになりました。

その背景や理由には時に色々な課題があります。
そしてそれらは自分の目の前では起きていないけれど
もしかしたら自分や自分の家族にも起こり得るようなことだったりもします。

景色と背景とそこからの想像力。
自分ができることは微力ですが0よりは少しは何かになると願って、
微力ながらもできる範囲ででも日々、自分なりにできることを継続します。

今日も最後までお読みくださりありがとうございました。