12.LA Solutionsの課題 ~無痛分娩コンサルって何? 続き編~
TwitterなどのSNSで盛り上がっている無痛分娩ネタを、専門家の入駒慎吾が解説していくシリーズです。今回は、前回から引き続き、無痛分娩コンサルティングについて解説していきます。今回は、LA Solutionsの実績と課題について詳しく述べてみます。
LA Solutionsの実績
LA Solutionsの実績は2018年の年末から、下図の水色の矢印のように急成長しました。これは、教科書の出版と学術集会を主催したことが大きく影響していると考えられます。今年は新型コロナウイルス感染症拡大により営業活動が困難なため、少し成長が緩やかになってきています。
また、2016年時点での総分娩数が98万1,000件でした。この時の無痛分娩率が6.1%と算出されているので、2016年の日本国内の無痛分娩は59,841件ということになります。現在、弊社は約3,300件の無痛分娩をサポートしており、これは日本の無痛分娩の5.6%に当たります。国内において無痛分娩で出産する方の20人に1人は、弊社がサポートしていることになります。
お陰様で、2020年3月末決算では設立3年目にして単期での黒字化を達成しています。。
課題発生
しかし、問題はあります。それは、入駒慎吾のキャリアが異色過ぎて、私の代わりを務めることが非常に困難だという点です。今後の成長に対して、身体が足りなくなるという状況が容易に想像できます。ただ、このような問題を解決するのはいつの時代もそうなのですが、弊社の「テクノロジー」を活用することになりました。最近の言葉にすれば、Digital Transformation(DX)ということになりますね。
課題解決 その1
弊社では、昨年3月から遠隔地向けにZoomを用いたオンライン・コンサルを準備していました。実際、今年の4月まで使用することはありませんでしたが、コロナ禍においてもコア事業である「全症例振り返り」を止めることなく、安全で質の高い無痛分娩をサポートし続けることができました。明らかに、運が良かったと思っています。
課題解決 その2
また、弊社の無痛分娩のノウハウをテクノロジーでコモディティー化する方法も考えました。それは、デジタル型無痛分娩記録(electronic Labor Analgesia Records:eLAR “イーラール”)の開発です。
本当のSDGs
いかがだったでしょうか?
本当に世の中に必要なことであれば、ビジネスというツールを使うことによって、予算だけに頼らずに持続した取り組みができるはずです。復興などがこれに当てはまります。公的資金だけでは、長続きしません。社会貢献事業が持続できる仕組みを作ることこそ、本当のSDGsだと考えています。
弊社は社会課題と真摯に向き合い、様々な可能性を考慮しながら前進している企業です。これは、無痛分娩コンサルティングというお仕事でした。ご理解いただけましたでしょうか?