三枚の葉
昨日、日曜散歩に出かけた。気温は10度ほどで寒い一日だった。途中、冷えた体を温めるためコンビニでカフェオレを買う。最近、店員さんは外国の人が多い。国をたずねるとネパールの青年だった。気さくで日本語が上手である。日本人が示すものとは少しちがう純朴さが新鮮だった。民族性なのか青年の人間性なのかよくわからない。強い印象ではないが、心に残るということではカフェオレの温かさ以上であった。
外のベンチにすわりカフェオレを飲みながらまわりを見ると、街路樹の葉がたくさん落ちている。赤、青、黄、いろんな色がある、きれいなものを三枚ひろって帰ることにした。
右手に三枚の葉を持ち、ひらひらさせながらいつもの暗渠を歩いていた。そこに三毛猫が三匹いて、そのうちの一匹が親しげに近づいてきた。食べ物のおねだりかと思ったが、そうではなかった。ひらひらする葉に興味があったようだ。
猫の目の前に葉を置いてしばらく遊んであげた。というより遊んでもらった。三毛ちゃんは用心深く葉に触れたり、匂いをかいだりしていた。ほどなく猫は好奇心を満足させた様子だったので、葉はプレゼントして帰宅した。
ネパールの青年が出してくれたカフェオレを飲みながら拾った三枚の葉に三毛猫が興味を示した。なにかつながりがあるような余韻の残る散歩だった。
写真はNikon Df、Micro-NIKKOR-P.C Auto 55mm F3.5使用です。マニュアルフォーカスですのでピントの甘さはご容赦ください。